プロジェクト概要

プロジェクトの終了が報告されました

(9月13日追記)

皆様のご支援のお陰で、9月7日にプロジェクトが成立いたしました!本当にありがとうございます。その後も引き続きご支援をいただいており、活動へのご理解とお力添えに重ねて感謝申し上げます。

 

プロジェクト成立後はセカンドゴールを設定するという選択肢もありましたが、数日考えた結果、具体的な金額を設定することはせずに、ご賛同くださる方のお気持ちに委ねたいと思います。

 

目標金額を超えて頂戴したご支援は、同じく狂言体験授業を希望される学校での実施のために使わせていただきます。教育やさまざまな体験機会の地域的・経済的な格差を超えて、一人でも多くのお子さんが"本物"に触れられるよう今後も活動を続けていきます。

 

引き続き、そして最後までどうぞよろしくお願いいたします!

三宅藤九郎 

 

 

 通常の狂言公演とは別に、石巻など全国の小学校に出張し、ワークショップ授業を届けてきました。

ページをご覧いただき、ありがとうございます。狂言師の三宅藤九郎(十世)です。和泉流宗家に生まれ、3歳で初舞台を踏みました。15歳のときに、職分家である「三宅藤九郎」家を継承。以来、年間100〜150公演ほどを務め、まさに狂言とともに生きてきました。

 

十世 三宅藤九郎

 

その傍ら、日本全国の小中学校に出張し、「狂言のワークショップ授業」を開催しています。単に鑑賞するだけでなく、実際に稽古を体験することで、日本の伝統文化の素晴らしさや、一つの事を続けることの大切さを知るきっかけにしてほしい、との思いからです。

 

ただ、これは本来の公演とは別に個人的に続けている活動であるため、現地までの交通費や道具・装束代などの経費はほぼ持ち出しの状態です。特に地方への出張授業を続けるのは厳しい状況です。

 

そこでこのたび、クラウドファンディングに挑戦することを決めました。いただいたご支援は、今年9月〜10月に石巻の小学校3校で開催するワークショップの資金にあてさせていただきます。皆様、どうぞご支援のほどよろしくお願いいたします。

 

遠くから一生懸命、見本を注目!

 

 「子どもたちの目が、空気が変わるんですよね」「また来てください」。……でも、予算がない。

 

私がこの「狂言のワークショップ授業」を始めたのは、10年以上前、小学校の教員をしている友人に招かれたことがきっかけでした。「総合の時間」に、外部講師として狂言の授業を担当したのです。

 

「芸能の原点」ともいわれる狂言は、国語の教科書にも載っていますが、子どもたちはそれがどんなものなのか知りません。いわゆる鑑賞教室ではなく、せっかくの授業ならば実際に稽古体験するところまでやってもらえたら……。そこで、「狂言とは?」という座学に加え、お稽古の実演や礼儀作法の体験まで含めた授業を行ったところ、子どもたちはもちろん先生方からも好評を得ました。

 

その後、都内各地、さらには地方の小学校からもお声がかかるようになり、これまで60〜70回開催してきました。

 

金沢市での狂言授業が新聞に掲載されました

 

東日本大震災の後には、石巻市内の小学校からもご依頼をいただきました。ただ、東京と違い、石巻市をはじめ多くの地方では、授業に外部講師を招きたくても、そのための予算はほとんどありません。

 

せっかくご希望いただいても、自分が交通費等すべての経費を負担して、全国の小学校に無償で伺い続けることはさすがに不可能です。そんなとき「クラウドファンディングでプロジェクトを立ち上げてみたら?」とアドバイスをいただきました。

 

爪先まで気を配って

 

 子どもたちみんながプロになるわけではなくても。「本物」を体験してもらいたい。

 

今回のプロジェクトでは、みなさまからのご支援をもとに、今年9月〜10月、石巻市の市立小学校3校で狂言授業を行います。

 

●1コマ目:狂言とは?

・狂言の歴史や成り立ち

・和泉流<流儀>について

・能楽堂(狂言と能専門の劇場)はどんな場所?

・お稽古体験(狂言の言葉や動きの特徴を、実演を見て学ぶ)

・口伝によるセリフの稽古を体験

・お稽古の作法から、日本の礼儀作法を学ぶ

 

●2コマ目:お稽古を深める

・所作の稽古で、立ち居振る舞いを学ぶ

・「1回目より2回目」進歩・成長への気持ちを実践する

などなど

 

狂言「二人袴」

 

このワークショップは、体験・経験を重視してはいますが、その前にきちんと座学で背景を勉強することも大切にしています。きちんと狂言についての知識や教養がないと、技術だけが身についてもあまり意味がないからです。座学のあとで体験することで、「あのとき話していたのはそういうことだったのか」「これが歴史になっているのだな」など、経験として生きてきます。

 

また、伝統にのっとった「お稽古」も、必ず体験してもらうようにしています。例えば「口伝」。狂言の技と心は、師匠から弟子へ、書物を使わずに口伝えで伝えられます。また、お稽古中は正座を保つ、というのもルールです。

 

立ち居ふるまい、所作を学びます

 

もちろん、ワークショップに参加した子どもがみんなプロになるわけではありません。でも、だからこそ本物を体験してもらいたいと思っています。

 

私自身、「子どもだからこれでいい」というような指導はされてきませんでしたし、「できてもできなくてもいい」のではなく、「できるようになりたい」という強い思いが自分の中から出てくることが何より大切だと思っています。短い時間でも、そうやって頑張った経験がある、ということ自体が子どもにとっても貴重なものになるはずです。

 

最初に狂言授業を行ったとき、友人の教員から「子どもたちは、“生き方”まで学んじゃったね」という感想をもらい、それが今でも活動の大きな力となっています。

 

 

 日本最古の喜劇「狂言」には、日本人のポジティブシンキングと生きる智慧が詰まっている。

 

「伝統芸能」というと堅苦しいものに思われてしまうかもしれませんが、狂言は日本最古の喜劇です。狂言が600年間、変わらずに伝えられてきたことを知ると、子どもたちは素直に「日本ってスゴい」と感じてくれます。そして、「これからも続いていってほしい」と言います。

 

難しい説明よりも、知ること、体験することで多くの学びがあります。伝える努力や根気強さ、礼儀作法や相手への気配り、舞台の上だけでなく普段の稽古への真剣さが大事だということ。すべて、楽しみながら学んでくれます。

 

シンガポールでも狂言のワークショップ!

 

8〜9割の力で物事に取り組むのと10割の力を出し切って臨むのとでは全然違うと考えています。人間だから、甘えや言い訳をしたくなるのは当たり前。けれども10割の力を出してやってみたら、結果が駄目でも得るものは大きいのです。狂言の授業でも、自分の力を出し切ること、そして一回ごとに自分の10割を更新していくことの大切さを伝えています。子どもたちの表情に自信や可能性が広がっていきます。

 

そういう考えを身につけた子たちが作る未来は、きっと今より明るく楽しくなる。そんな、大きな未来を見据えたプロジェクトなのだと信じています。どうぞ皆さまご協力のほど、よろしくお願いいたします。

 


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