支援総額
目標金額 15,000,000円
- 支援者
- 2,135人
- 募集終了日
- 2023年12月15日
ファシリティドッグの継続性を重視して、業務委託化へ

たくさんのご支援いただき、ありがとうございます。シャイン・オン!キッズ研究員・学術発信プロジェクト担当の村田夏子です。
今回、お話しいただくのは、初代ベイリーからヨギ、タイと、継続的にファシリティドッグを導入していただいている静岡県立こども病院の瀬戸嗣郎参与です。今年6月に発表した論文の共同研究者としてもご協力いただきました。2010年、日本初の導入時はボランティアとして始まったファシリティドッグでしたが、2014年にシャイン・オン!キッズへの業務委託に変更。その決断に至った背景、当時の想いをお話しいただきました。
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私が院長に就任したのは2011年秋ですが、前年からすでに10カ月にわたって活動しているベイリーの存在感は病院内で大きなものになっていました。病院側スタッフからの高い評価、入院中の子どもたちが楽しそうに触れ合う様子。治療に向き合う子どもたちをサポートする動物介在療法(*1)の効果についても医療者から報告され、ファシリティドッグの重要性をすぐに確信できました。まったく新しい取り組みにも関わらず、誰からもネガティブな話が聞こえてこなかったのも印象的でした。
しかし当時、社会状況の変化から、シャイン・オン!キッズの財務状況が厳しくなっていることと、ファシリティドッグの事業化を進めたい意向を知らされ、今後の活動について対応を協議することになりました。すでにファシリティドッグの活動が子どもたちに好影響を及ぼしていることは皆が認識していたので、今後とも継続していきたいという想いは、病院全体の総意でした。
私としても、せっかくここまで、双方のスタッフ皆で頑張ってきたのに、途切れてしまうと、二度と元には戻らないという危機感もありました。
長期的な視点に立ち、一部費用の負担に踏み切る
継続するための選択肢の1つは、ファシリティドッグとハンドラーさんを病院のスタッフとして雇用すること。ただし、これは活動の長期的な継続性という点で問題が生じます。
ファシリティドッグに関するノウハウを含め、次世代への引き継ぎを考えると、シャイン・オン!キッズのイニシアチブで続けてもらうのが最善だと思われました。そこで出た案が、活動にかかる経費の何割かを病院側で負担し、業務委託のかたちをとることでした。
経費負担に関しては、病院上層部と事務方の話し合いで予算立てを進めました。ただ、こども病院は、3つの病院で構成する独立行政法人「静岡県立病院機構」の1つですから、その理事会で予算の承認を得なくてはなりません。一般的に、病院は診療行為に直接結びつかない、収益を生み出さない業務への支出は、なかなか厳しいのが現実です。私たちとしては、ファシリティドッグの有用性や効果を十二分に認識していましたが、新しい事業ということもあり、理事会で承認されるかは不安でした。結果的に、こども病院の予算全体としての検討を受けて承認され、業務委託がスタートしました。
明日への希望をつなぐ“常勤”のファシリティドッグ
ベイリー、ヨギ、タイと3頭のファシリティドッグに接して感じるのは、仕事ぶりは3頭とも同じようにきちんとしている一方、個々のパーソナリティがはっきりとあることです。
初代ベイリー(*2)は好奇心旺盛、オープンマインドな性格で、子どもと触れ合うのが大好きなワンちゃんでした。ハンドラーの森田さん(森田優子:現在、神奈川県立こども医療センターに勤務)の落ち着いた仕事ぶりと相まって、良いペアだったと思います。
2代目のヨギ(*3)はややシャイな性格で、最初は慎重な様子でしたが、鈴木さん(鈴木恵子:2021年、ヨギと共に退任)とのペアでしっかりとした仕事をしてくれて、皆さんにかわいがられながら、引退まで勤め上げてくれました。
3代目になるタイ(*4)は、3頭の中ではいちばん“犬らしい”という感じがします。子どもと遊ぶことや人と触れ合うことが好きで、伸び伸びとした印象を受けます。元から持っている素質を生かしてトレーニングが行われたんだな、とわかるワンちゃんですね。谷口さん(谷口めぐみ:現職)がタイの良さを引き出しているのだと思います。
ファシリティドッグのいちばん良いところは、常勤の職員のように、毎日来てくれること。「トレーニングを行った犬が病院で患者さんと触れ合う」という点で混同されがちですが、時折、ボランティアで来てくれるセラピードッグと、最も異なる点です。
入院している子どもたちにとって、「明日」というのは希望が持ちづらいものです。明日は何があるんだろう、嫌だな、と不安を抱え、我慢しながら過ごしている場合がほとんど。そんな中で毎日来てくれるファシリティドッグは、楽しみであり、喜びになります。そして、「また明日ね」と口にする時、明日への希望を持つことが出来るんです。
明日も会えることへの期待を抱くことで、将来に対して希望を持てるようになることは、ファシリティドッグの大きな効果のひとつだと思います。
また、小児がんで治療を行う子どもたちは、長い期間、入退院を繰り返す日々を送ります。そんな時も、病院に行ったらファシリティドッグに会えると思えば、病院に行くことが苦しく、嫌なことだけではなくなる、とご家族から伺うことがあります。ファシリティドッグがいてくれることで、入院することの心理的な敷居が低くなるんです。子どもたちと医療をつなぐ架け橋のような存在だともいえます。
導入を検討されている皆さんへ
小児医療の分野において、病院の多くは楽しいところではありません。病気を治すことに特化し、検査や治療を熱心に行いますが、子どもたちの心への働きかけや精神面でのケアまで、なかなか行き届かないのが実情です。そこに、日常的な喜びや楽しみ、気持ちを和らげて笑顔をもたらしてくれるのがファシリティドッグです。
時には、ファシリティドッグの寄り添いによって、子ども自身が診療に対して積極的になれる気持ちを呼び起こすこと(=動物介在療法 *1)もあります。診療活動にとっては、頼もしいパートナーです。子どもの治療を進めるために極めて有効だということを、多くの方に知っていただき、小児病院、子ども関係の施設に広がっていってほしい、と願っています。
*1 リハビリを一緒に行ったり、CT・MRIなどの検査や放射線治療に付き添い、治療に前向きに取り組む気持ちを患者から引き出す活動
*2 2010年~2012年に在籍
*3 2012年~2021年に在籍
*4 2021年~勤務中
<プロフィール>
1977年京都大学医学部卒業、同大学小児科に入局。小倉記念病院小児科、京都大学小児科、静岡こども病院・感染免疫アレルギー科、米国サンディエゴ・スクリプス研究所研究員を経て、公立甲賀病院小児科、島根医科大学小児科、市立岸和田市民病院小児科に勤務。2000年に市立岸和田市民病院副院長、2005年に同病院院長に就任。2011年から静岡県立こども病院院長を務め、2017年4月、同病院名誉院長・参与に就任。
<関連記事>
ファシリティドッグは終末期のつらさを和らげたり、子どもたちが前向きに治療に取り組むようになったりすることを、研究で明らかにしました
リターン
3,000円+システム利用料
3,000円寄付コース【税制優遇対象】
■お礼のメール
■寄付金受領証明書
※本コースは、税制優遇の対象となります。今回のプロジェクトへの寄付に税制優遇が適用されるのは、令和5年(2023年)の所得に対してです。税制優遇を受けるための確定申告の時期は、令和6年(2024年)2月となります。
※寄付金受領証明書はご希望の方に郵送します。
※複数口でのご寄付も可能です。
- 申込数
- 592
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2024年2月
5,000円+システム利用料

ファシリティドッグカレンダーコース【税制優遇対象外】
■ファシリティドッグ 2024年度カレンダー
■お礼のメール
現在4病院で4頭のファシリティドッグが勤務しています。彼らの写真は日々ハンドラーたちが撮りためており、ハンドラー自らが厳選した写真の中からカレンダーを作成しました。
※画像は過去のカレンダーです。実際にお送りするものとは異なりますのでご了承ください。
※お送りするカレンダーの日付は2024年4月~2025年3月となります。
※このコースは寄付金控除の対象外となります。寄付金受領証明書の発行はできかねますのでご了承ください。
- 申込数
- 534
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2024年3月
3,000円+システム利用料
3,000円寄付コース【税制優遇対象】
■お礼のメール
■寄付金受領証明書
※本コースは、税制優遇の対象となります。今回のプロジェクトへの寄付に税制優遇が適用されるのは、令和5年(2023年)の所得に対してです。税制優遇を受けるための確定申告の時期は、令和6年(2024年)2月となります。
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- 2024年2月
5,000円+システム利用料

ファシリティドッグカレンダーコース【税制優遇対象外】
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※お送りするカレンダーの日付は2024年4月~2025年3月となります。
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- 在庫数
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- 2024年3月

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