「2020インターハイ」中止の危機を救え!高校生の熱い夏を守りたい
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目標金額 40,000,000円
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- 724人
- 募集終了日
- 2019年10月23日
井上康生さん「勝敗という概念を超えた価値がインハイにはある」
残り6時間となりました。本日の23時終了ですが、その時間まで残りの時間もでき得る限りの手を尽くしてインターハイの現状や意義を発信していきます。どうかあと少し、情報拡散やご支援等で皆様のお力を貸してください。
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プロジェクト最後となるインタビュー記事の新着情報は、全日本柔道男子代表監督の井上康生さんのインタビューを掲載いたします。シドニーオリンピックではオール一本勝ちで金メダルを獲得した井上康生さんに、高校時代のインターハイ出場の話や、困難の乗り越え方、指導者としての信念など、様々な切り口からお話をお伺いしました。ぜひご一読ください。
優勝の喜びも挫折からの成長もインハイから得て世界につながった
── 数ある大会の中で、井上康生さんにとってインターハイはどのような思い出が残っていますか。
私は、「柔道で強くなって、日本一・世界一を目指したい」という想いを持って宮崎県から神奈川県の東海大学付属相模高校に進学しました。小中学校でも全国大会出場経験がありましたから、自分自身が誰よりも強くなってオリンピックでメダルを取りたいという思いは確かにその頃からありました。ただ、インターハイで活躍した選手が世界に羽ばたいていく例はたくさんありますから、そういう点では非常に意識していた部分はありました。
東海大相模では、幸運なことに1年生からインターハイに出場させていただいて、先鋒として大役を任された団体戦では優勝しました。2年生の時には、個人戦でオール一本勝ちでの優勝でした。しかし、3年生では個人・団体共に県大会で敗れてしまいインターハイ出場が叶わず悔しい思いをしました。
「世界一」というのが具体的に目の前にひらけたきっかけがインターハイ優勝という出来事でしたし、挫折や苦悩を味わって成長できたのもインターハイという目標に届かなかった経験があったからこそだと思います。実際に3年生の時の悔しさは、大きな情熱と努力に繋がり、全日本ジュニア大会などでの優勝へ導きました。本当にインターハイがあったからこそ今の自分があると思いますね。
難しい挑戦だからこそ、本気の努力に周りが応援してくれる
── インターハイがあることによって得られるものはなんでしょうか。
インターハイというのは、出場することも難しいし、勝つことも難しい。だからこそ最大限の努力を発揮することができる。目標や夢があるからこそ全力で練習に励むことができると思います。練習を共にする仲間、恩師、家族に支えられながら成長できるというのは他にはない大きな経験になりますよね。
私にとって、誰よりも家族が理解者であり応援者でもありました。特に母親はビデオカメラを片手に、いろんな大会に来てくれていましたね。インターハイ1年目が富山、2年目が神戸、他の大会でも全国どこへでも応援に駆けつけてくれました。母親は、私が21歳の時、シドニーオリンピックで優勝する前年に亡くなりましたが、常に私の1番のサポーターでした。
強い選手が持つものは「努力を人一倍できる才能」に限らない
── 当時から「世界一」という目標をかなり具体的に考えてらっしゃったんですね。
高校の先生から「今までの選手たちには『やれ』という言葉は伝えていたけど、『やめろ』と伝えたことがあるのはお前が初めてだ」と言われるくらい、稽古に打ち込んでいましたね。全体の稽古が終わっても残って練習して、夜もトレーニングに行って、周りから本当に異常なやつだと思われるくらい、高校時代は特にやり込みました。柔道を大好きでしたし、世界の頂点に立つんだという気持ちが、「人が一本休んでいる間に自分は一本多くやる」といったことに自分をとにかく駆り立てていました。
── 勝ち進むことのできる「強い選手」とはどんな特徴を持っているのでしょうか。井上康生さんのように人一倍努力できることが最重要ですか。
様々だと思います。とてつもなく練習をできる選手は、誰が見てもわかりやすく強くなる。しかしその3分の1の練習量で強くなる選手もいるんですよね。そういうタイプは洞察力や分析力などの能力に秀でていることがある。抜群に身体能力が高い選手もいますし、逆に身体能力はないけど人の意見にも耳を傾けてそれを着々と実戦で積み上げて力にできる選手もいます。他の競技は正直わからないですが、柔道は持てる能力を幅広く活かして勝ち上がっていけるところが面白いと思います。
── 様々な選手がいる中で指導者として必ず注意するポイントはなんでしょう。
今は情報化社会で、一流の選手の戦い方が簡単に手に入りますよね。検索すれば動画サイトですぐに出てきますから、視覚から吸収したことを先生に聴きながら実践できるので、覚えは早いと思います。それで若い十代の選手たちも活躍できる時代になってきています。しかし、技ばかりに頼っても、逆に力に偏っても、勝ち続けることはできません。技術とトレーニング、質と量のバランスが重要であることを伝えています。
「熱意、創意、誠意」
── 井上康生さんが大切にしている言葉や信念を教えてください。
私が大切にしているのは3つで、1つ目が、誰よりも強くなりたい、日本一になりたいという「熱意」。誰よりも強く自分自身を信じること。2つ目は、困難な状況であっても、考え抜いて工夫をすることをやめない「創意」。最後が、自分が日々練習できる環境にあることへの感謝を仲間や先生、親に対して忘れないで熱心に取り組む「誠意」。「熱意、創意、誠意」という「三意の精神」を大事にしています。幼い頃から三意を明文化して自分の中に持っていたわけではないのですが、「精力善用 自他共栄」の精神を重んじる柔道を通じて、自然に身についたと思います。
他に私自身が指導者として大事にしている理念が、「最強かつ最高の選手の育成」です。どんな相手をも打ち破り頂点に君臨できる選手であり、且つ、規律や相手を慮る心を持つことができる選手であること。強ければ何でもいいという訳ではもちろんないです。指導者として、柔道を通じて柔道界ひいてはスポーツの世界、さらにその先にある社会にどう貢献していくことができるかを考えています。
なぜ柔道をやるのか。「初心」に帰る重要性
── 困難にぶつかった時どのように乗り越えれば良いでしょう。
私の場合、大学生の時にシドニーオリンピックで金メダルをとったあと、アテネオリンピックで負けるんですよ。またそこから4年後、北京オリンピックに出場するまでの道のりもそれまでとは違いました。今まで勝てていた相手に勝てなくなったり、かかっていた技がかからなくなるというような苦しい状況を非常に味わいました。日々は変化していますし、何があっても現状を受け止めるしかないかなと思います。その上で、自分自身の原点に戻ることは意識しました。自分はどういう人間なのか、どんな選手になりたいのか、目指す柔道は何か。感覚だけでは壁に当たった時の対処法は見出せないですから、そうやって意識的に紐解いて一つ一つ修正していくんです。
勝敗という枠を超えた価値がインターハイにはある
── インターハイ出場や頂点を志す高校生にエールをお願いします 。
正直言って、インターハイで終わる子もいると思うんです。結果に関わらず競技を続けるか否か迷う子もいる。ただ、目の前のことには必ず全てを出し切って、いい意味で泥臭く、青春をかけてもらいたいです。やりきった先に、初めていろんな世界が開かれると思います。長期的な視点を持つことも大事ですけど、未来の選択肢はその瞬間を大事にしているからこそ見えてくるものですから、それは忘れずに迷わず全力で日々戦ってもらいたいと思います。
── 中止の危機にある来年のインターハイ開催に向けてもメッセージをいただきたいです。
インターハイは、各開催地が協力し、大勢のボランティアを含めた人たちが情熱を注ぎ、手作りとまでは行きませんが本当に一人一人がたくさんの汗をかいて運営してくれている有難さがありますよね。規模が違うかもしれませんけど、来年の東京オリンピックと同じような感覚を毎年味わえるというのは、高校生たちが競技者としても人間としても、大きく成長できたりいろんな学びや気づきが生まれたりする大会だと感じています。
行政や大きな組織だけに頼るのではなくて、民間というか一人一人と一緒につくれる環境というのは必要だと思いますね。負担が偏ってしまうとどんどん開催地域が手を挙げにくくなってしまう。スポーツやスポーツを通じたイベントはたくさんの人々の支えがあって成り立つもので、ただ「勝ち負け」だけを切り取ってしまうと、本質を理解するのも難しくなってしまいます。スポーツが若い人たちにとって価値あるものであることを、世の中からより認識されるようになってほしいですね。
インターハイには、運営面で頑張る地域住民や学生、選手を支える家族や仲間、恩師の存在、練習を通じて得られる成長など、勝敗という枠を超えて幅広い視野で見てもらうことができれば、この大会にも改めて大きな価値が認められるのではないかと思います。
◆井上 康生(いのうえ こうせい)
1978年5月15日生まれ。宮崎県出身。柔道六段。5歳から柔道を始め、東海大学付属相模高校では、全国高校選手権で個人・団体ともに優勝を果たし、3年生時には山下泰裕以来の高校生での全日本選手権出場という快挙を達成する。東海大学へ進学後、99年のバーミンガム世界選手権に初出場して初優勝し、翌2000年のシドニーオリンピック100kg級では見事金メダルを獲得した。その後、全日本選手権と世界選手権をともに3連覇し、04年のアテネオリンピック100kg級にも出場。その他にも、全日本選抜体重別選手権や講道館杯、嘉納治五郎杯などの大会で数々のタイトルを持つ。卒業後は綜合警備保障に所属し活躍を続けるが、08年の全日本選手権への出場を最後に現役を引退。指導者の道を選び、スコットランドで2年間の留学生活を経験。11年3月に綜合警備保障を退職し、4月からは東海大学体育学部武 道学科専任講師(現在:准教授)、東海大学柔道部副監督に就任する。12年11月に全日本柔道男子監督に就任し、リオテデジャネイロ・オリンピック大会では日本男子代表の全階級がメダルを獲得するという快挙を達成した。
(文/READYFOR キュレーター 田島沙也加)
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