オペラ「蝶々夫人」in プノンペン実施完了報告!
本プロジェクトを支援してくださった全てのみなさまへ
プノンペンから”オペラ「蝶々夫人」”が無事に終了したことをご報告します。
3日間で500人を超えるお客様に本物の舞台にしかない興奮をお届けできました。
今回は、(多分)世界初「クメール語の解説付き、英語とクメール語字幕付き原語上演」でした。また希望者には日本語の資料もご用意しました。
それでも初めてのオペラですから「伝わるかな?」と心配もありましたが、
「蝶々さんが歌うと、声が一緒に動いて、その声は滑らかに会場中に満ちていた。マイクを探したけど見つからなくて、本当に人の声だと分かってびっくりしている」
「エレクトーンが一番印象的で、あんなに長い時間どうやって一人であんな風に色々な音で演奏できるのか、とても不思議」
「お話がとっても分かりやすかったので夢中で見ていた。蝶々さんが可哀想すぎる」
「初めてオペラを見たけど、会場も手続きも、パフォーマンスもどれもとても満足だった」
「なんであんな哀しいお話を見てしまったのだろう。蝶々さんが気の毒で涙が止まらなかった」
…など、カンボジアの学生さんをはじめプノンペン在住のみなさまから次々とコメントいただいています。蝶々さんとピンカートンのキスシーンでは若いカンボジア人のグループから「おおっ!」と、声が漏れ、最終幕で蝶々さんが死を決意するシーンでは、蝶々さんの動きを1つも逃すまいと会場中の視線が全て一か所に注がれていました。静かに涙を流す方、「あっ!」と漏れ出たような悲鳴、ものすごい緊張感でした。プノンペンの聴衆は、ハリウッド映画を鑑賞するときですら落ち着きなくザワザワしている印象があるので、このピンと張った空気感で舞台を共にできたことは私にとって何よりの宝物となりました。
そして、このオペラに序曲、2幕ハミングコーラス部分、3幕冒頭の3箇所でバイオリンソロとして参加したサオム・ピスットさんも、リハーサルから本番までにどんどん良くなっていきました。特に、清水のりこさんがカンボジア入りする直前まで演奏を嫌がっていた難しい部分は、伴奏合わせが始まるとどんどん楽しくなり、公演の日にはみなさんにお届けするのが楽しくてしょうがないと言った様子で活き活きと演奏していました。そのように自信を持って最高の演奏ができるように導いて下さった清水のりこさんに本当に感謝です。
本オペラ公演では会場影マイクを担当してくれた2017年の受賞者ピアニストのチュオン・ソサニーさん、今回は遠方にいて協働できなかったものの次回は関わりたいと言ってくれる2013年の受賞者ヒー・キムチャンタブットさんらについても、今後も継続して状況をフォローアップし、出来る限り良い演奏家に育つためのサポートを続けたいと思います。
この活動はカンボジア国内でもメディアに取り上げていただきました。
CNC TV
https://www.facebook.com/cnc.news.kh/videos/2446094682156104/
Live CTN
https://www.facebook.com/ctntvcambodia/videos/765439710569682?sfns=mo
Bayon TV
https://youtu.be/zFO1jhmSgYA
FreshnewsAsia
http://freshnewsasia.com/index.php/en/localnews/138467-2019-11-02-07-53-56.html
APSARA TVニュース(28分くらいから)
https://www.facebook.com/apsaratvnews/videos/475735893029218?vh=e&d=n&sfns=mo
みなさまからご支援いただいた資金のおかげで、アーティストの渡航費用や宿泊費、会場設営費などの多くの部分を賄う事が出来ました。今、みなさんへリターン(お礼)の準備進めていますので今しばらくお待ちください。
そして、今後も舞台芸術を通じて少しでもカンボジアと日本の文化振興に貢献してまいりたいと思いますので、どうぞ継続して応援お願いいたします。
池田尚子