主に義足の方に向けたスリッパ・サンダル飛散防止補助具

 

■私について  

初めまして。

私は2年前、60歳を契機にサラリーマンを卒業し、遅まきながら起業しました。

私自身が障害者と言うこともあり、どうせなら「障害者を持つ身である者しかわからない事」、で世間に恩返しができるような仕事がしたい、と思いました。

とは言うものの具体的には何でお役に立てるのか・・漠然とはしていましたが、結局のところ自分が生業として経験してきたことでお役に立つのが一番、と思い住宅や不動産に関することとして「住まい」にスポットを照らし、障害者の方や高齢者の方（私自身もやや高齢者ですので）に特化したリフォームや修繕に力を注げる会社作りを目指すことにしました。

 

 

■プロジェクトを始めるきっかけ～こうして思い立った・・

今回のプロジェクト（と、たいそうに呼べるものかどうか・・）は提唱する「住まい」と言うよりは「生活の一部」と言うのが相応しいようなほんの些細な、しかも一部の方だけにとって、と言うような「物」です。

通常の生活（歩いたり車の運転をしたり）をしている中で私は障害者には見えないようです。

でも、そんな中でもどうしても昔から困っていたことがありました。

それは「スリッパ」です。スリッパが履けないのです。履いたら靴飛ばしのように飛んで行ってしまいます。

旅館に行っても館内を裸足で歩いていなければなりません。ちょっと恥ずかしい。

「あっ、お客様、どうぞスリッパご利用ください」と旅館のスタッフの方々に何度も、そして廊下ですれ違うたびにお勧めいただくのですが、「あ、はぁ、ありがとうございます・・」と答えるしかできなくて。

長年（何かいい方法はないだろか・・）

で、思いつきました。スリッパ飛ばないヤツ。

それが今回の大げさに言うところの「プロジェクト」、です。

 

 

■プロジェクトの目的

今までは自宅でスリッパを履くには市販のスリッパにゴムを縫い付け、かかとを固定して履いておりました。※右写真参照

で、きっかけとなった（何かいい方法はないだろか・・）、のいい方法を思いつきました。

とっても単純な方法なので既に市販品があるのでは、ましてや、私なんかが考えることくらい、きっと他の誰かが既に考えているはず、と思いお店やネットを探したのですが、似たようなものはあるものの、長さや太さ、強度など丁度いいものがありません。

 

早速私は老舗のサスペンダーメーカー「TANIWATARI」さんを訪ね今回のアイテム「スリッパやサンダルの飛び防止補助具（仮称）」を作って頂きました。

 

今回その「スリッパやサンダルの飛び防止補助具（仮称）」を世の中の同じ悩みを抱える方に広く利用して頂くためプロジェクトの利用を思い立ちました。

 

※スリッパが飛んでしまう動画（YouTube）

https://www.youtube.com/watch?v=9NGMTyRop1c

 

　

■応援メッセージ

・私は出来上がった商品を持って長年私の義足の制作や修理をお願いしている臼井さんのもとを訪ねました。

そして氏の主宰で行っている障害者のスポーツサークル仲間で義足を利用している20人の方に氏を通じてモニターとして今回の商品を試して頂きました。その結果・・「みんな『いいね！』って言ってるよ。似たようなものもあるけれど、確かにクオリティー高いよね」とお褒めの言葉を頂きました。

今回のプロジェクトに関しましても応援して頂いております。

 

※臼井さん（臼井二美男氏）パラリンピックのアスリートが使用するスポーツ義足制作の第一人者。東京オリパラ2020のパラリンピックでは聖火の最終ランナーを務めました。

 

 

■ビジョンと展望

「プロジェクト」と称するにはいささか単純な発想から生まれたシンプルな商品です。

自分でも作れそう・・いや、お裁縫が好きな方、何はともあれDIYと言う方であれば作れてしまいます。

でも、スリッパやサンダルの数の分だけ、或いはゴムが延びたり壊れたりする度に作る、ちょっと面倒くさいのではないかと思います。

今まで私はスリッパを購入（自宅使用でだいたい3～6か月には買い替える）するたびに針と糸でチクチク縫い付けていました。かなり面倒です。

しかも持ち歩くことはまずありません。

でも、今回のプロジェクトの商品があればそんな面倒なことはもう必要ありません。

ワンタッチで脱着できて、旅行先だろうとどこにでもポケットに入れて持ち運べます。

お裁縫が苦手な方、ご高齢や障害をお持ちでうまくゴムの取り付けができない方、そこに時間を費やすことができない方、いろいろな方でもスリッパが履けない、と言う共通点をお持ちの方はたくさんいらっしゃいます。

 

旅館の方は思ってもみなかったことでしょう。義足の方がスリッパを履けない、と言うことを。

悪気がないことは分かっています。でも健常者の方ではなかなか思いつかないこともたくさんありますから。

きっとこのプロジェクトが広まれば全国の旅館やホテルで、義足の方や麻痺でうまくスリッパを履けない方のためにこのアイテムを備え付けてくれるようになる、そんな期待をしています。

 

■お返し（お礼）

今回ご支援頂いた方には心ばかりのささやかなものではございますが幾つかのコースをご用意いたしました。

その中で大堀相馬焼に関して少しだけご紹介をさせて頂きます。

 

東日本大震災の後、産地の福島県浪江町は帰宅困難区域に指定され、多くの窯元が離散しました。大堀相馬焼に相応しい原料の土が汚染された、と言う風評被害もあり、一度は窯の復興を諦めかけた方も多くいらしたようです。

 

しかし窯元の皆さんは日本中を巡り相馬焼に適した土を探し回りました。そして粘り強く探し続けた結果ついには適した土を見つけ出したのです。このことは各種報道やテレビでも多く取り上げられました。相馬焼は焼いている過程で「ピキッ、ピキッ」と心地よい金属音を立てながら焼きあがります。この金属音は相馬焼独特の美しいひび割れになるときに奏でる音だそうです。また、持っても熱くない二重構造も特徴のひとつです。

 

今回のお礼の品はその数多くある素敵な作品の中のごく一部ですが、商品が気になる、と言う方は是非こちらをチェックしてみてください。

 

■終わりに

現在実用新案登録出願中です。決して大量に売れるほどの大ヒット商品ではないと思いますが、長く、そしてご自宅用、お出かけ用と一人で一度に数本お持ち頂けるのではないかと思います。

粗悪な模倣品が間違って高値で販売されることのないように、と言う願いを込めて実用新案を登録しています。

できるだけ安価で多くの人に手軽にご利用いただける商品価格を目指しております。