イザイホー映像フィルムデジタル化プロジェクト・成果報告
イザイホー映像フィルムデジタル化プロジェクト 支援者のみなさま:
みなさまにおかれましてはイザイホー映像フィルムデジタル化プロジェクトに多大なご支援をたまわりありがとうございました。本プロジェクトを開始して一年の節目となりますので、これまでの事業の成果報告をさせていただきたいと思います。
【プロジェクトの進捗状況】
みなさまからいただいたご支援をもとに、残されていた16ミリフィルムのデジタルスキャン作業の大半を終えることができました。これにより、貴重な映像をデジタルという形で半永久的に保存することが可能となります。
ただデジタルスキャンが終わればすべての作業が完了したというわけではありません。デジタル化されたデータは編集前の状態となっており、いわば素材の段階です。また音声はテープレコーダーで別に録音されていたため、映像と音声をシンクロさせる作業が残されています。このデジタル化されたデータを編集し、アーカイブ化することで閲覧可能な状態にしていくことが、私たちの今後の作業となります。
すべての映像をアーカイブ化するには多くの時間と費用がかかることが見込まれますが、私達は2026年(4年後)までにすべての映像のアーカイブ化を目指しています。もちろん編集が完了した映像については、順次、アーカイブ化して利用可能な状態にしていく予定です。
すでに一部の映像については、2K-Fullのデジタル版を見ることが出来るようになっています(下の映像参照)。
また本プロジェクトで制作した、映画『沖縄久高島のイザイホー』2021版(高精細)のDVD200部を久高島の住民の方々に配布させていただきました。これにより本プロジェクトの成果が、地域の方々による文化継承の一助になれば幸いと思っています。
【事業収支報告】
みなさまからいただいた支援は、下記の通り使用させていただきましたのでご報告させていただきます。
収入:7,218,639円
(内訳)
クラウドファンディング支援金 6,218,637円
助成金(ポーラ伝統文化振興財団) 1,000,000円
利息 2円
支出:5,738,509円
(内訳)
フィルムデジタルスキャン費(2022年3月までの作業分) 2,970,660円
映像編集費 2,000,000円
整音費 211,750円
DVD制作費 499,158円
雑費(郵送費・消耗品費等) 56,941円
繰越金:1,480,130円
繰越金につきましては、2022年4月以降の事業費に充てたいと思います。具体的には、フィルムデジタルスキャン費(2022年4月以降の作業分、約2,000,000円)、お披露目会(第一回報告会)の開催費用(約500,000円)、映像編集費とアーカイブ化の費用等に充てさせていただきたいと思います。これらすべての事業を実施するにはまだまだ資金が足りないのが実情ですので、引き続き活動資金の獲得に努めていきたいと考えています。
【リターンについて】
10,000円以上ご支援の方には映画『沖縄久高島のイザイホー』2021版(高精細)のオンライン視聴権、50,000円以上ご支援の方には映画『沖縄久高島のイザイホー』2021版(高精細)のDVDを送付させていただきました。高精細の映像をみなさまに楽しんでいただくことが出来ましたなら幸いです。現在準備している2K-Fullのデジタル版ではさらに美しい映像に仕上がる予定ですので、ご期待ください。
また本来でしたら2022年3月にお披露目会(第一回報告会)を開催する予定でしたが、新型コロナウイルスの感染状況を鑑み、延期とさせていただきました。状況を見ながら改めて開催時期を決めさせていただきたいと思いますので、決まり次第、みなさまにはお伝えいたします。
【プロジェクトの今後について】
進捗状況の報告でも触れましたとおり、すべての映像をアーカイブ化するにはさらに多くの時間と費用がかかることが見込まれています。すべての事業を完了するには、まだまだ資金が足りないのが実情です。
そのために私たちは科学研究費や様々な助成団体に助成金を申請し、引き続き必要な資金を集めるべく努力を続けていきます。しかしながらこうした助成は必ず得ることが出来るとは限りません。
そのため私たちは、引き続きみなさまをはじめとする一般の方々からのご支援を必要としています。そして私たちは、このアーカイブ化プロジェクトをご支援いただく「マンスリー・サポーター」を募集させていただく予定です(4月下旬を予定)。詳細は追ってみなさまにご連絡差し上げたいと思いますので、引き続きご支援をたまわることができれば幸いです。
みなさまからのご支援に今一度、感謝申し上げるとともに、今後も引き続きのご支援をお願い申し上げます。
文化財映像研究会(岡田一男・石村智・三島まき)