発達障害だから、できること。

【自己紹介】

 

みなさん、初めまして。

おはようございます、こんにちは、こんばんは。

私は（ADHD/ASD）という個性を持った27才の女性です。今は宮城県に住んでいます。

 

 

【前書き】

 

発達障害だから、できないんじゃない。

発達障害の私だから、好きなことに何時間も　何時間だって　全てを捧げて向き合えた。

 

 

【お話】

 

 

改めまして、みなさんこちらのページをお読みいただきありがとうございます。 

 

皆さんは発達障害というものが、具体的にどんなものか知っていますか？ADHD/ASDの特性の一つに、過集中や拘りというものがあります。その中でも特に武器になると私が考えているのは、「好きなことに対するパワー」です。誰よりも真っ直ぐ、自然と好きなことに向かって惜しみなく努力ができる特性には無限の可能性が秘められていると自分自身も感じています。

 

私は4歳からピアノを習い始め、音楽の道に進むことを夢見ていました。レッスンでは短時間の中で様々な口頭指示を即座に理解する能力を求められます。ですが、「見て覚えること」はできても、「聞いた言葉を理解すること」は何故か私にとってとても苦痛なことでした。それでも生活の中で何よりも音楽を愛し、苦悩し、何度もCDをかけては絶対音感を使って必死に曲を覚えるということを繰り返していました。又、コミュニケーションの障害により集団生活に馴染むことができなかった為、夢を諦めざるおえませんでした。何より両親の理解を得られず、音楽の道に進むことを許してもらえない状況の中で大好きなピアノを弾き続ける毎日は言葉に出来ない思いが膨らんでいくばかりでした。

 

夢を諦めて社会に出てからは、営業のお仕事や、経験を生かしてフリーランスでの管理職、ブライダルジュエリーの起業等、今まで様々なことに積極的に挑戦させていただきました。たのしかったこと、うれしかったこと、苦しかったこと。様々な思い出があります。ですが、どうしても覚えることや、ケアレスミスをしないこと、人から言われた指示を的確に理解すること（APDという聴覚障害があります）等ができない。焦りと不安に追われる日々が10年近く続きました。この時期は、自分が生きていく道はどうしたってないんだと心の底から思うことしかできなくなっていました。

 

2年程前のこと。とあるゲストハウスに宿泊していた時、久しぶりに生のピアノ（アップライト）に出会いました。深くて優しい音の鳴るピアノで、私にとって心の友達のような存在でした。ふと雨が降った日、雨音と共に音楽の粒が空から降り注いでくるような感覚で初めて曲を作りました。匂い、音、情景、心のすべてが混ざ合った音を探すことは、自分の中の感性に鋭く耳を澄ませることであり、気付けばあっという間に曲が完成していました。

 

 

〈 その時に作成した音源 〉

 

 

 

 

今年に入り、初めてストリートピアノを弾く機会がありました。それは復興支援の為に設置されたピアノで、「復興を願って弾いて下さい」と小さな貼り紙がされてありました。震災当時、私は北海道に住んでいたため実際に体験したわけではありません。一見、ここで普通に笑って過ごしている人たちも、何かしら心の深い傷を抱えている人だってきっといらっしゃるかもしれない。今私にできることは、心を精一杯込めて、初めましてのピアノと仲良く温かい演奏をすることだと思いました。

 

何曲かの演奏が一通り終わった時、私にとって人生で1番にうれしくて驚くことが起きました。「貴方のピアノをもっと大きな音で聴きたい。是非またここへ弾きに来て下さい」そう言って、会場の方が名刺を渡して下さいました。

 

少し話は変わりますが、祖父は大のクラシックやジャズ好きでステンドグラスの先生、父はデザインの事業をしていたこともあり、建築や様々なアートが好きでした。家の中では毎日違うジャンルの音楽が流れ、休日は沢山の美しい自然を車の窓から眺めていました。

 

 

〈地元北海道で何気なく撮影した日常の動画〉

 

 

ストリートピアノを弾いた日から、私にできることがもしかしたらあるのかもしれない、その道にどうしても進みたいという淡い希望は自分の中でどんどん大きなものになっていきました。もう一度自分ときちんと向き合おうと決めたとき、油絵の具を買って、好きな音楽をかけながら川辺でたくさんの色を塗りました。聞こえた音が色になって手がどんどん動き、混じり合う色の美しさに心が揺さぶられ、その絵を描いてまた曲を作りました。

 

 

－今までずっと、できないことばかりの自分が、とてもこわかった。普通ができない自分の人生を、投げ出したかった。－（iPhoneのメモより引用）

 

知らないうちに心を閉ざし、人と話せず家から出ることもできなくなっていた自分が、絵を描いているときは道端で話しかけてくださった方々と自然にお話をすることができました。

 

 

【夢】

 

ここまで長くなってしまい、すみません。お読みいただいた方へ心からありがとうございます。私の夢は、もっと個性を生かして音楽や絵の力で孤独を抱えている人や心に傷を負っている人の癒しになる芸術を創り出したいということです。自分が輝いて生きることは、必ず誰かの希望に繋がっていくと信じています。

 

 

【クラウドファンディング挑戦に至った経緯】

 

遅くなりましたが、クラウドファンディングを利用するに至った経緯についてご説明させて下さい。自分自身の力不足のお話で大変申し訳ないのですが、私は障害雇用で働いています。自分のお給料では生活費を賄うことすら難しいのが現状です。何度も、何度も、何度も自分の中で考えた結果、お力を借りることができないかと思いました。

 

 

【ご挨拶】

 

（輪をイメージして大切な指輪の写真を…）

 

拙い文章ですが、最後までお読み頂き本当にありがとうございました。どんなに細やかでも支援して頂けたら私の心に強く励みになります。それから、もし夢を叶えていくことができたら……ピアノの演奏や絵を描くことだけでなく、 それらからのつながりで出会えた皆さんとお友達になれたら、私はとてもうれしいです。音楽から、発達障害の孤独をつなぐプロジェクトへと繋がっていくことを願っています。

 

 

【最後に】

 

私にできることは、多くありません。それどころか普通のことが、できないことだらけの人間です。作曲した音楽はお住まいの地域に関係なく皆さまが利用できるアプリにアップロードしていきます。音楽ももちろんですが、演奏や個展など、今後みなさんとお会いできる機会があればりましたらその日を私の人生で何よりもたのしみにしています。

 

 

 

わたしの人生にも、みなさんの人生にも、宝石のような記憶が一粒でも多く残っていきますように。みなさんの心の中に宝石を作る仕事がしたい、それが私の夢です。

 

 

どうぞ宜しくお願いいたします。

 

 

 

【追記】 

 

 

 

このプロジェクトを申請してから、夢について自分の中でもう一度真っ直ぐに考えました。私自身、発達障害と判明したのはつい昨年のことでした。（手帳2級取得）それまで家庭内は喧嘩の日々。皆んなと同じように生きてほしいと願う両親と、私らしく生きたいと願う自分の思いを伝えられない葛藤。18歳で家を飛び出してアルバイトに勤しみ、そこからなんとか営業の正社員にこぎつけました。ですが成績は思わしくなく終業後に本屋で知識を読み漁る毎日。管理者に昇格した頃、過重労働の末に鬱となり退社。残業代が支払われることはなく、月給は手取り14万円程でした。

 

その後、何か自分の為になることができればと思い立ち上京。経験を生かしてフリーランス営業をしながら、ジュエリー制作の専門学校に入りました。ですがここでも、短期記憶や聴覚情報の弱さから挫折。メモをとることすらままならず、1日何度同じことを聞いても忘れてしまう私にとって、期待の詰まったアトリエが憂鬱な場所となっていくことがとても悲しくて辛い数年間でした。音楽ではお金にならない、だから大好きなピアノを忘れて、あたらしく物作りをして生きて行こうという一つの決心と戦った数年間でした。学費支払いの為にと力を注いだ営業の仕事は、多くの温かいお客様に恵まれたお陰で全国5位の成績をいただきました。ところが、突然のコロナウィルスの流行によりまたもや失業。そこからコールセンターの管理職、事務員、等々。なんとか自分が自力で生きられる道を探し続けてきましたが、ある日ストレス性の原因により首から下が麻痺。そんな絶望を生きる中で出会ったのが、ゲストハウスのピアノでした。

 

 

　

 

家も全てを失って、私は初めて自分の心に耳を澄ますことができました。今年の新年度からは、勇気を出して障害者雇用に切り替え、新しい仕事に挑戦をしています。ですがそのお給料だけでは（手取り8万円程）、現在申請中の年金と合わせても節約をして生活していくことがやっとです。そして、過労の末にメニエール病や喘息を抱えている為、無理がきかない体となってしまいました。とはいえ、一度失ってしまった健康等を取り戻すことはできないので、自分に出来ることを毎日精一杯行った上で、皆さまのお力をお借りできたらと考えています。両親は私が普通に働いて、みんなと同じように生きていくことを願っているため支援を受けることはできません。

 

27年間自分の中に抱えてきた葛藤や苦悩が、世の中に羽ばたく芸術を生み出し、時に傷付いた人の心を癒しとなったり、そこから生まれた新しい繋がりによって少しでも誰かの生きる朝が明るくなるなら。人と人をつなぐプロジェクトに形を変えていくことがもしできるなら。

 

私は、まだ生きていたいと思っています。

 

 

（写真本人）

 

 

お読み頂きありがとうございました。

 

 

※プロジェクト開始後につきまして、進捗報告を日々行っていきますのでどうか宜しくお願いいたします。