「がんや心臓病を正しく予防する」ことが当たり前の社会にしたい

セカンドゴール設定とファンディングの継続について 

 

本クラウドファンディングは190名を超える方々から多くのご支援をいただき、目標金額の400万円を達成致しました。ご支援いただいたみなさまには、改めて厚く御礼申し上げます。私たちの目標は、「科学的な予防が当たり前の社会を創ること」ことです。現在メンバー一丸となり、ヘルスケアアプリの開発に着手しています。

 

現状のご支援の範囲内でも、生活習慣に関する科学的根拠をわかりやすく解説する、ユニークなアプリの開発が可能です。同時に、このアプリで構築したデータベースから、新しい予防の知見を創出することも行って参ります。

しかし、より多くのユーザーに使っていただくためには、より複雑な機能を実装する必要があります。

例えば表示画面の工夫、クイズや漫画の制作、個人のデータ解析機能、ゲーミフィケーションなどが、ユーザーを増やすために重要な機能かと考えています。

 

そこで、クラウドファンディングの終了まで僅かな日数ですが、セカンドゴール（800万円）を設定することを決断致しました。

いただいたご支援は、アプリ開発費として最大限効果的に使わせて頂きます。

 

仮にネクストゴールの金額を達成できなかった場合も、可能な限り自己資金を元に実施はさせていただく予定ですが、皆様からの多くのご支援いただけますと幸いです。

 

引き続きの応援と、周囲の方へのお声がけをいただければ幸いです。

 

 エブリワン・コホート　メンバー一同 

 

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日_本でほとんどの人が経験する、悔しい現実があります。

病気になって初めて、健康の大切さに気づく、ということ。

私たちは、その後悔を未来に繋げない社会を目指しています。 

 

少しお時間をいただいて目を通してもらえれば嬉しいです。

 

 

予防医療の悲惨な現状

 

はじめまして、本プロジェクト代表の濱谷陸太（はまやりくた）と申します。

私は医師として5年半ほど臨床に従事した後、米国ハーバードに留学し、予防医療を学んでいます。

 

私は埼玉県東松山市出身で、29歳まで英語圏に滞在したことなどありませんでした。

しかし、臨床医として様々な方を診たり、家族や友人の病気を経験し、「今後発展すべきは治療でなく予防だ」と強い意思を持ち、必死にに準備して留学に漕ぎ着きました。

ハーバードでは、最先端の科学を学び、如何に社会をもっと健康にすることができるか、日夜考えています。

 

しかし実際の世の中は、理想からほど遠いです。

そもそも日本社会が、正しい予防医療が広まりにくい構造にあることを知りました。

 

 

広告により、健康に悪い習慣を良いものだと信じ込んでいる方。

インフルエンサーに影響されて、効くか効かないかわからないサプリを飲んでいる方。

このような例が後を立たない一方、全く科学的でない予防医療ビジネスに数億の投資が行われることもあります。

 

悲惨な現状を目の当たりにし、

「こんな現状では予防の研究なんかしても無意味ではないか」と思い、

一時期は研究者を辞めようとさえ思っていました。

 

 

しかし、考えれば考えるほど、

「防げる病気による悲しみを減らすため、社会に一石を投じたい」

この思いがどんどん大きくなりました。

 

医師/研究者だからこそ、できることがある。

信頼できる各分野の専門家に声をかけ、動き始めました。

 

 

 

私たちの取り組み 

 

日本社会の予防医療に対する意識を変える。 

同時に、新しい科学的な知見を生み出す。 

これを事業として展開し、大勢の人を巻き込んでいく。  

 

私たちはこれを「エブリワン・コホート（みんなで作るコホート）*」として、本気で取り組んでいきます。

*コホートとは予防医療の研究を行うためのビッグデータのこと  

 

こんな仕組みです。

 

 

エブリワン・コホートにより、社会全体が一丸となって予防医療に取り組む「仕組み」を作りたい。 

それがあれば、病気で苦しむ方も、病気による悲しみも、大きく減るはず。

 

 私たちは本事業を通し、日本の予防医療が正しく発展するよう、社会の仕組みに影響を与えることを目標としています。

 

 

 

個人レベルでの最適な予防法を全ての方に 

 

例えば「サプリメント」は心臓病(*1-3)やがん(*4-6)予防の効果がかなり期待され、研究されています。

しかしその効果には個人差が大きいことが知られています。 

 

例えば、心臓病予防に有効とされるフィッシュオイルのサプリは、当然のことながら「普段どれくらい魚を食べているか」に効果が依存します(*2)。

 

実は、世間的に言われる「科学的根拠」も絶対ではありません。

「あなた」ではどうなのか、はっきりとした答えを示すのは、現状でもかなり難しいのです。

 

 エブリワン・コホートでは、ユーザーの詳細なデータに基づき、その人に最適化された健康情報を提供できる仕組みを作り上げます。

 

 

エブリワン・コホートをみれば予防医療情報の全てがわかる。 

個人レベルで効果が検証された情報を参照し、ユーザーは自分に合った予防法を見つけられる。

最終的には、がんや心血管病を予防し、健康寿命を伸ばすことができる。

 

こんなサービスを作り、社会を変えたいと、私たちは本気で思っています。

 

 

 

魅力的なアプリの開発のために

 

事業として成功させるためには、魅力的なアプリ開発が不可欠です。

私たちは最新の科学を反映した、今までにないアプリを作ろうとしています。

 

具体的には、以下のような機能を開発する予定です： 

・健康レベル測定

・生活習慣の見える化

・エビデンスに基づく、個別の予防医療情報を参照する機能

・健康診断情報とのリンク

・ゲーミフィケーション

・データ共有機能

・健康リテラシーの向上機能

・自身のデータに基づく研究結果の還元

・その他様々な予防に関する機能 

 

 

現在、メンバーの一人が開発を進め、大枠はできてきております。

しかし、質の高いアプリを完成させ、早期にリリースするため、資金が必要です。 

 

投資家からの出資を受けることも考えましたが、事業が短期的な営利目的に偏りすぎることを懸念し、現時点ではクラウドファンディングで資金を募ることにしました。 

 

 

皆様より頂いたご支援は、以下の通りに使用させて頂く予定です。

 

●目標金額：400万円

 

ユーザーの生活習慣・健康状態・疾患リスクを可視化し、どのような予防手段を取れば良いかが網羅的にわかるアプリを開発します。科学的根拠に基づく介入方法を、個人ごとに個別化した形で提示します。このアプリのプロトタイプ開発のため、以下の用途に頂いたご支援を活用します。

・複数の専門家に支払う監修費用

・エンジニア雇用のための人件費

・外注費用

・他、プロジェクト運営費など

 

 

目標金額を達成した場合には、以下の通りにネクストゴールを設定する予定です。

 

●セカンドゴール：800万円

 

より高度な機能を付与し、使いやすいアプリの開発を行うための費用に充てさせて頂きます。日本の健康アプリの定番となるレベルを目指します。

 

 

●ファイナルゴール：1200万円

 

アプリを世に広めるため、広告宣伝費、営業費などに充てさせて頂きます。日本のアプリの定番となるレベルを目指します。

 

 

 

応援してくださる皆様と一緒に創る健康な未来 

 

 

このプロジェクトを成功させるためには、皆様からのご支援が不可欠です。

どんなに小さな額でも、私たちの取り組みを前進させる大きな力となります。

そして、周りの方々にもエブリワン・コホートの存在を広めていただけると、それが予防医療の発展につながる、重要なステップとなります。 

 

ささやかながら、返礼品として、私たちが今できる取り組みをもうけました。

一人でも多くの方に、正しい健康情報を知ってほしい。

できる限りの活動を誠実にやっていきます。

 

 

私たちはこの事業をやり抜き、必ず社会に良いインパクトを残します。

皆様のご支援とご協力を心よりお願い申し上げます。

 

*なお、本アプリ上で医療法上の医行為は行いません。

 

 

コアメンバー

 

濱谷陸太（医師・疫学博士）

2013年東京医科歯科大学卒業、循環器内科医師として勤務する中、生活習慣病の問題をより根本から解決したいという思いで、米国に渡り予防を学ぶ。ハーバード公衆衛生大学院疫学修士取得後、ハーバード大学院Population Health Scienceプログラムにて疫学博士と医療統計修士を取得。現在ブリガムアンドウィメンズ病院予防医療科研究員、株式会社エブリワン・コホートの代表。サプリを使った生活習慣病の予防、特に予防的介入の個別化に関する研究が専門。詐欺医療を心から嫌う。3児の父。

 

後藤信一（医師・医学博士）

2013年慶應大学卒業、現在ハーバード大学医学部講師、東邦大学循環器内科講師。幼少期よりコンピュータープログラミング、複数のアプリ開発経験あり。医療AIの研究が専門で、今までに100本以上の医学論文を執筆。エブリワン・コホートではアプリ開発・AI研究と実装に取り組む。予防医療領域でのAIの活用、それによる健康寿命の向上に強い関心をもつ。2児の父。

 

後藤泰良（マーケター・起業家・経営学修士）

2012年慶應大学経済学部卒業。大手製造業で戦略・マーケティング部門を経験後、2022年よりMIT Sloan Fellows プログラムでMBA（経営学修士）を取得。複数スタートアップの参画を経て、エブリワン・コホートの立上げに参画、マーケティングと戦略立案に取り組む。患者・一般消費者目線で医療サービスに関する種々の問題を強く認識し、よりよい医療の実現に強い情熱を持つ。2児の父。

 

武見綾子（法学博士・公衆衛生学修士）

2011年東京大学法学部卒、東京大学法学政治学研究科総合法政専攻修士課程・博士課程修了。ハーバード大学公衆衛生大学院修士課程修了。米シンクタンク(Center for Global Development)、世界銀行、マッキンゼー＆カンパニー、世界保健機関勤務を経て、現在東京大学先端科学技術研究センター准教授。エブリワン・コホートでは法務と戦略立案に取り組む。科学的な予防医療が当たり前となる社会を目指し、政治的・法的な側面から動いている。

 

 

サポートメンバー

 

木下喬弘（医師・公衆衛生学修士）

救命救急医、ハーバード公衆衛生大学院修士課程卒。「みんパピ！みんなで知ろうHPVプロジェクト」や、「CoV-Navi（こびナビ）」を設立し、公衆衛生やワクチン接種に関わる様々な啓発活動に取り組んでいる。

 

島袋彰（医師・公共経営修士・公衆衛生学修士）

僻地医療、大病院の経営戦略に従事の後、日本医療政策機構での勤務を経て、ハーバード公衆衛生大学院とハーバードケネディ行政大学院を卒業。公衆衛生の向上を目指し、特に政策の観点から様々な活動に取り組む。

 

秤谷有紗（医師・中医学専門）

外科診療、中医学診療の後、現在ドイツに研究留学中。予防医療領域の様々な症状緩和における漢方の効果を実感しており、そのエビデンス構築に強い関心を持つ。オンラインでの中医学診療に精力的に取り組んでいる。

 

渡邉光康（医師・医学博士・公衆衛生学修士・経営学修士）

相和病院院長、北里大学医学部総合診療医学客員教授、東京大学大学院医学系研究科非常勤講師。医療から経営にかけ、幅広い知見と経験をもち、様々な事業に取り組む。

 

 

応援メッセージ

 

イチロー・カワチ（ハーバード公衆衛生大学院社会疫学教授）

新しい疫学コホートを運営して予防医療のエビデンスを出すのは非常に重要です。特に、生活習慣病予防の個別化は、これからの領域です。濱谷先生は予防医療に対して非常に強い情熱を持っており、彼のチームは間違いなくこの事業を成し遂げることができるでしょう。応援しています。

 

根本繁（関東労災病院 院長）

脳血管疾患は日本人の国民病であり、ねたきりの原因で、なってしまったら回復は難しい。予防に勝る治療なし。しかし、予防は進歩があるようでまだまだ遅れている。濱谷先生が臨床医学に真摯に取り組む姿をみてきました。予防を舞台にして、世のため人のために大きな貢献ができることを心から期待しています。

 

藤原武男（東京医科歯科大学　国際健康推進医学分野　教授）

大学の後輩がこのように熱い公衆衛生のど真ん中のプロジェクトを立ち上げられたということでとても嬉しく思っています。不確実な世の中だからこそ、データに基づくアプローチは必須です。このプロジェクトの成功を心より応援しております。

 

竹林正樹（行動経済学研究者 青森大学客員教授）

これからの予防医療分野には、エビデンスが不可欠――皆がそれをわかっていますが、実装できない状況が続いていました。エブリワン・コホートを使うと、個別の健康アドバイスを受け、そしてエビデンス化に貢献でき、ミクロとマクロの両面から社会に貢献します。日本に求められているのは、このような仕組みではないでしょうか？開発が楽しみです。

 

園生智弘（TXP Medical株式会社 代表取締役医師）

理想的な社会を事業を通して実現するのはとても大変な道ですが、濱谷先生のような熱い志をもった方ならやりきれるはず。応援しております！

 

田淵貴大（大阪国際がんセンター がん対策センター疫学統計部 部長補佐 医師）

予防医学においては、研究も大事ですが、科学的根拠に基づいて効果があると実証された予防政策を事業として社会に展開していくことも非常に重要です。しっかりとした実力のある研究者が先導されるこの取り組みに期待し、応援しています。

 

上松正和（つくし訪問クリニック早良 院長）

私たちは何世代も生きていく中で、数多くの病気の予防法を学んできました。「風邪の予防にはみかんが良い」のようなおばあちゃんの知恵袋のような伝承から「がんの予防にはヨモギが効く」のような商品を売りつけるための怪しい噂話まで多くのことを耳にしてきたと思います。こうした様々な「予防法」が何が本当で何が嘘なのか科学の力で明らかにしていくこのエブリワンコホートのサービスを楽しみにしています。

 

 

＊本プロジェクトと、エブリワン・コホート株式会社以外の運営メンバーの所属組織とは、一切関係がありません。そのため、本プロジェクトに関して運営メンバーの所属組織へのお問い合わせはご遠慮ください。

 

 

 

*参考文献

1. Abdelhamid AS, Brown TJ, Brainard JS, Biswas P, Thorpe GC, Moore HJ, Deane KH, Summerbell CD, Worthington HV, Song F, Hooper L. Omega‐3 fatty acids for the primary and secondary prevention of cardiovascular disease. Cochrane Database of Systematic Reviews. 2020 [cited 2023 Mar 22];Available from: https://www.cochranelibrary.com/cdsr/doi/10.1002/14651858.CD003177.pub5/full

2. Manson JE, Cook NR, Lee I-M, Christen W, Bassuk SS, Mora S, Gibson H, Albert CM, Gordon D, Copeland T, D’Agostino D, Friedenberg G, Ridge C, Bubes V, Giovannucci EL, Willett WC, Buring JE, VITAL Research Group. Marine n-3 Fatty Acids and Prevention of Cardiovascular Disease and Cancer. N Engl J Med. 2019;380:23–32.

3. Gencer B, Djousse L, Al-Ramady OT, Cook NR, Manson JE, Albert CM. Effect of Long-Term Marine ɷ-3 Fatty Acids Supplementation on the Risk of Atrial Fibrillation in Randomized Controlled Trials of Cardiovascular Outcomes: A Systematic Review and Meta-Analysis. Circulation. 2021;144:1981–1990.

4. Hercberg S, Galan P, Preziosi P, Bertrais S, Mennen L, Malvy D, Roussel A-M, Favier A, Briançon S. The SU.VI.MAX Study: a randomized, placebo-controlled trial of the health effects of antioxidant vitamins and minerals. Arch Intern Med. 2004;164:2335–2342.

5. Gaziano JM, Sesso HD, Christen WG, et al. Multivitamins in the prevention of cancer in men: the Physicians' Health Study II randomized controlled trial [published correction appears in JAMA. 2014 Aug 6;312(5):560]. JAMA. 2012;308(18):1871-1880. 

6. Sesso HD, Rist PM, Aragaki AK, Rautiainen S, Johnson LG, Friedenberg G, Copeland T, Clar A, Mora S, Moorthy MV, Sarkissian A, Wactawski-Wende J, Tinker LF, Carrick WR, Anderson GL, Manson JE, COSMOS Research Group. Multivitamins in the prevention of cancer and cardiovascular disease: the COcoa Supplement and Multivitamin Outcomes Study (COSMOS) randomized clinical trial. Am J Clin Nutr. 2022;115:1501–1510.