
プロジェクト本文
はじめまして。秋田県横手市に事業所を構える株式会社久米社寺の久米健と申します。当社は伝統建築銅板屋根工事業を、私の父の代から50年程行ってまいりました。
|銅板葺の屋根とは
突然ですが問題を出させて下さい。
Q.「皆さんが思い浮かべる屋根とは『何で』できていますか?」
皆さんが出した答えは様々だったと思います。一般的には鉄板製の屋根(GL鋼板)や瓦屋根を思い浮かべた方が多かったのではないでしょうか?私も仕事柄、初めて会う方に興味本位でこの質問をよくしたりします。大抵はやはり答えは一緒で、上のどちらかがほとんどです。
なぜこんな質問をしたかと言えば、私どもはそのどちらでもない『銅』を原材料とした銅屋根を長年にわたり扱ってきているからです。では、その誰も思い浮かばないような銅屋根はどこで使われているのかを説明いたします。
日本における銅と建築の始まりは、飛鳥・天平時代と伝えられています。この頃は銅が極めて少なく、入手困難な時代で、銅は主に宮殿や神社・仏閣の主要部分に使用されていたと聞きます。現在でも日光東照宮に見られるように、古くから社寺仏閣の屋根として使われてきました。
銅板葺の屋根は、瓦屋根に比べ約10分の1程の自重のため耐震性に優れるほか、耐久性、耐風性にも強いため、昔から「50年から100年は持つ」と言われております。
そういった面でも、社寺仏閣の屋根に適しているので古くから重宝されてきているのだと思います。
しかしながら、銅板葺職人は全国でも数える程となっているのが現状です。銅の良さ魅力を後世に伝え、これからの若手職人の育成に尽力してまいりたいと考えております。
|銅の魅力
柔らかな光沢と滑らかな肌触りで、見る人をひきつけて離さない銅板。時を経るに伴って自然と調和し、美しい雰囲気を醸し出します。
銅は葺き始めは、輝くブロンズ色をしています。1か月程経過すると、空気中の酸素と結合し、やや肌色に近い色(赤褐色)に変化していきます。
それから、10年程の間で黒褐色へと変化し、その後、緑青と呼ばれる色へと変化していきます。緑青色(皇居の屋根など)になるまでには、20年~25年の歳月を要します。
その為、銅板葺きは長い年月をかけて美しく変化する風合いを楽しめます。様々な表情を見せる銅は、四季のある日本にぴったりな文化なのです。
※葺き始めからやや時間が経過した赤褐色
※葺き始めから数年経過した黒褐色
このように魅力あふれる銅板葺きですが、施工となるとたくさんの月日と労力を必要とします。当社では、『職人とは、仕事を作業にしない事』を合言葉に、手作りにこだわっている為、加工・施工ともに、ほとんどが人の手での作業となります。
作業の紹介
|屋根加工
※1枚1枚全て手作業で出来ていく銅屋根
1棟の仕上げるのに何千枚という枚数を使用します。重さは約2t~3t。運ぶだけでも重労働です。
|屋根葺き
次は屋根葺きです。屋根は1枚1枚、吊子で止めていきます。
※吊子約12㎝の間隔
吊子というのは屋根材を止めるための材料です。吊子を止める間隔が広すぎると暴風が吹くと屋根が剥がれてしまう恐れがある為、私どもでは約12㎝の間隔で吊子を止めています。この吊子も銅で手作りしています。
※1枚1枚軒先から
屋根葺きは軒先から棟に向けて葺き進んでいきます。途中、屋根面に垂木で足場を取り付けながら施工していきます。
※屋根面に屋根足場
|役物
仕事を進めていくうえで忘れてはいけない存在で、役物と呼ばれる個所があります。
この役物には、一般住宅にはない社寺仏閣独特の曲線美があります。実はこの役物こそが職人の腕の見せ所になります。
|箕甲(みのこう)
まずは現場で型を取り、それを作業場へと持ち帰り図面に起こします。
図面に起こしたらそれに合わせながら1枚づつ手作りします。この図面起こしには「答え」はなく、屋根としての機能性はもちろんですが、仕上がりの美観も重要な要素になります。職人のセンスが光る個所なのです。
こちらが1枚1枚手作りで出来た箕甲です。この湾曲のラインを出すのが職人の技なのです。
|箕甲取付
こちらも屋根と一緒で下から棟へと向かって葺き進んでいきます。
湾曲のある形の為、納めるのは非常に繊細な作業になります。しかし、この箕甲の出来栄えが、社寺仏閣の美しさを決めるといっても過言ではないので、職人が1番神経を使う個所でもあります。
今度、社寺仏閣を見る機会があれば、ぜひ注目してもらいたい個所の1つです。
|蛤(はまぐり)
入母屋屋根などで多く見られる、こちらも社寺仏閣特有な役物。
その名前の通り、貝の蛤に形が似ていることからこの名前が付いたと言われています。こちらも湾曲した形の為、繊細な作業が求められますが、葺き上りの美観は素晴らしいものがあります。
この他にもまだまだ紹介したい仕事はたくさんあるのですが、このようにして社寺仏閣の屋根は出来ていくんだなと知ってもらえたら幸いです。
私はこの仕事を続ける中で、このような魅力あふれる仕事・文化を多くの皆さんに知ってもらいたい。さらには直接、銅に触れてもらってもっと理解してもらい、興味を持ってもらいたいと考えるようになりました。
そこで、私は何をどうすればいいかを悩みました。
たくさんの人にも意見をうかがって色々なことをやってきました。それでも、なかなか手応えを感じることができませんでした。
そんなある日、いつもお世話になっている方から「私たちは、目で見ることはできるけど、直接手で触ることはできないからねぇ」と言われました。
この言葉を聞いて「これだ!」と思いました。普段私たちが当たり前のように触っている銅を、皆さんはなかなか触る機会が少ないということに気づかされました。この言葉をきっかけに、【銅に直接触る体験教室を開催したい】と考えました。
また、現実的にこのような現状もあります。
全国の銅板葺職人の数も、職人の高齢化により拍車をかけて減少しております。それに伴い、このままだと銅屋根文化が衰退してしまう恐れがあります。
この取り組みにより少しでも興味を持ってもらい、小さいことかもしれませんが、全国の皆さんに『素晴らしい文化が日本にはあるんだ』ということを知ってもらいたい。
銅の文化を次の世代に継承する為
後継者不足がどの業界でも叫ばれていますが、私たちの業界でも顕著に表れています。
前述の通り職人の高齢化に伴い、廃業をする会社・職人さんが増えてきています。この体験教室をきっかけに、職人を志す若い人が増えてほしいと思っております。
銅に触れるための体験工房を建築し、年2回の体験教室を開催します。
|体験教室内容
・銅屋根作りや実際に屋根葺き体験(当社体験工房内)を行って頂きます。
銅は初め、平板と呼ばれる1枚の板になっています。それを道具を使い切って、折って屋根を作ってもらいます。また、自分の作った屋根を屋根葺きしてもらいます。
・蛤・軒付作成体験
蛤や軒付と呼ばれる個所を作って頂きます。
※実際に屋根葺きに使われる、手作りによる特製銅板屋根
|体験教室開催日程
2022年10月に第1回目を開催したいと考えております。その為、体験工房完成予定を9月中旬に設定し、工事着工は7月上旬を予定しております。
※新型コロナウイルスの影響により、開催を見合わせる場合がございますが、中止ではなく延期という形にし、日時につきましては事態が落ち着き次第追って連絡いたします。
今回、体験教室を開催するにあたり、現在の作業場の一部をリフォームし、体験工房を建築したいと考えております。
・外装工事 52万円
・内装工事 96万円
・電気工事 24万円
・その他工事 16万円
合計 188万円
上記の通り体験工房建築にあたり、188万円の費用が必要となります。
※クラウドファンディングでご支援頂いたお金は、建築費用の一部として使わせて頂きたいと考えております。
体験工房建築にかかる費用については、金融機関からの融資も当然考えましたが、このクラウドファンディングという制度を使って、たくさんの方々にこういう仕事や文化がある事や、今抱えている現状などを知ってもらいたいと思いから挑戦いたしました。
体験教室を通してたくさんの方々に興味を持っていただいて、体験教室も定期的に開催したいと考えています。はじめは少人数かもしれませんが、地道に続けて大きなうねりを起こせるような活動にしていきたいと思います。
私には小さな夢があります。冒頭でした質問した
Q.「皆さんが思い浮かべる屋根とは『何で』できていますか?」
この質問をした時に、小さいお子さんから若い人、ご老人まで老若男女たくさんの人たちが『銅』と答えてくれるよう銅屋根を浸透させることです。
微力かもしれませんが、この活動を続けて参りたいと思いますので、皆様のご支援宜しくお願いいたします。
- プロジェクト実行責任者:
- 久米健(株式会社久米社寺)
- プロジェクト実施完了日:
- 2022年12月20日
プロジェクト概要と集めた資金の使途
株式会社久米社寺が体験工房を活用した、体験教室を開催する。 体験教室を通して、銅板屋根の良さを後世に伝え若手職人の育成を目指す。 費用 体験工房建築費 2,000,000円 親方衆人件費 350,000円 返礼品人件費及び資材費 2,000,000円 体験教室宣伝広告費 150,000円 その他雑費 50,000円
リスク&チャレンジ
- プロジェクトを実施する上で必要になる資格や許認可について
- 工事実績による建設業許可は取得済みです。
- プロジェクトに必要な金額と目標金額の差額について
- 差額に関しましては、自己負担いたします。
プロフィール
リターン
1,000円+システム利用料

会社案内
当社会社案内を差し上げます
- 支援者
- 0人
- 在庫数
- 300
- 発送完了予定月
- 2022年9月
3,000円+システム利用料

当社ネーム入りオリジナル今治タオル
今治タオルの当社オリジナルタオルです
- 支援者
- 0人
- 在庫数
- 50
- 発送完了予定月
- 2022年9月
5,000円+システム利用料

銅製小口飾り
伝統建築で実際に使用している小口飾りです。
- 支援者
- 0人
- 在庫数
- 20
- 発送完了予定月
- 2022年9月
10,000円+システム利用料

3点セット
弊社オリジナルの今治タオル 会社案内 銅製小口飾りの3点セットとなります
- 支援者
- 1人
- 在庫数
- 19
- 発送完了予定月
- 2022年9月
30,000円+システム利用料

有馬巴
実際に寺院で使用される巴です。
銅厚0.6mm 5.5寸 程度
オブジェとしても最適です。
- 支援者
- 0人
- 在庫数
- 10
- 発送完了予定月
- 2022年9月
70,000円+システム利用料

鬼飾り 頭巾6.5寸
実際に寺院等で使用される鬼飾りです。
魔除けやオブジェとしてご利用も出来ます。
- 支援者
- 0人
- 在庫数
- 2
- 発送完了予定月
- 2022年9月
100,000円+システム利用料

鬼飾り 頭巾3.5寸 主棟用
銅製主棟用鬼飾り 頭巾3.5寸です
実際に寺院等で使用されるものです
- 支援者
- 0人
- 在庫数
- 2
- 発送完了予定月
- 2022年9月
200,000円+システム利用料

金箔墨入り紋章 額縁入り
額縁入りの金箔墨入りの銅製紋章となります。
お宅を彩るインテリアとしてお使いいただけます。
直径180mm程度
- 支援者
- 0人
- 在庫数
- 2
- 発送完了予定月
- 2022年12月
300,000円+システム利用料

主棟用紋章金箔墨入り
主棟用紋章金箔墨入りとなります。
1尺程度の内径となります。
実際に寺院等で使用されるものです。
自宅のインテリアとしても最適です。
- 支援者
- 0人
- 在庫数
- 2
- 発送完了予定月
- 2022年12月
1,000円+システム利用料
応援1000円コース
感謝のメールを送らせて頂きます。
- 支援者
- 1人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2022年9月
3,000円+システム利用料
応援3000円コース
感謝のメールを送らせて頂きます。
- 支援者
- 1人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2022年9月
10,000円+システム利用料
応援10000円コース
感謝のメールを送らせて頂きます。
- 支援者
- 0人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2022年10月
30,000円+システム利用料
応援30000円コース
感謝のメールを送らせて頂きます。
- 支援者
- 0人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2022年9月
70,000円+システム利用料
応援70000円コース
感謝のメールを送らせて頂きます。
- 支援者
- 0人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2022年9月
100,000円+システム利用料
応援100000円コース
感謝のメールを送らせて頂きます。
- 支援者
- 0人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2022年9月
200,000円+システム利用料
応援200000円コース
感謝のメールを送らせて頂きます。
- 支援者
- 0人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2022年9月
300,000円+システム利用料
応援300000コース
感謝のメールを送らせて頂きます。
- 支援者
- 0人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2022年9月