ウクライナ緊急支援｜各地の病院へ必要な医薬品を届けます！

 

 

◾️ IVYは、負傷者の受け入れが増えている南部の病院も支援していきます。

 

ＩＶＹは提携団体と協力し、西部の9病院の支援を進めてきました。当初は西部の病院のみを支援する予定でしたが、南部（ドニプロペトロウシク、ムィコラーイウ、オデーサ）の4病院にも支援先を広げることになりました。

南部は、激戦地に近いので、負傷した方々の受け入れも多く大変な状況になっている他、軍事衝突が悪化・長期化した場合に備え、南部の基幹病院へ必要な医薬品を支援することが、人々の生命の維持には必要不可欠であるとなっているためです。

 

ウクライナでは、すでに3,496人の市民が死亡し、3,760 人が負傷しました（国連報告：5月12日）。激戦地である東部の死傷者の数は正確には把握されておらず、実際にはもっと多いと見られています。また、WHO報告（5月17日）では205の医療機関が軍事攻撃を受けており、その多くが、負傷者の多い東部・北部です。医療機関が崩壊すると、負傷者の診察が出来なくなってしまい、負傷者は西部と南部の病院に移送されてきます。そのため、IVYは激戦地に近い南部の病院も支援していくことを決定しました。

 

多くの負傷者は多発性外傷を受けており、治療を早く行い、負傷者に負担をかけない治療ができるVAC治療システムなどが必要とされている他、慢性疾患向け薬品、特別な病気の薬（フェニルケトン尿症の治療薬等）なども必要です。ニーズに適切に応えるための調査が終了する来週から、配布を開始する予定です。

 

◾️ スロバキア国境にあるCIPの利用者は、7000人を超えました。

 

2月24日の侵攻から、すでに622万人のウクライナ人が他国へ避難しました。

私たちが活動するスロバキア国境のCIP（緊急支援拠点）でも、毎週多くの方が押し寄せ、既に7000人以上が利用しました。

 

CIPはウクライナ西部スロバキア国境にあり、ウクライナ国内の紛争が激しくなると、例えば東部の鉄道駅の爆破があった時、マリオポリで犠牲者が多数でた時などは、このCIPでも利用者が増大しました。

 

こういった紛争から逃げてきた方々の心のケアをするために、CIPでは、写真にあるように、テントを立て、その中に落ち着くことのできる椅子やお花を飾り、避難民の方にゆっくりと座っていただき、心理療法士による傾聴をさせていただいています。紛争から逃げてきた方々で、心の中にある思いをお話したい方には、ゆっくり話していただいて、緊張が和らぐように支援しています。一方で、お話したくない方もいらっしゃるので、そういう方々から無理にお話いただくことは控え、例えば食糧と衛生用品をお渡しするといった配慮もしています。

 

南部への病院支援も開始されるため、資金が必要となります。少しでもウクライナの人々が命の危機から逃れられるよう、今後ともご支援よろしくお願いいたします。

 

 

（写真提供　STEP-IN）

 

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認定NPO法人　IVY

尾立素子　海外事業担当