プロジェクト概要

プロジェクトの終了が報告されました

 

 

アトリエ インカーブは、15年にわたって知的に障がいのあるアーティストたちの創作活動を支援し、現代アートとして作品を発表・販売してきました。アートの専門性を持つスタッフが、完成した作品の管理からギャラリーやアートフェアでの販売対応までを担い、彼らがアーティストとして独立することを目指し活動しています。

 

近年、障がいのあるひとの創作活動やアート作品に注目が集まるなか、その作品を市場につなげる試みが模索されています。

 

今回のシンポジウムでは、NHK・Eテレ「オイコノミア」で解説を務める経済学者の松井彰彦さんをお迎えし、「アート×市場×福祉」をテーマに講演・対談を行います。インカーブのこれまでの取り組みを通して、「障がいのあるひとの創作と市場」の可能性を探り、活動の場を広げることを目指します。

 

 

“障がいのある人のアート作品”を“市場”につなげ続けてきたインカーブがシンポジウムを開催します!

 

初めまして、アトリエ インカーブ(以下インカーブ)です。当団体は、社会福祉法人 素王会のアートスタジオ兼事業本部として2002年に設立されました。

 

知的に障がいのある人の中には「つくる」ことがとても好きな人がいます。現在、25名のアーティストがアトリエに所属し、アートの専門性を持つスタッフが創作活動を支えています。彼らの創造性がそのままであり続けるように、スタッフは教育や指導はしません。ゆったりと心の向くままに制作できる環境をつくり、作品を世界につなげています。

 

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宇内弘征さん。画用紙と折り紙にボンドを塗って固める独自の技法で立体作品を作ります。

 

インカーブでは、アーティストの作品を「障がい」のある、なしに関わらず評価してもらうため、国内外のアート市場に発表してきました。作品が市場で評価されることは、好きなことを通して誰かに認められたという自信やプライドの構築、さらにアーティストの収益につながると考えています。

 

“「アート×市場×福祉」の可能性を探るシンポジウム”を2017年9月24日(日)に開催します。

場所は、今年4月に新築移転した大阪国際がんセンターです。

いま、わたしたちにはそのための開催費が必要です。どうか皆さまのお力を貸していただけませんか?

 

※ご支援方法についてご不明な点がございましたら、メールまたは電話でお問合せくださいませ。
メール:info@incurve.jp  電話:06-6707-0165
アトリエ インカーブ(担当:森田)

 

寺尾勝広さんと寺井良介さんの作品。art on paper2017(ニューヨーク)にて。

 

 

私たちがアートの市場で作品を発表する理由

 

インカーブでは、所属しているアーティストたちの作品を国内外のアート市場に発表し続けています。それには主に3つの理由があります。

 

●アート市場で作品発表する理由●

 

   ①アート作品を販売し、アーティストに収益を還元するため

   ②作品の芸術性を「障がい」のある、なしに関わらず評価してもらうため
   ③アーティストの自信やプライドの構築、自立を助ける場をつくるため

 

山岡佑多さんと作品。2014年のギャラリー インカーブ|京都での展示。

 

 

作品の芸術性を「障がい」のある、なしに関わらず評価してもらうために

 

当初、美術館では作品を評価してもらうことができませんでした

インカーブ設立当初、アーティストの作品は「障がい者アート」としてメディアで紹介されました。当時の取り上げ方は描き手に「障がいがある」と強調されることが多く、さらに「障がいのある人が頑張って作った」というイメージを感じさせるような傾向がありました。

 

つまり、作品の芸術性をありのままに感じてもらえる環境ではありませんでした。

 

新木友行さんの作品。大胆にデフォルメされた格闘技の技の数々は躍動感に溢れています。

 

その頃、いくつかの日本の美術館に評価を求めましたが、「障がいのある人の作品は前例がない」という理由で、作品を評価してもらうことはできませんでした。作り手に障がいがあるというだけで、世間一般でとらえられる「アート」とは区別されている状況に落胆しました。

 

アート市場の本場ニューヨークへの進出!
しかし、新たな迷いが生まれました…

そこで、私たちは「障がい者アート」から抜け出し、作品の芸術性に目を向けてもらうため、アート市場の本場であるニューヨークに評価を求めました。そして、インカーブのアーティストの作品を扱ってくれるギャラリーと出会い、ギャラリーでの展示やアートフェアへの出品などを経て、作品の発表・販売において一定の成果をあげることができました。

 

●ニューヨークでの活動成果●

 

ニューヨークタイムズ紙やテレビ番組で報道されるなど、高い評価を受けました。展覧会には美術関係者や作品収集家など沢山の方が訪れ、好評を博しました。

 

新木友行さんの作品。ニューヨークのアートフェアに出品されました。

 

寺尾勝広さんの作品。ニューヨークのギャラリーにて。

 

 

しかし、ニューヨークでインカーブの作品を扱ってくれたギャラリーでは「アウトサイダー・アート」という言葉を使って作品を発表していました。

※アウトサイダーとは:集団・組織の外部の人。(出展:デジタル大辞泉より)

 

アーティストの属性によって「アウトサイダー・アート」と呼ぶことは、私たちに迷いを与えました。それは、差別的な意味合いを含む可能性があると考えたからです。

 

湯元光男さん。2016年のギャラリー インカーブ|京都での個展。

 

また、「アウトサイダー・アート」には熱心な愛好家がいる一方で、一般的なアートと比べると鑑賞者も作品購入者も限られてしまいます。 どのように作品を発表するのかについて私たちは迷いましたが、アーティストたちの想いに立ち返ろうと考えました。

 

インカーブのアーティストたちは自らを「アウトサイダー・アーティスト」と名乗ることはなく、作品を「アウトサイダー・アート」として発表したいと望む人もいませんでした。

 

そこで私たちは、鑑賞者や作品購入者を限定することなく、同時代に生きるアーティストが描く「現代アート」として作品を広く発信することにしたのです。

 

武田英治さん。雑誌広告をモチーフに、写真や文字情報があらたに構成された作品。

 

海外で評価を受けたことで日本国内でも注目を集めるようになり、サントリーミュージアム[天保山]、東京オペラシティ アートギャラリーなど国内の美術館で展覧会が開催されるようになりました。

 

2010年にはギャラリー インカーブ|京都を開廊。企画展を開催し、国内外のアートフェアに出展を重ねています。

 

寺尾勝広さんの作品。2012年の東京オペラシティ アートギャラリーでの展示。

 

 

市場は〈弱肉強食〉や〈競争〉のイメージがある一方で〈自立〉を助ける場でもある

 

障がいのある人の仕事については、選択肢が少ないという現状があります。自分の好きなこと・能力を活かせることを仕事にするのが困難だと感じている人や、仕事や頑張りが評価され認められる機会が少ないと感じている人もいます。

 

自分の好きなことを仕事にし、収入を得ることができれば、自信やプライドの構築につながります。そしてそれは、日々の生活をより豊かにすることも可能にします。

 

アトリエ インカーブの様子。個別のブースで自由に制作に取り組みます。

 

「障がいがある」と聞くと、一般的には「支援の対象」という印象を持つ方も多いかもしれません。しかし「アーティスト」と「作品の鑑賞者・購入者」との間には、<互いに価値のあるものを交換する>という関係が成立しています。

 

市場はお金のやり取りをするだけの場ではなく、社会通念や既存の価値観を超えて人と人が出会う場所でもあるのです。

 

アート大阪2014の様子。寺尾勝広さん・寺井良介さん・阪本剛史さんの作品を展示。

 

本シンポジウムに登壇していただく東京大学大学院経済学研究科の松井彰彦教授は、市場は〈弱肉強食〉や〈競争〉のイメージがある一方で〈自立〉を助ける場でもあると語ります。

 

これまで「障がいのあるひとの創作」については、「福祉」の視点で語られることがほとんどでした。近年では、美術館やギャラリー等で作品が発表される機会が増え、「美術」の視点からの評価も高まっていますが、作品を市場につなげる試みはまだ始まったばかりです。そんな今だからこそ、「市場」の視点から可能性を探ることが重要だと感じています。

 

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新木友行さんの作品。art on paper2017(ニューヨーク)での展示。

 

本シンポジウムでは「市場」を切り口に、講演や活動報告、対談を行います。インカーブの取り組みが、障がいのあるひとの創作活動を支える人たちの手がかりになればと願っています。

 

 

作品を市場につなげるためには?
「アート×市場×福祉」をテーマにシンポジウムを開催します

 

◯シンポジウム

ATELIER INCURVE in ART FAIRSー障がいのあるひとの創作と市場ー

 

チラシのpdfデータはこちら

 

◯開催日時

2017年9月24日(日)13:30-17:00

 

◯開催場所
地方独立行政法人 大阪府立病院機構 

大阪国際がんセンター 1階ホール

◯定員

200名(要申込・先着順)

 

◯締切

9月21日(木)(定員に達し次第受付終了)

 

◯資料代

500円(高校生以下無料)

*資料内容 ①作品の保管・販売のポイント  ②国内外のアートフェア情報

 

◯イベント内容

①基調講演「市場の力」

登壇者:東京大学大学院経済学研究科/松井彰彦教授

 

②対談「市場×福祉」

登壇者:東京大学大学院経済学研究科/松井彰彦教授

アトリエ インカーブ代表/今中博之

 

③講演「アトリエ インカーブの立点」

登壇者:アトリエ インカーブ代表/今中博之

 

④報告「国内外のアートフェア」

登壇者:アトリエ インカーブ チーフ/林智樹・三宅優子

 

◯お申込み

ご興味をお持ちくださった方はこちらよりお申込みくださいませ。

 

 

「山高ければ、裾広し」
障がいのあるアーティストの活動の場を広げたい

 

インカーブのように、アートに特化し創作活動に打ち込める場所は、社会の中でまだ多くありません。インカーブへ通いたいというお声もたくさんいただくのですが、現在満席のため、新たなアーティストを受け入れることができない状態です。

 

「山高ければ、裾広し」という言葉があるように、山が高くなり裾が広がれば、活躍できる人や活動の場も増えると考えています。「アーティストとして独立すること」は、障がいの有無に関わらず困難な道のりですが、もし障がいのある人の中にそのようなアーティストが生まれれば、後に続く人にとって大きな希望になることと思います。

 

アトリエ インカーブの様子。明るい光のはいる開放的なアトリエ。

 

アーティストたちが「障がいがある」という前置きなしに、その芸術性を真に認められ、自信とプライドをもって世界にはばたいていけるように願っています。

 

今回のクラウドファンディングにおいて、目標金額を上回るご支援をいただいた場合は、来年3月に開催される「アートフェア東京2018」の出展にかかるブース費用(55万円)に充てさせていただきます。
 

アートフェア東京2018 webサイト

アトリエ インカーブ webサイト/アートフェア東京2017の様子

 

アートフェア東京2017の様子。阪本剛史さんの個展を開催しました。

 

 

アトリエ インカーブ紹介

 

社会福祉法人 素王会のアートスタジオ兼事業本部として2002年に設立されました。インカーブのアーティストたちの作品は、2005年にまずニューヨークで話題になりました。その後、国内外の現代アートを扱うギャラリーや美術館で展覧会が開催されています。

 

2010年にはギャラリー インカーブ|京都を開廊。企画展を開催し、国内外のアートフェアに出展を重ねています。国内最大規模の「アートフェア東京」へ5年連続出展し、国外においてもニューヨークやシンガポールへと発表の幅を広げています。

 

アトリエ インカーブ webサイト

シンポジウム特設Facebookページ

 

アトリエ インカーブの日常

 

art on paper 

 

アートフェア東京

 

※ご支援方法についてご不明な点がございましたら、メールまたは電話でお問合せくださいませ。
メール:info@incurve.jp  電話:06-6707-0165
アトリエ インカーブ(担当:森田)


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