ずーっと、ずーっと、待っていたの!
自然がたくさんある環境で育つことは、とても良いことだと思います。
私が活動を行っているヴィエンカム郡は山に囲まれて、自然があふれています。
私も海が目の前にある田舎で育ったので、自然の良さは分かっています。
でも、幸運なことに、私のそばには、自然だけではなくて、本もありました。
本を読んだ後は、想像の世界をすいすい泳ぎながら、自然の中で遊びまわって
いました。
ヴィエンカム郡には本がありません。
想像の世界の泳ぎ方を知らない子どもたちばかりです。
移動図書館車にのって、山奥の小学校までやってきました。
到着するなり、子どもたちが走り寄ってきます。
カゴの中にある、お気に入りの本を探す子どもたち。
「そっ、そっ、それぇ、僕の本! あぁ~ん、取らないでぇー!
「前回の移動図書館活動の時に読んだ本を、また読みたくて、
ずーっと、ずーっと、待ってたのにぃー!」と、泣き叫ぶ男の子。
その男の子が待ちわびた本は、他の子が楽しそうに読んでいる。平和的解決を
模索する私。う~ん...考える私。
考えている間に、その本が、泣き叫んだ男の子のことろに回ってきた。良かった。
1タイトル、1冊は少ない。けど、移動図書館車に積められる量にも限界がある。
う~ん...また、考える私。
1人の先生が話しかけてくれた。
「ねぇ、ねぇ、ちょっと、読み聞かせの練習をしたの。聴いてほしくて、ずーっと、ずーっと、待っていたの」と。
「うん、うん」と、うなずきながら聴く、私。いや、聴くふりをしている私。
これは、偽善者か?
でも、真剣に偽善者になり続ける。
少数民族のカム族の先生が、話す言葉は全然分からないけれど、読み聞かせをしてくれる先生の姿を見ていたら、楽しくなってきた。
つい、こないだまで「本」なんて知らなかった先生が、子どもたちのために、
一生懸命に練習してくれたことを想像していたら、嬉しくなってきた。
えぇい、こうなたら偽善者にでも、なんにもでなってやる。
今日来たこの学校の前にある道は、まだ先まで続いています。
この道の先には、まだ本を待っている子どもたと先生がいる。
明日も、この道を辿って、山の奥の学校へと本を届けに行きます。
私たちの活動、応援して下さい。
ラオス事務所 加瀬 貴(かせ たかし)
リターン
3,000円
お礼状をお送りします。
- 支援者
- 32人
- 在庫数
- 制限なし
10,000円
3000円の引換券に加え、
ラオスでの活動や人々の暮らしが分かる機関紙「シャンティ」と、子どもの写真が貼付された直筆の手紙をお送りします。
- 支援者
- 20人
- 在庫数
- 制限なし
30,000円
10000円の引換券に加え、
ラオスのシビライ村のお母さんたちが一つ一つ手作りしたハートのマスコットをお送りします。
- 支援者
- 2人
- 在庫数
- 制限なし
100,000円
30000円の引換券に加え、
ヴィエンカム郡教育局からお名前入りの感謝状をお送りします。
- 支援者
- 3人
- 在庫数
- 制限なし