なぜ色々な種類の地雷が発見されるのか？

IMCCDでは昨年からパイリン州でも活動を開始しました。

拠点のあるバッタンバン州の隣の小さな州ですが、まだまだ地雷が大量に眠っていて、除去依頼も多くあります。

 

先日、そのパイリン州のキャッサバ畑から地雷が見つかったと連絡が入り、回収に向かいました。

 

ロケットランチャー弾（中国製）25発、Type69対人地雷（中国製）6個、対人地雷（ベトナム製）2個を回収。

 

内、持ち運びが危険なロケットランチャー弾23発は現地で爆破処理しました。

持ち帰った地雷は、タサエン村の爆破処理場で処理します。

 

以下は以前に撮影した爆破処理の様子です。

 

バッタンバン州やパイリン州では同じエリアから、数種類の対人地雷、対戦車地雷、不発弾が見つかることが普通です。

どうしてでしょうか？

 

内戦時にポルポト軍とプノンペン政府軍、そしてその政府軍を支援していたベトナム軍との激しい戦いが繰り広げた場所だったので、それぞれが使ったと思われる各種地雷が埋められているからです。

各軍を支援した国で製造された地雷や不発弾が戦場だった場所から発見されているのです。

 

IMCCDの活動地では、TM46型対戦車地雷（中国製および旧ソ連製）、Type69対人地雷（中国製）、72A型対人地雷（中国製）、PMN対人地雷（旧ソ連製）、PMD6対人地雷（旧ソ連製）、NOMZ2B対人地雷（ベトナム製）、等々が見つかります。

 

対人地雷は、手足を怪我させる目的で作られた残忍な兵器と言われています。怪我を負った兵士を助けるため、他の兵士が必要になり戦闘能力を弱められる、と一般的に考えられていて、これは正しいのですが、殺傷を狙いとした地雷もあります。Type69対人地雷は殺傷能力があり、死亡率も高くなります。

不発弾も地雷も小さな力で爆発するので、子供が被害にあうこともあります。

 

対戦車地雷のすぐ近くに対人地雷を置き、大きな爆発を誘発させる埋め方がされている場合もあります。

 

素材の90数％がプラスチックでできた地雷もあります。これには金属探知機が反応しにくいため、熟練の技術と慎重さが必要になります。20～30年前に埋められた地雷が今なお人々を苦しめています。

 

ジャングルの奥地や急傾斜地、畑、、、地雷は様々な場所にあります。それは、敵味方の双方が戦闘をする際に、戦闘員や戦車など敵の前進を遅らせたり、その場所を敵に使わせたくない場合や、あるいは、陣地やキャンプ地を敵の侵入から守るためなどに使われていました。