【終了のご報告】2022年度の活動報告が承認、確定されました
クラウドファンディングを応援してくださった皆さま、
こんにちは、JVC広報担当の並木です。
昨年は、私たちJVCのプロジェクト「紛争や政情不安…困難に直面する人々に未来を変える学びの力を届けたい」をあたたかく応援してくださり、本当にありがとうございました…!
おかげさまで2022年度の活動が3月末で無事に終了し、6/17(土)の総会にて、活動報告が承認されました。
年をまたいでしまい大変恐縮ですが、応援くださった皆さまにも、教育に関する活動のダイジェスト版をお届けいたします。
(※冊子形式の2022年度活動報告書は、7月下旬ごろに完成いたします。こちらは写真いっぱい・全事業バージョンでお届けいたしますので、今しばらくお待ちいただければ大変幸いです。
今回のご報告は、JVCの6つの活動地域のうち、アフガニスタン・イエメン・スーダンを中心にご紹介いたします。
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◆アフガニスタン 〜政権が変わっても識字教育の機会を閉ざさない〜
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2021年に、タリバン政権下に戻ってしまったアフガニスタン。
特に女性たちが学ぶ権利、働く権利をおびやかされる懸念が増している中で、JVCはパートナー団体のYVOとともに、女性も対象に含めた識字教室を運営しました(2023年7月に完了する予定です)。
活動地はアフガニスタン東部のナンガルハル県。1クラス30名×14クラスで、420名が学びの機会を得ています。
そのうち、約300名が女性です。文字を覚えるところから始め、コース修了時には小学校3年生と同等の教育を受けたことを証明する修了書を授与します。
昨年12月に始まったクラスは、あともう少しで終了します。現地からは、学びを続ける人々の写真が届いています。
パートナーであるYVO(Your Voice Organization)からは、「JVCと支援者の皆さんがサポートしてくれなかったら、この活動は実施することができなかった。本当にありがとう」とお礼の声が届きました。
皆さま、本当にありがとうございました!
プロジェクト運営中も、YVOの女性スタッフが働くことを禁じられるなど、女性にとって厳しい状況が重なっているアフガニスタン。
YVOは地方政権側と調整を重ねながら、識字教室をはじめ、今後も教育支援を行っていくことに意欲を燃やしています。
ニュースにはなかなか出なくなってしまったアフガニスタンですが、今この瞬間も現地では、YVOをはじめとした市民の方々が努力と工夫を重ねています。引き続き、アフガニスタンを見守っていただけたら大変幸いです。
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◆イエメン 〜子どもらしい時間を取り戻してもらうために〜
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2014年から内戦状態にあり、3,190万人の人口の7割が支援を必要としているとされるイエメン。
教育にアクセスできない子どもは約240万人といわれる中、2022年頭からJVCも現地調査、支援プロジェクトを開始しています。
皆さまのご支援を元に、2022年度はアデン市タワヒ地区・公立の「ディア幼稚園」の教室を建てました。
幼稚園はたくさんの入園希望の子どもたちが待っている中、教室をつくることで、50名の園児を新たに迎えることができました。
これで園児の数は310名に。まだまだ待っている子どもたちのため、幼稚園も職員室を教室に改造するなどして工夫を続けています。
また、同地区の教育事務所に太陽光パネルを設置。気温40度以上の中で電力供給も途絶える中、5部屋の電灯やPC、プリンター、扇風機が使えるように。
スタッフの皆さんが働きやすくなり、とても感謝されています。
この小さな支援プロジェクトの手応えを元に、JVCは2023年度もイエメンの支援を行うことを決定しました。
戦闘が起こっている地域に近いタイズ県という場所で、国内避難民を対象に、身分証明書と出生登録書をとれるよう支援を行います。この書類で、人々は学び、働く権利をより訴えることができるようになります。
また子どもたちを対象に、ノンフォーマル教育と保護の場となる「子どもにやさしいスペース」をつくり、運営する予定です。
争いが一刻も早く終わることを願いつつ、子どもたちへの支援を続けてまいります。
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◆スーダン 〜6,781名の村人たちとともに、子どもたちへの教育を〜
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紛争の影響で学校に通うことがかなわなかった子どもたちのために、補習校を運営しているJVC。
冬のコースでは、566名が補習校の学びを経て、正規の学校へ編入しています!
年間を通じて、小学校へ入れた子どもたちの数は706名に。なんと、通っていた子どもたちの90%以上が、修了試験に合格しています。
その他、先生方に向けた教員研修、コミュニティでの啓発活動など、全ての活動を通じて6,781名の方々に、教育の向上のため働きかけることができました。
そして4月、修了式の写真がJVCに届きました。子どもたちは皆とても嬉しそうで、保護者の方々もとても誇らしげな顔をされています。
働きながら、または家事をしながら家族を支え、学用品を準備し、将来を夢見る子どもたち。
朝からパン屋で働き、水を運んでから、補習校に来るという子どもたちもいます。
皆、新たな学びのために一生懸命です。
(参考 子どもたちへのインタビュー: https://www.ngo-jvc.net/activity/report/20230620_sudan_refugeeday.html )
一方でスーダンは今年の4月、軍事衝突が勃発し、人々は今まさに混乱の中にいます。
混乱する首都から離れたカドグリでも、軍事衝突の影響が見られています。
(参考 今中のレポート: https://www.ngo-jvc.net/activity/report/20230519_sudan.html )
子どもたちはもう十分、紛争に振り回されて生きてきました。
一人一人のかけがえのない日々が、安心して健やかに過ごせるものであるように、私たちも教育支援活動を通じて向き合い続けてまいります。
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◆JVC全体の収支報告につきまして
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クラウドファンディングでいただいた資金は、特に資金が集まりにくいものに充てさせていただいております。届けるべき支援を実現したいと願う中、皆さまのご支援に、本当に助けていただきました。改めてお礼を申し上げます。
各事業ごとの収支については、財務諸表を以下に公開いたしました。ご覧いただけたら大変幸いです。
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これまで、郵送を中心としたコミュニケーションでご支援を募ってきたJVC。
私たちにとっては、クラウドファンディング、オンラインでご支援を託してくださる皆さまとの出会いが、本当に貴重であり、新しい学びとなっています。
今年も9月半ば頃から、クラウドファンディングに挑戦する予定でおります。テーマはイエメンの予定です!
ぜひ、引き続き見守っていただけたら幸いです。
いつも本当にありがとうございます!
まだ7月なのに本格的に暑くなってきたこの頃ですので、どうかご自愛くださいませ。
2023年7月11日
JVCスタッフ一同を代理して
JVC広報担当 並木麻衣