紛争や政情不安…困難に直面する人々に未来を変える学びの力を届けたい

スーダンから嬉しいニュースが届きました！

 

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前回のJVC代表・今井の記事で触れられていたスーダン事業の職業訓練は、かたちを変えながら2021年～2022年にかけても、同事業で実施されてきました。

 

現在の職業訓練プロジェクトは、「技術を身に付け、職を作る・得る」ことを目指し、南コルドファン州カドグリの避難民地区の若者を対象に2021年8月から2022年2月にかけておこなわれました。訓練は4職種(溶接、リキシャ・トゥクトゥクのメカニック、縫製、食品加工)から選べます。

 

 

 

今日は数あるエピソードの中から、溶接のクラスに参加したジャバレーン君を紹介します。

 

彼のご家庭は8人家族で家計が苦しく、ジャバレーン君はお父さんを支えるために退学して仕事を探していました。そんな時、親戚から、「このチャンスを逃すな」とJVCの職業訓練プロジェクトを紹介されたそう。

 

「最初、他の地域の研修生のことは知らなかったです。少し怖かったのですが、今では色んな地域の研修生と知り合って、彼らは私にとって兄弟のようになりました」と語るジャバレーン君。

 

「技術のほか、人の話をよく聞くこと、物を盗まないことなど、様々なことを教わりました。訓練のおかげでベッドやイスを作ることができるようになりました。お金を稼げるようになったので、復学に向けてJVCの補習校（＊）での勉強を始めました。勉強っていいですよ。今のところ、とても順調です」と、嬉しい感想を残してくれました。

（＊ 正規学級に編入・復学し、教育を受け続けることを目的として開校）

 

 

「勉強っていいですよ」

 

・・・学ぶ意欲がありながらも、家庭の事情で退学せざるを得なかったジャバレーン君からこぼれたこの言葉は、何とも言えない重みを感じるものではないでしょうか。

 

前回の記事で、「難民キャンプで育った自分にとって、あの研修がすべてのスタートだった。あれを受けてなかったら今の自分はない」と語ってくれたモモさんのことが思い出されます。いつかジャバレーン君がそのように感じる瞬間があれば、そんなに嬉しいことはありません。まずは彼が近々復学できることを、ともに喜びたいと思います。

 

これらの活動は、前回のクラウドファンディングをはじめとする、皆さんのご寄付の上に成り立っています。技術を身につけることはもちろん、異なる民族間での衝突が多いこの地域では、色々な民族や地域の人と知り合って、敵対したり恐れたりする相手ではないことを知る場にもなっています。

 

一人でも多くジャバレーン君のような若者を増やせるよう、どうか皆様の温かなサポートをよろしくお願いいたします。