日本鳥類保護連盟の活動紹介その４

クラウドファンディングも4日を切りました。シマフクロウの明るい未来につなげていくため、最後まで頑張って広報していきますので、応援宜しくお願いします！

 

さて、今回は私たちが行っている外来種調査についてご紹介します。

外来種とは、その土地に元々いなかった、人間によって持ち込まれた種です。

シマフクロウに関しては、外来生物法（特定外来生物による生態系当に係る被害の防止に関する法律）によって特定外来生物に指定されているアライグマが生息地に侵入しており、シマフクロウが使えるような数少ない大きな樹洞が占拠されてしまうのではないかと心配されています。

 

日本鳥類保護連盟では、生態系への影響を調べるため、外来種（鳥類）についても情報収集や調査を行っています。特に重点的に行っているのがワカケホンセイインコの調査です。

 

オスのワカケホンセイインコ

 

ワカケホンセイインコはインド南部やスリランカなどに分布する鳥で、1960年代後半のペットブームをきっかけに日本で野生化したと言われています。その原因は色々ですが、中には飼いきれず放されたものもいるようです。全国各地で記録があった種ですが、現在は東京、埼玉、神奈川を行動圏とする大きなグループと、千葉と群馬にそれぞれ小さなグループが生存しているのみで、東京、埼玉、神奈川のグループは現在1500羽前後と推測されています。

 

日本で野生化してから50年が経過した現在、生態系の一部となっている可能性もありますが、個体数変動、分布の変化、競合種との関係を調べながら、生態系への影響の把握を試みています。また、近年農業被害として届け出されているものはありませんが、過去一つであったねぐらが分散し始めており、それに伴って分布が拡大し、農業被害にもつながる恐れがあるとして動向をモニタリングしています。

 

ワカケホンセイインコのオス（右）とメス（左）

 

また、ワカケホンセイインコは、私たちの調査で餌台にかなり依存していることが分かってきましたが、これ以上増加して生態系や農産物に影響を与えないよう、餌やりの自粛も呼びかけています。

 

 

詳しくは連盟ホームページをご覧ください。

https://www.jspb.org/wakake

 

ワカケホンセイインコを見かけた方はご連絡をお願いします！

連絡先　（公財）日本鳥類保護連盟 調査研究室　担当：松永
Tel: 03-5378-5691　 E-mail: research☆jspb.org（☆は＠に置き換えてください）