統計不正と冤罪

統計不正問題が国会を揺るがしています。統計に誤りがあれば国が間違った方向へ向いてしまう。
各メディアでもいろいろな例えが使われています。海図が間違っていたら航海はできない。設計図通りに建築を進めたら数字に誤りがあった。家は間違いなく傾く、などなど。国家がデータを改竄し、国民を欺いていたとしたら･･･。当然、大問題です。

もし警察や検察が書類を改竄したら？ 取り調べ記録や供述調書、証拠を（改竄どころか）作文・捏造してきたのが警察・検察です。カルロス・ゴーン氏の拘留期間がどんどん伸びています。籠池夫妻が10ヶ月以上拘留されていたことも記憶に新しいところです。これは何のためか？ 目的は？ 自白をとるためです。拘留されてしまった人が、本当に犯罪を犯したのかどうか、を調べるより、「やった」と言わせることが最優先となります。これが「人質司法」と呼ばれる所以です。こうして冤罪が作られます。

家族にも会えず、世間からも隔離されていた状態で取り調べは行われます。その間、昼夜を問わず、「お前がやったんだろう」と責め立てられ、精神状態がおかしくなり、善悪の区別もつかないくらい追い詰められて半狂乱にさせられます。挙句の果てに「娘さんが泣いているよ」「お袋さん、具合悪いんだってな」などと心配していたところを突かれ、「やった」と言えばすぐにシャバに出してやる、などと誘導されます。

やってもいない人が自白するわけがない、自白したということは彼がやったに違いない、と考えている人は多いようです。しかし、多くの冤罪被害者が苛酷な取り調べの中で嘘の自白をし、用意されたストーリーに沿って自白調書が作られ、それが裁判において証拠となってしまう。そして無実の人が犯人に仕立て上げられ、獄中生活を強いられ、死刑になってしまう場合もある。これは警察・検察による犯罪です。

統計不正に関わった関係者は責任を追及されなくてはいけないし、二度と同じことが繰り返されないよう徹底的に原因を追及していただかなくてはいけません。しかし、現在の法律では、間違いを犯した警察官・検察官は責任を取らなくても良いのです。あまりにもおかしいと思いませんか？

再審法を改正する必要があると私たちは考えています。
※冒頭の写真はあくまでイメージで、統計不正や冤罪とは関係ありません。