シャチとヒトが共に生きる未来のために。知床・釧路の調査を拡充

いつも応援をいただき，ありがとうございます！そして朝日新聞さんにも取材していただきました！

 

 

今日は，釧路沖でシャチが食べてしまうババガレイについて話をしたいと思います．

 

 

ババガレイ（ナメタガレイ）は，釧路沖では11月中旬〜1月に水深100〜200mの海底に設置した底刺網で漁獲されます．

 

 

肉厚で大きく，煮付けなどで美味しい高級なカレイで，特にこの時期のメスは卵を持っていて，子持ちがれいは縁起が良いので正月料理として人気なんだそうです．なんと，シャチはこのババガレイのみを好んで食べていくらしいです・・・．

 

 

シャチのオスの背鰭．後ろに見えるのは釧路の街並み．

 

 

漁業者さんに話を聞くと，「まぁ，食べられるのも問題だけど，商売道具の網も破るから・・・」と．

 

 

この網はまだ残っている方で，ビリビリになってしまうこともあるそうです．

 

 

網を入れる場所を変えたり，いろんな試行錯誤をされています．ただ，朝日新聞の記事にも「シャチの被害は毎年ある。ただ補償や対策があるわけでなく、報告に何の意味があるかわからないといった声もある」とあるように，「言っても何も変わらない」とおっしゃっている方もいました．

 

 

私たちは海に囲まれ，海を利用して暮らしています．これからも海と共にあるこの国で，その海に暮らす海棲哺乳類とも共に生きていくにはどうしたら良いか，考える必要があると思います．ぜひ，このことについて一緒に考えていただければ幸いです．