認知症と誤認され孤立する人を減らしたい。難聴啓発の短編映画を世界へ

▼加齢とともにすすむ難聴。実は『認知症と誤認されやすい』

 

聴力の低下は40代から始まり、65歳以上の約半数の方に「聞こえの問題」があると言われています。

 

日本の加齢による難聴者の数は1430万人以上で、人口に対する比率は11.3％、世界で3番目に多いと報告されています*（JapanTrak2018）。一方で、難聴者のうち、自分の聴力の低下に気付いている人はほぼ半数（53％）だそうです*（日本補聴器工業会調査2015）。

 

本人・家族が「加齢による難聴」が問題であることに気付かず、「認知症」と誤認されてしまっているケースが、44.5%もあるとわかっています*(出典：中石真一路  特別養護老人ホームにおける施設長・介護職員の難聴入居者へのコミュニケーションの実態と聴覚支援機器利用　国際医療福祉大学大学院修士論文より引用)。

 

「聞こえにくい」ことに気付いていないか、気付いていても打ち明けられず躊躇しているうちに、周囲とのコミュニケーションが悪化して孤立しがちになることから、「認知症」と間違われてしまうのです。また、誤認されるだけではなく、「難聴」が「認知症」を引き起こしてしまう危険因子であると指摘されています［*難聴は、高血圧・肥満・糖尿病などと共に、9つの認知症危険因子の一つに挙げられており「最も大きな危険因子である」という指摘もされている（国際アルツハイマー病会議,2017年）］。

 

「難聴」は、誰にでも起こりうる加齢による変化であり、支援機器の活用で対処できます。そのことが、“老眼となれば眼鏡をかける”のと同じくらい“あたりまえ”に、広まってほしいとの思いから、短編映画『気づかなくてごめんね』を制作しました。現在は、YouTubeで広く公開しながら、全国の介護施設などでの上映を通じて啓発の輪を広げています。難聴に対する支援をあたりまえにしていくためにも、高齢化先進国日本から世界に向けても発信していきたい。また、次回作の企画にも着手していきたいということから、映画製作に携わってきた監督及び出演者と、難聴に対する理解・支援を啓発するNPO日本ユニバーサル・サウンドデザイン協会で、映画『気づかなくてごめんね』ネクストステージプロジェクトとして、クラウドファンディングによる応援を募ることを決意しました。

 

 

「認知症」と疑われ、“孤独”を募らせていた主人公。実は「聞き取る機能の衰え（ヒアリングフレイル）」が問題であることに周囲が気付き、その対処を知ったことから、家族との時間と笑顔を取り戻していく様子をこの映画では描いています。難聴専用のコミュニケーションツールが、主人公と家族の生活を大きく変えました。知ってさえいれば…！

 

 

 

▼映画『気づかなくてごめんね』を世界へ

高齢化先進国である日本が抱える社会課題とその解決方法を世に発信していくことは、世界にも大きな影響力をもちます。実際、短編映画公開後、海外に住む知人から、映画の中で登場したコミュニケーションツールについて問い合わせが相次ぎました。

 

私たちも、この映画を、日本のみにとどめたくない、と思っていましたが、映画の翻訳版制作には、時間と資金がかかるため着手できずにいました。

 

そんな中、こんにちハロー社が提供する動画生成AIを活用した翻訳サービスに出会いました。従来の吹き替え製作と比べても破格の値段で、しかも役者そのままの声で、英語に翻訳した映像制作が可能となるサービスです。

 

★★英語翻訳のサンプル動画です　↓↓　ヒデさん、石倉さんの声にご注目ください★★

これを使えば、英語圏15億人強へ、「ヒアリングフレイル」についての気づきを届けることが可能になります。

 

▼映画『気づかなくてごめんね』ネクストステージプロジェクトの目標クラウドファンディングで集めた資金は、映画の英語版制作にかかる一切の費用として使わせていただきます。

 

-　英語版制作（翻訳映像制作）

-　クレジット製作

-　リターンに係る費用

-　システム利用料 計　150万円

 

☆150万円を超える支援をいただいた場合、第3弾制作に向けて、企画・脚本制作を始動します。第3弾制作の過程では、耳鼻科とタッグを組んでお耳のチェックなど難聴支援も進めることを視野に入れております。

 

 

▼映画『気づかなくてごめんね』ネクストステージプロジェクト発起人

　他言語化及び第3弾企画制作により、映画とその中で取り上げたヒアリングフレイル・その解決方法に関する知識が

　社会に浸透することをめざします。

　・『気づかなくてごめんね/デイサービス編』監督：武田知大

　・NPO日本ユニバーサル・サウンドデザイン協会：中石真一路

　・こんにちハロー：早見泰弘

 

 

▼『気づかなくてごめんね/デイサービス編』監督：武田知大

本映画の脚本・監督を務めた武田知大です。

 

「難聴」が本人の人生・家族の生活にあたえる影響は、皆さんの想像以上かもしれません。そして、放っておかずに対処さえすれば、またコミュニケーションができるのに、それが知られていない。石倉三郎さんをはじめ、素晴らしい俳優のみなさんとこの映画を作り上げ、このことをどうか知ってほしいという強い想いで、YouTubeで公開しています。

 

映画を観てくださった方から「家族がそうなのかもしれない」「祖父母の時に知っていたら違っていた」「使ってみる」といった声をいただいており、この映画が届けられたことに喜びを感じております。同時に、まだ観ていない方へどうか届いてほしいと願っています。そんな中、出演者の声のままに【英語】翻訳できる技術と出会い、高齢化先進国日本からこの作品を海外へ届けるチャンスがあることを知りました。また、目標を超えた支援をいただけた暁には、この課題を継続的に知っていただくためにも、映画第3弾の企画に着手したいと考えています。応援いただけると大変うれしいです。

 

※今回のプロジェクトの発起人です。

 

 

▼『気づかなくてごめんね/デイサービス編』主演：俳優 石倉三郎

『気づかなくてごめんね』の第1弾・第2弾で主演を務めさせていただきましたが、この映画を通じて「ヒアリングフレイル」を知りました。誰もが年を重ねたら直面する課題です。でも、対策ができるなら、その選択肢を知っておくことがとても大事だと思いました。孤独を深め、日々怒っていた主人公に笑顔が戻り、孫の誕生を家族と一緒に喜べたのは「知った」から。この輪が、国境を越えて広がることを期待します。ぜひ応援してください。

 

※掲載している名称および画像は石倉三郎様より掲載許諾を得ています。

 

 

▼NPO日本ユニバーサル・サウンドデザイン協会：　中石 真一路

2011年、前職であるEMIミュージックジャパンにて、50周年の事業企画でスピーカーの研究開発に携わったことで、後の運命を変える衝撃的な発見をしました。それは「難聴で音楽活動を諦める方が多い」ということでした。その気づきは私の父や祖母が難聴であったことも少なからず影響しています。難聴に関する研究を進めていくなかで、気づいたことがふたつあります。一つは聴こえにくい方々は「聴こえづらいことを語らない」ということ、二つめは話す方も伝えられない辛さがあるということでした。私はこの気づきから、「コミュニケーションをあきらめてほしくない」と強く思うようになりました。2013年7月に前職を離れ、12月に開発パートナーの協力を受け、対話支援システム「comuoon」が完成します。2015年には九州大学病院耳鼻咽喉科の野田 哲平先生により「難聴支援スピーカーcomuoonの有用性」が論文発表されました。その後も、広島大学宇宙再生医療センターにて研究をすすめ、脳科学の観点から脳における言葉の聞き分け状況などを検証し、comuoonのように高い明瞭度を保つスピーカーシステムは、一般的なスピーカーと比較して一次聴覚野の脳磁場応答が増大し言葉を識別しやすいことが明らかになりました。本研究成果についても、米国神経学関連誌「Neuroreport」に2017年8月に掲載されて高い評価をいただいています。これまでの聴覚支援の方法は「きこえにくい人が装用し努力する」ことが一般的でした。対話支援システムcomuoonの発明から10年が経過し『話す側から聴覚支援を行う』新しい支援方法が医療・介護領域において少しづつ定着しつつあります。世界的に超高齢社会を迎える中、難聴は認知症の最大のリスクファクターでもあることが報告されたことで、難聴について世界が注目しています。引き続き『コミュニケーションをあきらめない』ための技術革新をつづけ、世界の人々のヒアリングフレイル予防と、QOL（Quality of life） クオリティ・オブ・ライフに貢献したいと考えています。

 

※今回のプロジェクトの発起人です。

 

 

 

▼ぜひご支援をお願いします！

「難聴」とその対策について、素晴らしい俳優さんと制作陣に支えられて、映画という形で伝える術ができました。さらに、こんにちハローという画期的なサービスとの出会いで、世界に広めることができそうです。

英語版ができたら、海外での啓発活動に役立てていきたいと思います。

 

この映画が必要な人に届きますよう、ぜひ応援をお願いいたします。

 

 

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＜映画本編はこちらでご覧いただけます（所要時間21分）＞