台湾の秋の渡り

台湾では相当数のサシバが毎年渡っています。台湾猛禽研究会が公開しているデータをグラフにしてみました。台湾猛禽研究会では9月1日から10月31日までの2か月間調査を行っています。

フィリピンのサンチェスミラで密猟が撲滅された頃を境に飛躍的に渡り数が増えています。フィリピンの小さな町で行われていた、100人あまりのハンターによる密猟という悪しき慣習を無くしたことでこれだけ大きな影響がみられたというのは、保全活動をする私たちにとってもとても励みになる情報です。

渡りルートの全容を解明することで、どこをどう守っていけばいいのか、具体的な方針が示せるようになると思います。

こちらは渡り数が増えた過去5年間のデータを元に渡りのピークを見てみました。

本州よりは緯度が低いこともあってピークが異なります。日本からの個体がこのころ通過する可能性もありますが、日本から南下する多くのサシバは台湾を経由せずに南下するという見解もあります。これらの点も明確にしていきたいところです。