塩害で苦しむ農民のために有機米&有機海老をメコンデルタで作る

▼自己紹介

　私たち「たいよう農園・ベトナム」が責任をもって取り組みます。

　　　

　私たちは約7年前から有機農業の支援(有機JAS認証やGAP認証)を目的にベトナムにおいて活動を始めました。その後、3年前には100%邦人出資で「TAIYO NOUEN Co.,Ltd」を設立しました。それ以来、次の事業を主に活動してます。

①有機JAS認証のサポート

②有機農産物の生産・販売

③有機肥料の生産・輸出入

④その他、農水産業など関連事業

　

　2019年3月28日にベトナムでは日本の認証機関初の「有機JAS認証」を当社ダラット農場で取得し、安全・安心な農産物を生産する拠点も構えてます。

 

　今年からは水産事業(有機養殖)にも積極的に取り組んで、メコンデルタにおける有機米および有機海老の事業にも参加してます。今回のクラウドファンディングが起爆剤となって、この地域の発展と安定にも寄与したいと思っております。

 

▼プロジェクトを立ち上げたきっかけ

　ベトナム、メコンデルタの農民は長年お米をつくり生活してきました。しかし、近年の気候変動によって塩害の影響を受け、今まで3回取れたお米が1回しか取れなくなりました。そこで、政府は農業会社や農民に対して塩害に強い海老の養殖を勧め始めました。

　しかしながら、海老には病気が多く発生し、抗生物質を大量に使い不健康な海老しかできなくなっています。

　そこで、私たちのプロジェクトは地元の米&海老養殖組合(農家の組合)と提携し、有機的管理をされた「安全・安心」な有機認証の米と海老を日本の皆さんをはじめ、ベトナムの人々の食卓にお届けしたいと考えます。

 

はじめに

　ベトナム、メコンデルタ地方で、塩害に苦しむ農民を支援したい。

 

①　課題への取り組みと解説

　ここメコンデルタ地方では地球規模の温暖化とメコン川の水位低下によって、ここ数年、塩害や干ばつが頻繁に起こるようになっています。

　JICAのプロジェクトなどで、地元カントー大学を中心に塩害の研究もかなり進み、ベトナム政府の対策などで一定の成果も出ています。しかし、農民たちへの個別の支援はほとんどなく彼らは疲弊しております。

　ベトナム政府の新たな発想により、水田で海老を養殖する方法を勧めています。しかしながら、農薬や化学肥料を使用することにより、海老が育たない弊害も出ています。

　そして、今年は特にベンチェ省やキンザン省などの５省は「緊急事態宣言」も出され深刻化しています。既に水田約40,000ha(東京ドーム8,000個分)にもおよぶ被害を受けています。理由としては、1.温暖化による海水面の上昇、2.メコン川上流でのダムの増設によるメコン川の水量の低下、3.今年は雨季の雨が少ない、この3点が重なって深刻な事態になりそうです。

 

 

②　課題とどう向き合うか

　どうしてベトナムなのか？・・・

　ベトナムはASEAN諸国の中でも最も農業に適している国です。しかしながら、農業の近代化と言う名のもとに、農薬・化学肥料を大量に使う農業を行ったために、近年ではその弊害により農地は荒れてしまい、収穫量も年々減少しています。

　それに気づいた政府は有機的農業や先進的農業を取り入れることにより、一層の発展を期待しております。

　私たちは7年前より、有機農業分野でいろいろな農民の方々や農業法人と共に諸問題の解決をして参りました。

　

　こんな方法で解決

　昨年にはメコンデルタの農民の組合より、「今、実施している有機米&有機海老の販売が上手くいかず収入が上がっていない」相談を受けました。農民のみなさんが手間をかけ有機で作っている素晴らしいものなのに、なぜ売れないか?考えてみました。

　その答えは認証にありました。どんなに農民のみ皆さんが「有機またはオーガニックで作った」といったとしても、証明されないと意味がありません。ましてや外国で栽培された商材は、あまり信頼性がなく、日本の消費者の皆様にも敬遠されがちです。

　私たちは今回のプロジェクトを成功させるためには「米&海老の有機認証」が最低限必要だと考えます。そして、認証をうけた安全・安心な有機米&有機海老を日本の皆さんに食べて頂き、それを日本中、いや世界中に発信して頂き、ここメコンデルタの農民たちが塩害を克服して、少しでも貧困から脱して豊かな生活ができるよう、皆様にサポートして頂きたいのです。

 

▼プロジェクトの内容

　

　米と海老を同じ田んぼで栽培する

　

　私たちが住む日本では美味しい米が収穫できます。そして各生産地では研究や品種改良が盛んに行われ、美味しいブランド米が次々と誕生し競い合っています。

　私たちがサポートするベトナムのメコンデルタ地方は世界でも有数な米の一大産地です。しかし塩害や干ばつでその生産量は著しく減って農家は疲弊しています。

　この地区の各省(日本の県と同じ単位)は危機感をもっていて、他の作物への転作を呼びかけています。しかしながら、お米から他の作物への転作は難しく、そこで考えたのが海老の養殖です。

　海老は汽水域(海水と淡水が混じりあっている水域)に住みます。雄大なメコン川の下流域である、ここメコンデルタ地方は絶好の汽水域でもあるのです。

　ベトナム政府は、その地の利を活かして、塩害の起きる時期に田んぼに海老(主にブラックタイガー)を養殖し、塩害のない時期にはお米を栽培するという方法を確立し農民たちに実践させています。

　

　私たちは塩害で苦しむ農民のために、有機養殖の技術と有機認証を取得することで、より付加価値の高い有機海老の生産を勧めます。そして、本業でもあるお米も有機栽培になることで、日本でもほとんど作られていない有機米を生産できます。

　この事業を以前から興味をもっている、この農民の組合を選び応援することにしました。そして、良い結果がでれば、地元の農民たちに有機栽培の技術などを教え、所得向上の手助けをしたいと思います。

 

　どうやって、ビナ姫(有機米)とケンタロー (有機海老)を同じ田んぼで栽培(養殖)するの?

　

　ここで、私たちは日本の皆様に親しみ易い名前を次の通り命名をします。

　ビナ姫・・ベトナムではベトナムの事をビナやビン、べトと短縮した名前で呼ばれます。そのビナを取って有機米(コシヒカリ)をビナ姫と呼びます。

　ケンタロー・・一切化学飼料や農薬(抗生物質含む)を使わない田んぼで、健やかに強く育った有機ブラックタイガーをケンタローと呼びます。

 

①雨季　6月～10月　(塩害が少なく、干ばつもない時期)

ビナ姫(有機米)の栽培有機JAS認証予定

 

 ・ベトナムで販売されているジャポニカ種のコシヒカリを栽培します。

 

・有機肥料や海老の糞などにより、無農薬・無化学肥料で栽培します。

 

・日本の登録認証機関から有機JAS認証を取得して、有機JASマークの付いたビナ姫を栽培します。

　

　　　　

　当社が昨年認証された「A19-032801」から引用

 

・ここでは、ビナ姫は育苗から約2.5-3か月で収穫できます。

・有機認証米の価格はベトナムでは通常のお米より約2倍超の価格で販売されています。

 

②乾季　11月～5月　(塩害が有り、時々干ばつに見舞われる時期)

ケンタロー(有機海老)の養殖、有機認証である特別栽培認証を取得予定　

 

・海水が出入りする環境(汽水域)の田んぼで、出来るだけ自然に近い環境で育てます。

・大切に育てられた赤ちゃんケンタロー (稚海老)を田んぼに放流します。

 

・自然なプランクトンが主なエサで人工飼料は不使用です。そして、抗生物質やホルモン剤など薬剤は一切使いません。したがって、水の汚染が極めて少なのです。

 

・ケンタローの暮らす田んぼでは、川や海から入り込んでくる他のエビや魚、カニなどもいます。そのような自然に近い環境の中で元気に育った健康な海老、それがケンタローなのです。

 

・ケンタローは約3か月で立派な成海老に成長するので、乾季の間に最大2回収穫できます。

 

▼プロジェクトの展望・ビジョン

　

　ビナ姫(有機米)とケンタロー(有機海老)の生産によって、塩害で苦しむベトナムの農民たちの所得向上が期待できます。それと同時に化学肥料や農薬を使わず、有機肥料のみ使用することで、メコンデルタの環境の改善ができ、循環型社会の構築にもなります。

　そして、私たち日本においては安全・安心な食材の提供により、健やかな生活ができる社会貢献型プロジェクトになります。

 

　

　実施スケジュール 

8月上旬　 HP開設
8月下旬　日本の認証機関による、有機JAS認証(米&海老)　
9月上旬　ビナ姫(有機米)の田植え(リターンご招待可能日)
11月下旬　ビナ姫の収穫(リターンご招待可能日) 　
12月中旬　記念ステッカー&ビナ姫リターン発送　
1月下旬　ケンタロー(有機海老)稚海老放流(リターンご招待可能日) 　　
5月下旬　ケンタローの収穫(リターンご招待可能日) 　
6月上旬　記念ステッカー&有機海老ケンタローリターン発送　

　上記スケジュールは現地の天候などにより、多少前後致しますのでご了承ください。

 

　ビジョン

◎ケンタローは日本で販売されます

　このプロジェクトは日本の海老会社(商社)なども注目しています。現在、有機認証を取得した海老は日本では販売されていません。ケンタローは日本で希少な有機認証ブラックタイガーになります。

　私たちは自然に近い養殖です。しっかりと管理された田んぼで養殖するので、天然海老よりも安全です。ましてや、通常の養殖海老は抗生物質と化学飼料で育てられ、安全と言うには程遠い海老になっているのです。

　ぜひ、サポーターの皆様も安全・安心のケンタローをご宣伝ください。

 

◎最後に

　私たちのプロジェクトは日本から約4,000kmも離れたこのベトナムの地で、困っている農民たちのために第一歩を、皆様と共に踏み出そうとしています。

　今回の最重要点は「お米と海老の有機認証取得」です。どんなに安全・安心をアピールしても、認証が無ければ信じてもらえません。世界のバイヤーの目は厳しいですが、良いものきちんと作れば必ず高く買って頂けます。

　皆様の温かい心のご支援でこのプロジェクトをぜひ成功させてください。

 

 

 

 

プロジェクト終了要項

製作物    
有機海老、有機米

製作完了予定日    
2021年6月30日

製作個数    
有機海老約10ｔ、有機米約40ｔ

その他    
作付面積20ha
・有機JAS申請について
　申請予定日：2020年8月30日
申請方法：当社にて申請書を作成し、(株)アファスに依頼する。
　・養殖特別栽培申請について
　　申請予定日：2020年8月30日
　　申請方法：当社にて申請書を作成し、(株)アファスに依頼する。

・トラクターとトラックの購入に関して
　　購入完了予定日：2020年8月15日
　　運営場所：73-16,Phuong Hiep Binh Chanh, Thu Duc District, Ho Chi Minh City,
　　運営主体：Aglicom Vn
　　購入物詳細：フォード・レンジャー、クボタ・トラクター
　　購入後の使用用途：米、海老や各種資材の運搬、田んぼの耕起など