プロジェクト終了報告:ご支援いただいた皆様へ
京都大学野生動物研究センター熊本サンクチュアリのクラウドファンディング「ウイルスの医学的実験を受けたチンパンジーたちに、治療薬を購入したい」を応援してくださった皆様、どうもありがとうございました。
第1目標金額の400万円をはるかに超えて、1,676人のかたから計24,140,000円の御寄付をいただきました。寄付期間の終了直後にも新着情報コーナーで書いたとおり、皆様への深い感謝とともに、責任の重大さをひしひしと感じています。
本報告は、「終了報告」という名前ですが、途中経過であることをお許しください。本クラウドファンディング・プロジェクトの当初から決まっていたこととして、3月末までに終了報告をあげることになっていました。形の上で、ひとまずの「終了報告」を本ページ上にあげさせていただきたいと思います。
2022年12月19日「新着情報」のコーナーでお伝えした通り、最初の1個体のチンパンジー・ユキオへの投薬を開始しました。ただ、残念なことに、2023年2月2日に「新着情報」コーナーでお伝えしたとおり、ユキオの体内のC型肝炎ウイルスは薬剤耐性の変異が生じていて、こちらが選定した薬が効かないことがわかりました。
そこで、これも2023年2月2日の「新着情報」でご報告したように、治療対象をショウボウに変えて、投薬を始めました。ちょうど所定の投薬期間を終えたところで、近日中に採血をして血中のウイルス量を測定し、投薬の効果を確認する予定です。
今後、頂いたご寄付の残額(予め決められていた約15%のREADYFOR社手数料と5%の京都大学本部の管理費は除きます)を使って、残りの個体を最大限治療していく計画です。なお当初の見込みより少し多く薬代がかかることがわかったため、頂いたご寄付に加えて、足りない分は可能な範囲において自助努力で賄おうと考えています(2023年2月2日付「新着情報」をご参照ください)。
急いては事を仕損じるという言葉に従って、間違いのないように進めていきたいと思っておりますので、すぐに結果のご報告できる類のものではないこと、ご理解いただければ幸いです。近い将来に一区切りした時点で、決算のご報告などもいたします。
頂いたご寄付によって、このような治療に挑戦できることに、熊本サンクチュアリ関係者一同あらためて深く御礼申し上げたいと思います。
引き続き、本ページ内の新着情報コーナーで適時の進捗報告をいたします。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
京都大学野生動物研究センター熊本サンクチュアリ
2023年8月30追記:活動報告の欄にも載せましたが、会計の最終報告をここにも記しておきます。
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2023年7月25日、チンパンジー4個体分の肝炎治療薬を購入しました。
これで、本クラウドファンディングにて皆様から頂いたご寄付のお金を使い切りましたので、以下に会計報告をいたします。
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①クラウドファンディング 寄付金総額 24,140,000円
②READYFOR手数料(15.4%) 3,717,560円
③大学管理費(①-②の5%) 1,021,122円
④熊本サンクチュアリで使える分(①-②-③) 19,401,318円
治療薬購入
⑤2022年11月14日 1箱購入(最初の試し用。チンパンジー・ユキオが飲むかどうかのテスト及び投薬治療) 770,000円
⑥2022年12月20日 追加で6箱購入(チンパンジー・ユキオの体内ウィルスに薬剤耐性があることが分かったためチンパンジー・ショウボウへの投薬に変更) 4,360,937円
⑦2023年7月25日 追加で20箱購入(チンパンジー4個体への投薬分) 14,529,526円
購入合計(⑤+⑥+⑦) 19,660,463円
不足分が259,145円生じていますが、別途直接ご寄付をいただいた場合などがありますので、そこから支出しました。
また、領収書発送等の諸経費は熊本サンクチュアリ運営用の自前資金から支出しました。