障がい児に寄り添うケニア人スタッフの思いに応えられました!
◆ご支援いただいたみなさま◆
終了報告が手違いですっかり遅くなり、申し訳ありません!
新着情報でお伝えした理学療法士・山内章子(やまうちあやこ)さんの派遣について、改めて終了報告としてお知らせさせていただきます。またいただいたご寄付の使途も末尾に記載いたしました。
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子どもたち一人ひとりにあったセラピーをできるようになりたい!と願うシロアムの園の理学療法士ムハンジさん。まだ若く、経験の少ない彼の期待に応えるべく、私たちJOCSは今回、初めてクラウドファンディングでアピールさせていただき、先月、理学療法士の山内章子(やまうちあやこ)さんをケニアに派遣することができました。みなさまのご支援がなければ、3週間にわたる技術指導は実現できませんでした。 温かいご支援に心からお礼申し上げます!
理学療法士としてバングラデシュで活動する山内章子(やまうちあやこ)さんは、3月11日から29日までケニア・シロアムの園を訪問し、理学療法を担当するケニア人スタッフ・ムハンジさんの指導にあたりました。
シロアムの園には脳性麻痺や自閉症等、さまざまな障がいのある72名のこどもたちが登録し(2018年3月現在)、曜日ごとに12~15名がプログラムに参加しています。そのうち4~6名/日のこどもに理学療法を実施しています。ムハンジさんがこどもたちに適切な治療をできるよう訓練しました。


~山内章子さん~
ムハンジさんは、ケニアの学校で理学療法を学び、基礎知識はあります。でもその知識を眼の前のこどもの状態と結びつけて、姿勢や動作を観察し、評価する力がまだついていません。そのため、のぞましくない姿勢や動作を促してしまっていることがあります。たとえばX脚の子の理学療法で、膝だけにアプローチしてしまう。全体が見えていないため、体幹筋が弱いと気づいていませんでした。
それぞれのこどもに合った適切な治療計画は、姿勢と動作の評価を的確に行わないと立てられません。ですからこの3週間では、姿勢や動作をどう観察し、評価するのか、実際にこどもたちに理学療法をしながら繰り返し、指導しました。

また一日の治療を振り返り、各児の治療方針の確認も行いました。シロアムの園では、それぞれのこどもに対する個別指導計画があります。計画には、理学療法によってどこまで身体機能の改善を目指すかも含まれます。治療の目標を具体化できないムハンジさんに、特に難しいと感じているこどもたち数名について、まず自分なりに目標を考えてもらう宿題をだし、それを確認し、話し合いながらより適した目標になるよう導きました。
理学療法の基本となる関節運動、筋肉のストレッチの手技にも誤りがみられましたが、今回の指導でだいぶ改善されました。姿勢や動作の評価は3週間で実力がつくものではなく、治療について具体的な目標設定ができたのもまだ数名ですが、ムハンジさんが今回の学びを生かしてくれることを期待しています。
~ムハンジさん~

”手を上下に動かす”など私のゴール設定は大雑把すぎたのだとわかり、もっと具体的にゴールを定めたほうがよい理由がわかりました。手が動かせるようになる、できたら口まで手を持っていくのを次の目標とする等、具体的な治療のステップがわかり始めました。章子さんのこどもたちに対するアプローチから学ぶことが本当に沢山ありました。これからも続けて指導を受け、実力をつけたいです。
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当初2017年10月に予定していた派遣を諸般の事情で2018年3月に延期し、皆さまへのご報告が遅れてしまい申し訳ありませんでした。こうして実りある活動ができたのは、みなさまのご支援のおかげです。ありがとうございました!
ムハンジさんの継続的なサポートが必要と思われるため、シロアムの園・公文代表と相談し、山内さんを2018年度にもう一度派遣できるよう調整することになりました。今後もお支えいただけますようお願いいたします。
◆収支報告◆
2017 年9 月1 日~31 日に42人もの方が、私たちのアピールに応え、目標額500,000 円を上回る564,000 円のご寄付、そして温かい励ましのメッセージをくださりました。手数料を差し引いたご寄付460,450 円の使途は以下のとおりです。
① 山内章子さんの渡航費、現地活動経費として325,702 円、
② シロアムの園の活動支援(スタッフ人材育成等)として134,748 円
お支えくださったみなさまには、領収書とともに金額に応じたリターンをすでにお届けしておりますが、現在とりまとめ中の2017年度年次報告書については2018年6月頃に送付させていただく予定です。もう少しお待ちいただけましたら幸いです。
ありがとうございまいした!感謝をこめて。