大阪の水なす農家の挑戦。生産者から消費者へ美味しさを届けたい

 

 

初めまして。農業生産法人永徳園の永本道彦です。大阪泉州でナス農家を営んでいます。

 

 

私は、代々農家である家庭に生まれ、3歳の時から親父の畑を手伝ってきました。小学生になると土曜日、日曜日、春、夏、冬休みには親父と畑に行き、収穫や草ひきなど様々な作業の手伝い。楽しくて楽しくて気がつけば将来の夢は農家一択でした。（もう一つだんじり祭りの団長という夢もあり、私の農業に対する考えもここからきています。詳しくはこちら。）

 

その後農業大学に進み、夢を叶えるべく勉強しました。そして12年前20歳の頃、大阪泉州の土地で祖父の代から引き継いだ畑で、一人で農業をやっていくことになりました。当時から、自分が育てている農作物は、大阪泉州ブランドの水なすです。

 

ナスは本来、アクが強く、生食には向かない野菜ですが、水茄子はアクが少なく、水分を多量に含んでおり、ほのかな甘みもあって生食としても召し上がっていただける野菜です。

 

 

通常の水なすの糖度は2〜3度と言われておりますが、永徳園が作る水なすの糖度は6度です。

永徳園では、

・土づくりにこだわるため肥料の選び方

・12月の苗植えの時期のボイラーの温度管理

・水をあげるタイミング。

他にも数十種類の基準を設け、徹底した品質管理を行っています。

 

もちろん、自然が相手なので、思うようには行きません。そんな時は、自分の我が子を思うように、水なすの表情を観察しながら、一つ一つの水なすに愛情を込めて接する事を意識して栽培しています。感覚ではなく技術として積み上がった結果、愛の結晶として、糖度が6度となりました。

 

もっとこの水なすを美味しく皆さまのお届けする方法はないか。さまざまな考えが交錯する中、ひらめいたのが「水なすを漬物にして出荷しよう！それだけではなく、糖度6度という特徴を活かしたドライフルーツにしよう！」ということでした。

 

水なすのことを熟知している生産者だからこそ、作れる物がある。農家から直接消費者の方々に商品を届ける新しいビジネスモデルを確立したい。

 

そんな想いで今回クラウドファンディングの挑戦を決意しました。目標は正直とても大きな金額です。しかしここに挑戦していくことがきっと農家の未来のためになると信じています！どうか応援のほどよろしくお願い致します！

 

＼自己紹介とクラウドファンディング挑戦への想いはyoutubeにもアップしています！／

 

 

 

幼い頃から畑に出ていたこともあり、「俺でも絶対作れる！」自分なりに頑張ってました。その頑張りとは、裏腹に、出荷できるような茄子も出来ず、茄子は枯れていきます。泉州水なすと言えば、高級ブランド品として全国に流通しており、先輩方の水なすは、全国の皆さんに喜ばれ、感動を届けているのに、自分は毎日毎日廃棄ばかり……

 

「なんで俺の茄子はうまくいかへんねん！！これだけ夢だけ追いかけても、なんもでけへん。想いだけでは、何も実にならない。努力してもでけへん。」

 

水なすに声をかけても、当然何も教えてくれません。悔しくて、情けなくて、次第にテントに入るのも嫌になり、水なすを作るのを辞めたい。こんなに嫌いな作物は他にはない。と思うようになりました。

 

 

そんな私を変えたのは水なすを作り始めて、3年経った時、当時の泉州水なす出荷組合の重鎮に言われたこの言葉です。

 

「お前、ロクな茄子持ってけーへんのぉ・・・」

 

満足な茄子作りもできなくて嫌気がさしていた自分。この言葉によって、農業に対する向き合い方、覚悟が大きく変わりました。

 

「このおっさんを絶対に抜いたろう！　３年後見とけよ！」

 

その日から命をかけて水なすと向き合う覚悟を決めました。毎晩寝ずに、畑にしゃがみ込んで悩み、ナスとひたすら向き合う日々。そしてある時気づいたのです。水なすは当然話しませんが、ずっと見ているとちゃんと語りかけてくれるのです。水なすの声に耳を傾けながら、ひたすら実験を繰り返しました。1列目は、水をやるタイミングを減らしたり、2列目は肥料を変えてみたり、3列目は葉っぱを切る際の処理方法を変えたり……

 

もちろんすぐに成果が出たわけではなく、地道根気よく向き合うことで、徐々に良い品質の水なすを集荷することができるようになりました。そうすると周りの目も変わり、「次の代をになっていくのは、お前やからのぉ」と、先輩方からも可愛がってもらうことが増えました。

 

更に使命感に燃え、手を緩めず、勝負を仕掛けていき、3年経った現在では、約1万本の茄子の木を植え、A級品の割合も非常に高くなりました。あの時の体験がなければ、本気になれなかったと思います。今では、諸先輩方の叱咤激励に感謝しかありません。

 

 

今では東京や京都の高級料亭様からも「水なすは永徳園」とご指名でご注文をいただくことができるようにまでなりました。それに加えて、1日1万個の水なすが収穫できるようになり、泉州水なす出荷組合の中でも、トップレベルの出荷数量を誇ります。

 

今が、全てうまくいっていると言えばそんなことはありません。木一本一本、水なす一つ一つに個性があって、毎年気候も雨量も違います。マニュアルだけでは通用しません。ゴールがない。そこに臨機応変に対応していくことで、常に自分の最高、最善の農法を突き詰めていきます。

 

会社の理念は「安全、安心、感動する野菜をお客様に提供する」ことです。この最高の水なすを漬け物にして、お届けしたお客様に「永徳園の水なすは最高や！」と感動して味わって頂きたいと従業員一同頑張っております。

 

 

 

農家として従業員一同一生懸命取り組んでいる最中の新型コロナウイルス。今回のコロナショックで、我々はこれまでの出荷先のほぼ全てを失う事になりました。

 

 スーパーマーケットなどの取引先さんからは、減数調整依頼。料亭などの飲食店舗さんからは、自粛に伴う出荷停止。

 

 取引先のお客様から出荷停止が相次ぐ中、我々が情熱を注いで生産している水なすは、例年以上の収穫量で、多い日には2万個を収穫しております。

 

 

 

しかし現状に嘆くばかりでは何も変わらないと自分を奮い立たせ、こんな時だからこそ安心安全で、感動する野菜を食卓に届けたい。そのためにはどうしたらいいか、自分たちには何ができるのか、真剣に自問自答する日々でした。

 

「水なすは、水分量が多い作物やから、既存の市場を通して販売していく方法だと、どうしても時間的に色々な制限が発生する。産直で販売すれば、朝どれの水なすをそのまま送ることで、生の水なすを食べてもらえるやん！」

 

そう考えて、初めてのオンライン販売にチャレンジ。

 

実はこれまで、 "6次産業化"　という生産者としての新しい在り方に対して、他人事として捉えていました。(※6次産業化とは生産→加工→販売まで一貫して行うこと。）

 

農家の仕事は、「売る事じゃなく、うまいもん、最高のもんを作る事」だと思い、ネット販売に対しても少し否定的に捉えていた部分があったのです。しかし今回、初めてオンライン販売に挑戦したところ、関西はもちろん、北は北海道から、南は鹿児島まで全国各地のお客様に直接水なすをお届けし、楽しんでいただくことができました。

 

 

「生の水なすを生ハムで巻いて食べたよ！まるでフルーツだね！」っといったお喜びのお声も本当にたくさん頂戴しました。

 

消費者の方からの意見や感想は、生産者の我々には届きにくいものでした。しかしコメント等でたくさんの感想をいただくことで、自分の作った水なすでお客様を笑顔にできたことが単純にとてもうれしく、チームワークも向上して、士気が上がって結束も深まってきました。

 

産直に挑戦しなければ、お客様からのお声を聞くこともなかったですが、感動のお声をいただくことで、益々やる気も向上しております。

 

よっしゃ！もっとええ水なすを作ろう！その水なすを最高の状態でお届けしよう！

 

泉州水なすの王道は、やはり漬物です。先代である父親は以前、水なすの漬け物にも挑戦しておりました。当時は父親一人で、水なすの収穫、漬け物加工、移動販売を行うため数量も限られておりました。

 

現在の永徳園は、先代の意志を引継いで真心を込めた農園を営み、ご近所の方々がパートさんとしてお手伝いにきてくださり、いろいろなご意見をくださいます。そういった地元の方々の後押しもあり、自慢の水なすを生産者自ら漬けて、最高の漬物を全国の皆様にお届けするべく、立ち上がりました。

 

 

一番の想いとしては、A級品と呼ばれる最高級の水なすを漬け物にして皆様にお届けすること。農家としての強みは、自分たちで育て、自分たちで選別できる事です。幼い頃より水なすを見続け、食べ続けてきた私だからこそできることだと確信しています。

 

今回、このクラウドファンディングのプロジェクトを通して、消費者の皆様に喜んでいただける漬物を作ることはもちろん、我々の挑戦が同じように苦しまれている農家さんたちにとって、6次産業化の一つの参考モデルになればと考えております。

 

 

 

今回のプロジェクトは、下記の5点を実行します。

 

①ビニールハウスの改造　

●冬季生産体制…冬季にしかできない農法。

日照時間が短い事をポジティブに捉え、独自技術を駆使する事で、季節にかかわらず、より糖度の高い水なす作りに挑戦します。

 

 

②乾燥機械購入　　

●ドライフルーツ加工　　

廃棄数0への挑戦…形が不揃いの水茄子に新たな役割が生まれる。

糖度６度の水なすをドライフルーツ化する事で、なすびの常識が覆るおやつを作ります。

 

 

③攪拌機械購入　

●糠漬け加工　

 農家ならでは糠漬け…1日500個限定の朝獲れの最高級の水なすを使い、安全安心の製法で加工。

輸送中にも熟成発酵が進み、お客様のお手元に届く頃に、丁度食べ頃の最高の糠漬けをお届けできます。

 

④加工、出荷場の改修工事　

●作業効率化

 

⑤資材購入　　　　　

●オンライン販売の梱包資材

 

 1日1万個できる水なすの中でも、糖度6度級の最高級品を厳選した水なすの糠漬けを全国の皆さんにお届けするために、加工場を作ります。生産能力向上のために内装設備を充実させ、一人でも多くの皆さまに、最高の水なすの糠漬けを味わっていただきたいと思っております。

 

 

今、水なすの糠漬け、液漬けは流通していますが、自ら茄子を栽培し漬け物にして販売する農家は、ごくわずかしかおりません。まずは今回の挑戦で水なすを漬物やドライフルーツに加工して、最高の商品を全国の皆様にお届けします。

 

そして生産者自ら加工、出荷まで担うというビジネスモデルを確立させたいと考えています。もちろん簡単なことだとは思っていません。でもそれだけの覚悟はあります。

 

今からの時代、農家の本当の仕事は、おいしさに感動する心の健康作り、栄養豊富な野菜で作る体の健康作りであると考えます。

 

私たち農家が最高の農作物を作って、それを全国の皆様に提供して、心身共に健康に過ごしてもらう。そんな日々が当たり前になるよう、これからも従業員一同、もっともっと技術を高め、美味しい水なすをお客様にお届けできるように励んで参ります。大きな目標ですが、農家の未来のために全力で頑張ります！皆様、応援のほどなにとぞよろしくお願い致します！！

 

■応援コメント

時 昴さん

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

■リターンについて

 

我々が作る最高の水なすの漬物をお届けします！またこれからの時期、お中元としてもご利用いただけるよう「お中元コース」もご用意しました。法人のお中元としてもご利用いただけます。農家が作る最高の「水なすの漬物」、ぜひ一度ご賞味ください！

 

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※本プロジェクトのリターンのうち、【お名前掲載】に関するリターンの条件詳細については、こちらのページの「リターンに関するご留意事項」をご確認ください。