無罪のあと、ちゃんとしよう！プロジェクト

私は事故から人生が変わりました。
でも1番変わったのは息子達かもしれません。
深い話は暗黙の了解でお互いに話す事はありませんでした…無罪が確定するまでは。

事故直後、すぐに実況見分、後にそのまま警察署へ移動して取り調べが行われました。事故の当事者になってしまった　という事だけ息子達には連絡して、家に帰り着いたのは翌日朝の8時半頃でした。
2人は各自別々の部屋にいて、ただいまと伝えるとおかえりと言い泣き崩れました。
私が何も食べていないだろうから…と長男はコンソメスープを作って待ってたとの事。何かしてないと押し潰されそうだったのだと思います。
味が凄く凄く薄いスープでしたが…
身体にしみわたりました。私は泣きながら食べたのを忘れる事はないでしょう。

その後、半年程で住居を強制退去になり、家族はバラバラになってしまいました。

あの日から約3年。
長い期間続いた裁判、この先どうなるか分からない毎日を黙って受け止めてきた、当時未成年だった2人は私の想像を超えてつらかったと思うし彼らの人生は何か変わってしまったのではないか…と今でも親として罪悪感が残ります。
無罪が確定した時は「これだから警察は嫌い、でも本当に良かった！」と一言だけ話していました。

私は、刑事事件、捜査のあり方については、本当に理不尽なものなんだと、取調べを受ける立場に立って、初めて実感しました。
この事案を聞いたとき、「違うなら違うってちゃんと警察に伝えてさえすればこんな事になってない」と思われる方もいるかもしれませんね。
そう思われる方はおそらく警察から取調べを受けた経験が無い方だと思います。
取調べを受けた経験がある方には理解して頂けると思うのですが、警察はそう簡単に、違うという意見を認めてくれません。
一応、取り調べのプロですから言葉の使い方すら気を使います。私は本来悪くないのですが、悪いと錯覚させられます。正しい事を伝えるには個人では厳しいと思い、弁護士にお願いしたいけれど金銭的ゆとりもないので、私選弁護人を依頼する事はできませんでした。

今のシステムでは、在宅（逮捕されてない）で取調べを受けている者に、国選弁護人が付くという制度はありません。お金があるなら私選弁護人をたのめ、そうじゃないなら、自分ひとりで対応しろ、というシステムです（なお、取調べなどが全て終わって、刑事裁判にかけられて、そこからようやく被告人国選弁護人がつきます）。
これらを踏まえて、逮捕されていなくても、初めから弁護人が無償でつくシステムを作るべきだと強く感じました。
なぜなら、素人が自分で警察に真実を話しても、全く聞く耳を持たないのですから。

人は誰でも間違いはおこします。私は親からの躾として、嬉しい事をされたら「ありがとう」間違った事をしてしまったら「ごめんなさい」
と教えられましたが行政はどうでしょう。

免許取消について、何を元に取り消したのか？
筋の通った返答を頂きたいものです。

最後に、このクラウドファンディングの期日が９月１４日（月）に終わりを迎えます。支援して頂いた皆様、本当に心から感謝致します。出来る事なら1人1人とお会いしたいくらいです。

と同時に、私自身、沢山のコメントにも励まされております。悔しい思いをされた方、前から行政のシステムに疑問を持っている方、それぞれの想いはしっかり伝わりました。

私だけの問題ではなく、皆様の想いと心強い弁護団の先生達と一緒にこの裁判を勝ち切る事だけを念頭に頑張ります。長くなるとは思いますが最後まで見守って頂けると幸いです。　　　　　　　優　子