プロジェクト概要

 

名鉄「モ514」を守りたい

- 新製から90年 さらなる未来を目指して- 

 

はじめまして、ボランティア・協働参画応援軌道 庭箱鉄道の松田勝義と申します。私は、現在は廃線となってしまった、岐阜県揖斐郡谷汲村(現 揖斐川町)の名古屋鉄道の谷汲駅(たにぐみえき)と電車の保存と地域活動応援という活動をしております。

 

旧名鉄谷汲駅には2007年5月には推薦産業遺産として認められた駅舎のほか、電車2両も保存されています。その電車の1両が「モ514」です。「モ514」は老朽化が進み、塗装の痛み、木製部分の腐りと確実な対策が求められています

 

写っている他にも多くの方々が駅・車両の管理維持に係わってくれています

 

維持管理は主に地元の人達とボランティアによって行われています。保存活動の協力費として募金箱を設置しておりますが、より多くの方に気軽に見て頂こうと駅施設・電車内見学は無料としております。

 

しかしながら、保存から10年の年月は必ずその経年による変化をもたらします。何もせずに何時までもその姿を維持することは出来ません。今回は、この谷汲線で活躍した「モ514」に出来る感謝・恩返しとして、これからも先、地域振興と歴史を受け継ぐものとして、皆様のご理解とご協力により末永く保存、活躍の出来る様、今回のプロジェクトを立ち上げました。

 

 

「廃線になっても谷汲駅へ」

地元の人々から愛される

 

地元の人達やボランティアの人達により大切にされてきた駅舎と電車たち。走っていた当時の姿をそのままに保存されているいうお声を多く頂き、大変嬉しく思います。しかしそれは、谷汲駅や車両を大切に思う人々の気持ちが有ってこそ。たとえ谷汲線が廃線になっても、谷汲駅は地元の人々に愛され、生き続けているのです。庭箱鉄道スッタフはそんな思いのお手伝いをさせて貰っています。

 

旧名鉄谷汲駅では毎月1回以上の活動日を設け、それぞれの役割を持って責任のある活動を行っております。駅構内の清掃点検、車両状態のチェックとその対応。駅に来ていただいた皆様への接客対応・案内。来ていただいた方に「満足」ではなく「納得」してもらえる活動を目標に各スタッフが頑張っています。

 

もう1台の保存車両モ755。架線柱を立て構内電化をも目指したいです

 

旧名鉄谷汲駅は、ほとんどが当時のまま。庭鉄スタッフが詰めているときは駅務室もオープン。無料開放日曜祝日には車両も一部開放。ボランティアスタッフが詰めれない時にも地元の人達が電車の鍵を開けてくれます。駅の前には野菜の販売所。ボランティアの急な提案のイベント「駅前縁日」にも地元方々が全力でバックアップしてもらえます。

 

2015 赤い電車まつり でんしゃ引っ張れ!

 

赤い電車まつりで走るトロッコ鉄道(15インチゲージ)

 

 

「モ514」の老朽化

 

ボランティア・行政・地元の方々によって譲渡から10年間大切にメンテナンスをしてきましたが、木製部・車体外板と確実に経年の痛みが進行してきています。多くの方たちの力でここまで維持してきた「モ514」を、これまでに係られた人たちにも「モ514」にも私たちが恩返しを出来る機会ではないでしょうか。大切にされているが故、手入れされているが故にわかりにくいのですが木製部の腐り、一見きれいに見える塗装の下に潜む錆。見えにくい部分ですが、見逃す事の出来ない部分です。

 

屋根の防水布押さえを始め、外装の木製部の痛みが激しいです。

 

錆で塗装が浮き剥がれている個所があります。日の当たる側の塗装は、特に劣化が激しいです。

 

 

スカーレット1色の塗装だった

かつての名鉄「モ514」

 

「モ514」は今から10年前に、旧名鉄谷汲駅にやってきました。現役時代には、1962(大正15)年から2005(平成17)年までの間、美濃町線 揖斐・谷汲線で活躍した電車です。

 

新製当時から何度かの塗装変更が行われた「モ514」ですが、1967(昭和42)年に、現在の赤白ツートンに塗り替えられました。しかし、その8年後に名鉄電車の標準色がスカーレット1色と定められたのを受け、「モ514」もまた1色に塗り替えられたのです。「名鉄電車=赤」はこの時に創られた名鉄電車のイメージ戦略であり、この車両もまた例外ではありませんでした。

 

モ510型 スカーレット1色時代

 

結論から言えば、この赤1色の塗装こそが「モ514」の最終塗装色であったともいえるもかも知れません。スカーレット1色となった「モ514」ですが、エバーグリーン賞を1988(昭和63)年 鉄道友の会より受賞。それを機会に再び赤と白のツートンカラーへと返り咲いたのです。

 

 

保存から10年。モ510に感謝を込めて、

スカーレット1色の復元塗装に挑戦。


今現在、現存し保存されているモ510形は3両。その3両は全てが同じ赤と白のツートン塗装です。赤と白の塗装はモ510形のその洗練されたスタイルと相まって高い人気を誇ります。

 

しかし、そんなモ510形ですが、高度成長期の中、そしてやがて来るモータリーゼ-ションの波に飲まれながら、頑張って走り続けたモ510形もう一つの本当の姿がスカーレットに塗られた赤1色とも言えなくもありません。Nゲージをはじめ、プラレール、HOゲージの模型に於いても赤1色塗装の設定があります。赤1色塗装はもう一つの「モ510」の本当の姿なのです。

 

今回は保存を目的として、尚且つその工程において出来うる、歴史的塗装の再現を織り込んでみたいと考えており、実車による赤1色塗装の再現に挑戦したいと思っています。

 

黒野駅ミュージアムのレイアウトを走るツートン塗装と赤塗装の510形の模型(HOゲージ)

 

現役車両から保存車両まで鉄道を得意とする小瀬木塗装様に相談し、より良い保存を目指した補修をお願いする事としました。塗装に付いてはお馴染みの赤白塗装ではなく、スカーレット1色での姿を1年程度再現し、後に現在の赤白ツートンに戻すという計画です。

 

 

皆様のご協力をお願いします

 

ボランティアとは自主性と先見性だと考えております。ただ単にお金を出して修理して貰うのではなく、自分たちで考え行動する。そんな意識を持って活動しなければいけない。車両が痛みどうにもならなくなってから仕方がなしに何かをするのではなく、これから先、私たちが出来る事、何ができるかを考え積極的に取り組んで行こうと話し合いました。表面を取り繕うのではなく末永く保存するために、その過程を利用して再現する一時代の塗装の再現は私たちの意気込みです。

 

誰かがやらなければ出来ない事、出来る条件がそろわなければ出来ない事、その為に必要となる費用として300万円。今であれば出来る、今でなければ出来ない。

これまで私たちの為に走り続けきた「モ514」に恩返しとして、そしてこれからも歴史の証人として存在し続けなければならない私たちの思いなのです。

 


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