福岡朝鮮初級学校の子ども達にお芝居を届けたい

「まぜこぜの集団で育つ子どもたち」

　私は自宅で文庫を主宰して35年になります。多い時は30数人が集まることもあります。毎週月曜の午後4時から6時過ぎまで絵本を読んだり、自由に遊んだり、わらべうたで遊んだり、UNOなどのカードで遊んだりしていましたが、コロナで今は閉所しています。

　年齢もゼロ歳児から中学生まで、障がいのある子どもも一緒です。このまぜこぜの集団で子どもたちも大人も沢山の事を学び合います。ケンカも頻繁ですが、年長者が言い分を聞いてあげたり、静かに慰めたり、叱ったりする中で、人との繋がりを学んでいきます。認め合えるようになると、キリキリしないでゆったりした時間を共有できます。一緒に絵本の読み聞かせを楽しんだり、積み木を積んだりする事で、相手を知り、認めあう事ができます。

「痛みのわからない人たち」

　先日、福岡朝鮮初級学校を支援する会の総会に参加しました。その際に、朝鮮学校の校長先生から、年始におこった傷害事件の報告がありました。

「校舎のガラス窓を割って侵入、消化器を持ち出して体育館に運んで、10数本を使用した。これまでも沢山の嫌がらせがあり、子どもたちに被害が及ばないか大いに心配。警察に捜査依頼をしている」と。恥ずかしさと怒りがこみあげてきました。

「絵が結ぶ平和の絆」

　数年前、絵本作家の浜田桂子さんの講演会に参加し、日・中・韓の絵本作家で共同して絵本を作っていることを伺いました。

　その折に、「へいわってどんなこと？」（童心社）という絵本を紹介されました。最後は世界中の子どもたちのパレードの場面で、「きみがうまれてよかったってこと。そしてね、きみとぼくはともだちになれるってこと」と、結ばれていました。毎年夏には、文庫に来てくれる子どもたちに、この本の読み聞かせをしています。

　今年7月3日のしんぶん赤旗に「南北コリアと日本のともだち展」20周年が開催されたとの記事が紹介されました。以下に少し紹介します。

　今年のテーマは「わたしがつくる未来」。2001年に北朝鮮の平壌（ピョンヤン）を訪問したことを皮切りに、お互いが行き来して交流するとともに、子どたちが年毎にテーマを決めて描いた絵を展示してきました。

「会って交流」信頼うまれる

「政治的には、日韓関係の冷え込みや拉致問題、南北朝鮮の統一に向けた対話、北朝鮮のミサイル発射など、いろいろ波があったけれど、子どもたちの交流を毎年欠かさず続けてきた」。在日朝鮮学校の児童と一緒に平壌を訪問するなど「直接会って交流」を重視してきた。／KOREAこどもキャンペーン事務局長　筒井由紀子さん

「黄色のドラゴンと子どもたちがパレードする場面を北朝鮮、韓国、宮城・気仙沼の各地をめぐって子どもたちと描きました。報道で伝えられているものだけではわからない。自分の目で見て、人と話してみてわかることがたくさんあるし、それによって偏見をなくしていける」／浜田桂子さん

　お隣の国の絵本も紹介していきたいと思います。今日は七夕です。

（投稿者　嶽村久美子）

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