第81回日本癌学会学術総会若手研究者支援プロジェクト実施報告
第81回日本癌学会学術総会 若手研究者支援プロジェクトにご支援くださった皆様へ
2022年9月29日(木)〜10/1(土)に第81回日本癌学会学術総会をパシフィコ横浜にて開催いたしました。新型コロナウイルスの感染状況が落ち着き、天候にも恵まれ、3日間で3,200名を超える方々にご来場頂き、非常に活気にあふれた学会となりました。学会への招待券が付いたクラウドファンディング「がん研究参加コース」のご支援者様11名にもご参加頂くことができ、大変嬉しく思います。
本学術総会は「不屈の挑戦が切り拓く、がん克服への道」をテーマに、若手研究者の強化を最重要視して、若手研究者ポスター賞の創設、若手を対象とした研究費・キャリアパスに関するセミナーの開催を行いました。また学生が参加しやすいように、従来行っていた参加費の割引に加えて、学生向けパンフレットの作成、学生相談デスクの設置を行いました。
(左)ポスターディスカッションの様子、(中央)学生向けパンフレット、(右)学生相談デスク
若手研究者ポスター賞の候補演題にはリボンが付けられ、参加者が足を止めて活発な議論を行う姿が見られました。ポスター賞の実施は若手研究者のモチベーション向上につながっており、候補演題は非常にレベルの高い内容に仕上がっていたように見受けられました。選考委員会の先生方による厳正な採点が行われ、クラウドファンディングご支援者様による投票を加えて、受賞者60名が近日中に決定されます。以下のページで発表予定で、このホームページの新着情報欄でもアナウンスいたします。
https://site.convention.co.jp/jca2022/award/
またクラウドファンディングの活動でも訴えてまいりましたが、大学や公的研究機関の若手研究者の多くは数年任期の不安定な雇用形態で働いており、研究費についても競争的資金の公募を勝ち取らなければ自由な研究ができないという状況です。そこでがん研究を所管する文部科学省及び日本医療研究開発機構 (AMED) の方々をお招きして、若手研究者支援に関する取り組みのご講演を頂き、さらに研究者を交えたパネルディスカッションを行い、若手研究者の研究費やキャリアパスなどの問題について議論するセミナーを実施しました。定員150名に対して満員のご参加を頂き、会場から活発な反応があり時間を超過するまで議論が続きました。内容の詳細は新着情報欄にて近日中にお伝えいたします。
学術総会におけるこれらの若手支援企画にクラウドファンディングの資金を使用させて頂きました。学術総会の会計が終了していないため概算となってしまいますが、頂いたご支援額から手数料を差し引いた約360万円の用途別内訳は以下の通りです。:クラウドファンディング活動費 約30万円、若手研究者ポスター賞奨励金・副賞 約200万円、若手支援ランチョンセミナー開催費 約60万円、学生向けパンフレット作製費 約60万円、学生相談デスク設置費 約10万円。
リターンは以下のように対応しております。ご支援くださった皆様に改めて感謝申し上げます。
●「がん研究を応援コース(スペシャルサポーター)」へご支援を頂いた16名の方々のお名前を、8月8日に学術総会ホームページへ掲載いたしました。https://site.convention.co.jp/jca2022/award/
●「がん研究へ参加コース」へご支援を頂いた18名の方々に、学術総会への招待状とポスター賞の投票用紙を9月16日に発送いたしました。
● 支援者の皆様全員へお礼状及び報告書を12月までにご送付させて頂きます。
皆様からのクラウドファンディングのご支援及び応援メッセージのおかげで、たくさんの若手研究者が勇気づけられ、がん研究の意義を再確認し、モチベーションの向上につながりました。後日、ポスター賞受賞者からのコメントを新着情報欄に掲載いたしますが、彼/彼女らの喜びや決意の言葉をご覧いただき、がん若手研究者育成が一歩前進する様子を見守って頂けますと幸いに存じます。がん若手研究者が活躍できる土壌を作る、すなわち「がん治療の種を育てる」取り組みは、継続することが何よりも重要だと考えます。若手研究者が活躍し、新たながん治療が誕生する未来を皆様とともに実現できますよう、今後とも応援のほどよろしくお願い申し上げます。
第81回日本癌学会学術総会 若手研究者支援プロジェクト
実行委員一同(文責:伊東 剛)