紛争や政情不安…困難に直面する人々に未来を変える学びの力を届けたい

こんばんは。クラウドファンディングチームです。今夜はラオス事業について紹介したいと思います。

 

ラオスはタイやベトナム、カンボジアなどに面した内陸国で、日本からの距離は約4,000キロ。直行便はなく、 ベトナムやタイでの乗り継ぎが定番です。公用語はラオス語で、「頑張って」は「ぱにゃにゃんだー」と言うそうです。なんてかわいい語感でしょうか！

 

 

そんなラオスとJVCの関係は長く、ラオス事業は1988年からラオス女性同盟とともにビエンチャン県で女性生活改善普及員養成プロジェクトを開始し、1990年には農業活動に着手しました。

 

1993年からは活動地を移し、農村開発プロジェクトに加えて、森林を保全する活動を始め、2008年まで活動しました。そして2009年からは拠点をサワンナケート県に移し、農村での「自然資源管理」と「農業農村開発支援」をおこない、2021年度で同県での活動を終了。

 

2022年からは活動拠点をセコン県に移し、この8月にラオス政府と、新プロジェクト開始のMoU（覚書）を無事、交わすことができたばかりです。

 

 

さて今日は、昨年度に終了したサワンナケートでの活動について紹介します。

 

稲作をしながら森や川から林産物や魚などをとってきて日々の糧とする、自然とともに生きるラオスの村の暮らし。JVCはその基盤を守ることを目指し、住民が村の土地や森、川の資源を保全しつつ利用できるよう支援する「自然資源管理」と、農業技術の普及などの「農村開発活動」を2本柱として活動してきました。

 

 

 

例えば、JVCの活動のひとつに、「魚保護地区」の設置がありました。経済第一の開発による影響で川の水が減ったり、村内に明確な取り決めがないために、漁を巡ったトラブルなどが増加し、森や川の恵みと共生してきたラオス農村部で、大きな問題となっていました。

 

「魚保護地区」は、このような状況を改善するための活動のひとつで、河川の一部を禁漁区域として行政に登録することで、水産資源が減少するのを防ぐことが狙いでした。

 

JVCは守るべき規則を設定するにあたって住民や行政官と話し合いを重ね、規則を記した資料や看板を協力して設置したことで、川を守っていくうえでのルールや、川を保全しようという意識の共有が可能となりました。

 

 

この活動について村の方や現地の行政官からは、

 

「以前は住民が区域や禁漁を申し合わせているだけで、看板や明文化された規則、その他資料がありませんでした。以前から役員会が保全活動をしてきましたが、資料や根拠がないため、規則を守らない人もいました」

 

「JVCが規則を明文化して資料や看板にし、郡長からの承認を得ることを支援してくれたため、保全活動に参加していない住民もおのずと理解できるようになり、村外の人にも伝えやすくなりました」

 

「最近は販売目的の漁が増えていて、魚がいなくなってしまう危険性があるため、とてもよい保全の手法だと思います」

 

という声が聞かれています。

 

 

JVCラオスの活動はこのように、決して派手ではありませんが、じっくりと村の方や行政官との関係を築きながら話し合いを重ね、そこに暮らす方々の主導で活動が進むように細心の注意を払いながら進められてきました。

 

 

2022年度からは、駐在していた岩田が日本に帰国し、一時帰国していた山室が現地代表として赴任しました。そして新たなメンバーとして5月から、ラオス事業担当として後藤が入職！事務所もセコン県に引っ越し、新プロジェクトもスタートします。近々、ラオスチームにも新着記事を更新してもらえたらと思っていますので、お楽しみに。

 

そして引き続き、クラウドファンディングを通じてJVCの活動を応援していただけたら嬉しいです。

>>ご支援はこちらから