保護犬デュオの話

ペキニーズとチワワのミックス（ペキチー）の

男の子の保護犬デュオ。12歳。

 

今年の5月に保護しましたが、

保護の経緯が非常に複雑でした。

 

デュオ君は元々、

若い夫婦と暮らしていたのですが、

奥さんが出産後育児ノイローゼになり、

４年前に旦那さんの両親が引き取ることに。

 

しかし、

デュオはアトピー性皮膚炎を患っており、

1日おきの薬用シャンプーと薬の塗布が必要で

 

かつ、

飼い主が犬への正しい接し方を学ばず

ワガママに育ててしまったため、

嫌なことにはすぐ咬みつく習性がついてしまい

 

「世話ができない」

 

とドッグデュッカに相談がありました。

 

　

デュオは高齢犬になっていましたので、

 

「ここまで長く生活してきたのですからなんとか頑張れませんか？」

 

とお話ししたのですが、

 

「咬みついてくるのが怖くて難しい」

 

とのこと。

　

 

お母さんだけが世話をしているようで、

元の飼い主のお父さんは

 

「動物愛護センターに連れて行け！」

 

と言っているそうで。

 

こんな環境では、「咬みつく犬」になるのも当然です...。

 

 

デュオの幸せも考え、こちらで引き取ることにしたのですが、引き取りの決まった日に

 

「やはり息子が見る」

 

とキャンセル。

　

 

しかし息子さんは１日だけしか面倒をみず、

（奥さんが元々犬を好きじゃなかったようです）

 

結果的にお母さんが面倒を見ていたのですが、

お母さんがガンになってしまい、

改めてデュッカで引き取ることに。

 

お母さんは、

「噛みつかれなければ、怖いと思わなければ…世話を続けるつもりでした。本当に申し訳ありません」と。

 

　

すぐに口が出るので、食べ物を与えるだけ。

散歩も行かず、サークルに入れっぱなしで、甘やかすだけだったようです。

 

正しい育て方をしてこなかったのだろうなぁと思います。

 

噛みつくことを必要にしたのは、飼い主の育て方の誤りです。

 

最初から咬みつくワンちゃんはいませんからね。

正しい接し方を学ばない結果です。

 

元々の飼い主からそうだったので、

デュオ自体がかわいそうですね。

 

　

デュオは

ペキニーズのミックスなので、

本来はフサフサの毛なのにアトピーで酷くなって

先日保護したエレナと同様、毛がほとんど生えていません...。

 

 

１日おきに薬用シャンプーと保湿が必要です。

フードも気をつけないといけません。

 

かゆくて爪でかいてしまうため、

皮膚にキズもついてしまいました。

 

 

肉球もただれていて、

外を歩くと炎症が悪化する恐れがあるため、

外の散歩も難しい状態です。

 

病院での検査の結果、

心臓が肥大していることがわかり、

大きくなった心臓が気管支を圧迫して咳が出るので毎日朝晩投薬です。

 

　

一応、

人と暮らしていたわけですが

そんな状態だったので

人に懐くことも感情を見せることもありませんでした。

 

 

今年からデュッカに仲間入りしたトレーナーの内間が

時間をかけて構ってあげることで

 

最近やっとトレーナー以外のスタッフにも

咬まずに触らせてくれるようになりました。

 

　

飼い主が愛情を持たず、長いこと

 

「家庭内飼育放棄」

 

になっている子の場合、

感情を押し殺すことを学習してしまい、

感情が出なくなってしまうこともあります。

 

人間だって、

家族に無関心な子は心を閉ざしますよね？

 

まだまだ、デュオが

 

「幸せだ！」

「生きるのが楽しい！」

 

と感情表現してくれるのは先かもしれませんが、

スタッフ一丸となってデュオを見守っていきます。

　

 

そして、こういった高齢犬を見守り続けるため、

最後までクラウドファンディングの

ご支援をどうかよろしくお願いします。