最後のお願い　かき小屋渡波キッチンカープロジェクト

いつもご覧いただきましてありがとうございます

「石巻市渡波、キッチンカーで牡蠣ラーメンを広めたい」プロジェクトの寺岡でございます

 

 

いよいよプロジェクトの期間も残すところ1日となりました

最後のお願いということですが、かき小屋を営む私が「食」に携わるきっかけになったひとつのイベントについてお話ししたいと思います

 

私が石巻に来たのは震災の後です。興味本位のボランティアで来たのが最初でした

「在宅被災者」という言葉を近頃は多く耳にされる方も多いと思いますが、当時も相当の方が壁などが無くなった1階を避けて自宅の2階で避難生活を送っていました

家族の事や自身の体の事、ペットの事等々様々な理由で「指定避難所」ではなく自宅で不便な生活を余儀なくされている方がかなりの数（2500人以上と言われていました）いました

 

津波で全壊した家もある中なので、当然住んでいる住居は歯抜け状態のバラバラで地域コミュニティなんて全く機能していません

 

そんな中活動をしていたわけですが、誰が言い出しっぺなのかは正直覚えていません。震災から半年以上もたっているのに変わらない現状

せめて、今住んでいる方々に元気を届けようと

「食べて飲んで楽しんで、半年以上あっていないご近所さんとの橋渡しみたいなイベント」を企画しました

 

破壊されて使っていない倉庫を所有者にお借りしてボランティア仲間で修理・掃除をして場所を作り、関東からボランティアで来てくださったイタリアンやフレンチの料理人とサービススタッフ、ジャズミュージシャンに協力してもらいました

 

 

その時の光景は今でも忘れません

長靴をはいた住民の方がアクアパッツアをつまみながら白ワインを飲んでジャズを聴いている風景・・・（もちろん全員が長靴ではありません）

200人ほどの地域住民が訪れてくださいましたが、まるでディナーショーの様相だったのです

 

 

それも皆さんとびきりの笑顔で「数か月ぶりのお隣さん」と話し込んでいらっしゃいました

私たちスタッフには「ありがとうありがとう」と涙され、「やっとみんな生きてたんだ」と実感されていたのです

普段紙コップや紙皿しか使ってないからグラスに注いだ飲み物やお皿に盛られた料理に感激される方も多くいらっしゃいました

 

あぁ、究極の時って・・・語弊はあるかもしれませんが、無理にでも食べたり笑ったりしないとダメなんだな！と深く感じた事を今でもはっきり覚えています

 

 

翌年2012年2月　かき小屋を手伝ってと言われて、その翌年譲り受けて現在に至ります

 

自分もそうですが、食事に出かけるときには一緒に行く人と良く笑い・よく食べ楽しい時間を過ごそうとします

そんな力が「食」にはあるんだな～と実感したのです

 

まぁ自分自身が食べることが大好きというのもありますが、来てくださったお客様に思い出に残る素敵な時間を過ごしてほしいと思っていますし、このプロジェクトで製作するキッチンカーでは今までご来店していただけなかったような方ともその思いを共有できたらと思っています

 

すでに第一目標は達成しているのでキッチンカーの製作は決定しています

でもあと少しだけ皆さんの「思いを形にしていただけたら」夢がもう一歩近づきます

あと1日

どうかご支援・情報拡散のご協力を賜れますようお願い申し上げます

 

最後まで読んでくださりありがとうございました

 

かき小屋渡波店主　寺岡征己