【水・衛生問題】下水管を設置し、ガザの子どもたちを守りたい!

プロジェクト本文
【水・衛生問題】
パレスチナ自治区ガザ地区・緊急支援
2021年5月の空爆や砲撃により、下水ポンプ場や下水管が破壊され、現在も排水システムが機能していません。
悪臭が発生するだけでなく、子どもたちの病気にかかるリスクが高まるほか、十分に処理されていない汚水を海に流出しているため、環境汚染の観点からも1日も早い修繕工事が必要です。
今年5月にあった空爆や砲撃によって、ガザ地区北部にあるベイト・ラヒヤのアル・セイファ(Al Seifa)下水ポンプ場が破壊され、現在、子どもたちを含む多くの住民が環境・健康上のリスクに晒されています。
排水システムが機能しないと悪臭が発生するだけでなく、病気にかかるリスクが高まるほか、十分に処理されていない状態で汚水を海に流出している状態のため、環境汚染の観点からも1日も早い修繕工事が必要です。
アル・ショラファ下水ポンプ場
ガザ地区での「衝突」の痕跡
2021年5月10日にイスラエルとパレスチナ自治区ガザ地区の間で衝突が勃発。
11日後に停戦合意が発表されましたが、ガザ地区では66人の子どもたちを含む260人が死亡し、685人の子どもと480人の女性を含む、約2,200人のパレスチナの人たちが負傷しました[1]。
2021年5月、空爆後のガザ地区の様子
また、ガザ地区では、給水管や下水管、ポンプ場などが破壊され、排水システムが機能しなくなりました。そのため、1日あたり2万平方メートルの未処理の下水および8万平方メートルの処理不十分な下水が海に流入している状況です[2]。
安全な飲み水が得られないうえ、下水が適切に処理されていないことにより、多くの子どもたちを含む住民の健康が深刻なリスクに晒されています。
同地区では、今年5月にあった空爆・砲撃の前、約15年にわたる封鎖などによって貧困や高い失業率が問題となっていました。さらに経済的・社会的・心理社会的な課題が加わり、将来への希望が持てないと感じる人が増えてきています[3]。
[1]OCHA, “Occupied Palestinian Territory (oPt): Response to the escalation in the oPt Situation Report No. 7: 2-7 July 2021, p.1.
[2]OCHA, “Escalation of Hostilities and Unrest in the oPT FLASH APPEAL”, 27 May 2021, p.20.
[3]UNRWA, “Flash Appeal Initial 30 day Response: Hostilities in Gaza and MountingTensions in the West Bank, May 2021”, p.6.
ガザ地区北部:ベイト・ラヒヤの状況
5月19日の空爆により、ガザ地区南部ハーン・ユーニスの5万人以上に水を供給している主要な送水管と、北部ベイト・ラヒヤの6万人以上に供給している下水道の圧力管が損傷しました。パレスチナ水資源公社(PWA)と公益事業会社は、スペアパーツや資材、工具の不足、安全性への懸念から、インフラや設備を修理する能力が著しく損なわれていると報告しています。
ガザ地区では、住居は2,000棟以上が破壊され、約1万5,000棟が損傷しました[4]。
この影響で、多い時で約11万3,000人、7月初旬時点でも約8,220人の国内避難民が他世帯や国連パレスチナ難民救済事業機関(The United Nations Relief and Works Agency for Palestine Refugees in the Near East:UNRWA)の運営する学校に避難しています[5]。
ガザ地区北部において調査を行った結果、給水管、下水管、ポンプ場など、計88ヶ所が損傷を受けていることが分かりました。ガザ地区における水・衛生分野の支援は、差し迫って重要な課題だと言えます。
現在までに、ガザ地区で上下水道の管理を行っている沿岸自治体水道事業体(Coastal Municipalities Water Utility:CMWU)によって14ヶ所が修繕され、42ヶ所に一時的な修繕措置が施されているものの、特に損傷の大きい場所については、支援が必要な状況です。
こうした状況を受け、沿岸自治体水道事業体や水・衛生分野を管轄している部門との調査・協議の結果、特に、ベイト・ラヒヤのアル・セイファに位置するアル・ショラファ下水ポンプ場への対応が急務であるとわかりました。
アル・ショラファ下水ポンプ場
[4]OCHA, “Escalation of Hostilities and Unrest in the oPT FLASH APPEAL”, 27 May 2021, p.4.
[5]OCHA, “Escalation of Hostilities and Unrest in the oPT FLASH APPEAL”, 27 May 2021, p.4.
ガザ地区の子どもたちからの声
2021年5月21日にイスラエルとパレスチナ自治区ガザ地区の停戦合意が発表されましたが、子どもたちに与えた影響は計り知れません。
10歳のハレドさんが当時の様子を教えてくれました。
世界の多くの人たちは安全に暮らしていますが、私たちは、絶えず空爆や砲撃、爆撃の下で暮らしています。それが私たちの日常です。私たちは、外で遊ぶことができる他の国の子どもたちのように暮らしたいですが、ここで空爆を心配しながら暮らすしかありません。
また、11歳のアミールさんはこう話します。
空爆の音が本当に怖いです。ガザで私たちがどれほど危険な目に遭っているかを世界中の人たちに知ってもらいたいです。私は11歳で、3つの紛争を経験し、友人を失いました。ガザが世界の他の都市のように安全な場所になることを願っています。パレスチナの子どもたちは、安全に暮らし、夢を実現する権利があります。
10歳のアマルさんはこう話します。
私たちの家の窓は粉々に砕けましたが、母は私たちを守ってくれました。私たちは絶え間ない恐怖の中で生きています。電気がないので電話の充電もできず、ドアを開けることさえも・・・何もできません。夜、寝ている間にも爆撃を受けている人がいます。安心できないし、怖いです。
下水管設置事業について - 支援内容
私たちは、ガザ地区北部のベイト・ラヒヤにおいて1万人(1,667世帯)が居住する地域の、下水および雨水の排水不良をなくしたいと考えています。
排水システムを機能させるには、新たに3,500mにわたる下水管を設置する必要があります。
私たちは、電力供給が安定的でないことや再度衝突が発生する可能性に備えるため、電気や機械駆動への依存度が低い下水管を新たに設置します。そうすることで、今後の衝突による被害の最小化を図りたいと計画を立てています。
今回のクラウドファンディングで募る寄付金は、ベイト・ラヒヤに住む1,667世帯が利用する下水管設置事業の一部費用に充当します。
300万円で約150世帯分の下水管設置費用に充当します。
【今回のプロジェクト内容】
■ 目標金額:300万円
■ 資金使途:
パレスチナ自治区ガザ地区北部ベイト・ラヒヤにおける下水管設置の事業費の一部に充てさせていただきます。
※本プロジェクトは、支援総額が期日までに目標金額に届かなかった場合でも、目標金額分を自己負担するなどして、必ず上記の実施内容の通り実行致します。
※2021年11月30日までに、実行者である公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンが、パレスチナ自治区ガザ地区北部ベイト・ラヒヤにおいて3,500mにわたる下水管を設置し、支援者に報告書を送付したことを以ってプロジェクトの実施完了とします。
<免責事項>
万が一、現地の治安が悪化し、スタッフが危険にさらされるリスクが高まった場合には、主要関係機関と協議の上、治安状況が安定するまで事業延期を検討するか、活動内容の変更を検討することがございます。延期や内容変更の場合は「新着情報」でご報告いたします。寄付金の返金はいたしませんので、ご了承ください。
また、現地の子どもたちのために、セーブ・ザ・チルドレンでは今回のプロジェクトとは別に、さまざまな視点での支援活動も予定しています。
■ 現地の子どもたちへの支援活動
・個別支援:
心理的な支援が必要な子どもに対し、専門知識をもつケースワーカーがケアします。
・サマーキャンプなどのレクリエーションの実施:
遊び場が限られている子どもたちを支援します。
・不発弾に対する啓発活動:
より安全に暮らすための啓発活動を行います。
健康と環境へのリスクと不安のない暮らしを実現するために、皆さまに本プロジェクトの一員となっていただきたく、ご支援、ご協力をよろしくお願いいたします。
皆さまができること、私たちができること
セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは2015年から2016年にかけて、パレスチナ自治区ガザ地区における緊急支援を実施した実績があります。さらに、ロヒンギャ難民支援やイエメンでの人道支援などの緊急支援において、水・衛生支援を実施してきました。
私たちはこれらの経験や専門性をいかしながら、ガザ地区の子どもを含む人々が安心して暮らせる環境を整えるために尽力していきます。
排水システムを整え、不衛生で、健康や環境へのリスクや不安のある暮らしを終わらせるために。いま、あなたにできることがあります。 ご支援を心よりお待ちしています。
【バングラデシュ】難民キャンプにおける水・衛生改善事業(2019年5月~2020年4月)
税制上の優遇措置について
セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは内閣府より公益社団法人としての認定を受けています。そのためセーブ・ザ・チルドレン・ジャパンに対するご寄付には、特定公益増進法人としての税法上の優遇措置が適用され、所得税、法人税、相続税などの控除を受けることができます。
▶詳細はこちらから セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン ホームページ
その他、寄付に関するご質問などはこちらへお寄せください。
japan.donation@savethechildren.org
Tel:03-6859-0068(平日11:00-16:00)
プロジェクトに関するご留意事項
●本プロジェクトはAll-in形式のため、目標金額の到達有無にかかわらず当該活動を行います。
●本プロジェクトは目標金額の達成有無にかかわらず、支援をした時点で申し込みが確定し、その後のキャンセルはできませんのでご注意ください。
●アカウント情報を変更した場合でも、ご支援時に入力したお届け先の宛名と住所は変更されません(個別にご連絡いただかない限り、原則としてご支援時に入力いただいた宛名と住所にリターン品をお送りさせていただくことになります)のでご注意ください。
●寄付金額領収書の発行・発送は2021年12月を予定しております。
●支援完了時に「応援コメント」としていただいたメッセージは、本プロジェクトの支援獲得のPRのために利用させていただく場合があります。
プロフィール
セーブ・ザ・チルドレンは、すべての子どもにとって、生きる、育つ、守られる、参加する、「子どもの権利」が実現されている世界を目指して活動する子ども支援の国際 NGO です。1919 年に英国で創設され、現在、日本を含む 29 の国と地域の独立したメンバーが連携し、約 120 ヶ国で子ども支援活動を展開しています。
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