奄美大島から応援メッセージをいただきました！

　憧れのシマフクロウに出会ったのは四半世紀も前のことです。宵闇の河畔で待つ私の前に突如音もなく現れた巨大なシルエットに、畏怖の念を抱きながら双眼鏡を当てた瞬間の感動を鮮明に覚えています。アイヌの人々から神と敬われる大きな魚食性のフクロウが命をつないでいくためには、広大な森林と豊かな河川が不可欠です。ところが開発によりそれらの自然が失われつつある現在、神の化身の未来には暗雲が立ち込めています。シマフクロウを護っていくためには、繁殖や採餌の環境を整える必要があります。人の力を借りるなんて神にとっては屈辱かもしれませんが、威厳ある姿を取り戻してもらうために、いまが正念場です。

　北の大地での保護活動を、南の島から応援しています。

　NPO法人奄美野鳥の会会長　鳥飼久裕