プロジェクト概要

プロジェクトの終了が報告されました

★★English version★★

 

160人のマサイ族の子どもたちを小学校へ!
ベッドを提供し寮を稼働させることで教育を可能にする!

 

ハバリ!(スワヒリ語でHow are you?)

特定非営利活動法人ジーエルエム・インスティチュートの井村と申します。ケニアのロイトクトクというマサイ族の町で初等教育改善プロジェクトを行っています。今回僕はマサイ族のNGO職員ラバン、オルビリ小学校のセレンギア校長先生と一緒にマサイ族の初等教育の機会を拡大するプロジェクトを立ち上げました。

 

マサイ族の子どもが通うオルビリ小学校の160人に二段ベッドを80台提供し、8年間の初等教育を安全に過ごせる環境を創ることを目指します。160人の夢を繋ぐプロジェクト。ぜひ、ご協力をよろしくお願いします!

*ケニアの学校教育は初等教育8年間、中等教育4年間、のち大学4年間

 

学校に通えていないマサイの子どもたち
 

オルビリ小学校が抱える困難
伝統的な生活がもたらす初等教育への弊害

 

皆さん、マサイ族をご存知でしょうか?

マサイ族とは、家畜と共に雨を求めて移動を続ける、ケニアとタンザニアの遊牧民族です。遊牧生活は貧困との戦いであり、ロイトクトクのマサイ族の約半数は絶対貧困層(1日1.25ドル未満の所得)で生活しています。

 

教育面でも多くの問題を抱えており、校舎はボロボロ、教師の数が足りない、インフラ未整備、校庭にフェンスが無いから象が授業中に乱入してくるなど、大小含めるとキリがない状態です。

 

家畜の面倒をみるマサイ族

 

しかしながら、今回プロジェクトを一緒に行うオルビリ小学校が抱えている問題はより深刻です。ここの子どもたちは小学校に継続的に通えていません。乾季が来ると親と一緒に遊牧に同行し、雨季が訪れるまでの約半年間、学校を離れなければならないからです。半年後、彼らはもといた小学校に復学しますが遊牧中は勉強出来ないため、留年や退学となる生徒が少なくありません。

 

オルビリ小学校

 

退学した子どもたちはその後、教育を受けることなく大人になりますが資格や教養がないので仕事を見つけることが出来ず、多くの人がまた貧しい暮らしを続けることとなり、貧困のスパイラルから抜け出すことが出来ません。

 

4年生 英単語の発音を勉強中
7年生 授業には皆真剣です
 

伝統から生じる他の問題点
通学の危険性と早期妊娠・早婚

 

また、オルビリ小学校はケニアの2大サファリの一つアンボセリ国立公園の近くに位置していますが、公園外においてもライオン、ハイエナ、象などの野生動物に遭遇するので、通学は危険と隣り合わせです。この9月にはマサイ族の大人の女性が象に殺される事件がありましたが、このような事は年数件発生しています。

 

早期妊娠と早婚も深刻な問題です。法律の改定や多くのNGOの啓発活動もあり、マサイ族の意識も徐々に変わり始めていますが、文化との軋轢は強く、未だに早期妊娠と早婚は発生しています。

 

ある小学校では13歳の女の子が牛50頭と交換で70歳の男性と結婚しました。公には結婚ですが要するに牛との交換を条件に売られたのです。また、別の小学校には妊娠してしまった14歳の女の子がいますが、出産間近になると家庭に入るため退学しなければなりません。

 

1年生 机にはスワヒリ語の教科書
 

子どもたちを守る寮の建設
建物は完成、稼働まであと一歩

 

そこでセレンギア校長は学校内に寮の建設を計画します。寮を作れば、子どもたちが親の遊牧に同行せず学校に通い続ける事ができ、通学や早期妊娠・早婚のリスクからも守ることができるからです。

 

総額7百万円程かかるものの、様々な援助のおかげもあり、建屋は完成、寮稼働まであと一歩の所まで来ています。しかしながら、ベッドを購入する費用が足りません。あとはベッドさえあれば、子どもたちを寮に住まわせることができます。また、周囲が砂漠に近い環境のオルビリ小学校ではサソリや毒虫が出没する為、床で寝ることはできないのです。

 

寮を持つ事と学力向上の関係性は他校でも証明されています。ケニアでは卒業を控えた8年生は全国統一修了試験を受けることになっています。約90校あるロイトクトクの小学校のうち、数校のみが寮を持っていますが、寮を持っていない学校との成績差は明確で、スワヒリ語、英語、算数、理科、社会の5教科合計でかなりの差ができています。

 

5年生 先生も熱心です
 

日本人とマサイ族
みんなで協力しあうプロジェクトに

 

今回のプロジェクトは子どもの親たちにも協力をお願いしています。リターンとしてマサイグッズを準備しましたが、ブレスレットは生徒のお母さんたちお手製です。親たちも最大限参加させることで自分たちで問題解決に取り組む意識を持ってもらっています。ただ困っている人たちにベッドをプレゼントするだけのプロジェクトにはしたくないのです。

 

子どもの未来について話すお母さん

 

説明のためにお母さんたちに集まってもらいました

 

また、協力をお願いする中で、多くの親から子どもの教育を大事にしたいとの声がありました。「子どもが学校に滞在する事で労働力は減ってしまうが、その分自分たちが苦労すれば良い。子どもの未来のために、教育を受けさせることが最優先だ」と彼女たちは言います。

 

今回のプロジェクトで安定した初等教育の機会を提供することで子どもたちの成長に貢献し、最終的にはケニア共和国の開発につなげていきたいと思っています。皆さまのご支援、ご協力の程、どうかよろしくお願い致します。

 

左からセレンギア、井村、女性教師、ラバン
 
6年生。先生の質問にはみんなどんどん手をあげます

 


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