山岳僻地に生まれたからといって...
こんにちは、シャンティの加瀬です。
先日訪問した、ヴィエンカム郡のある村に行った時、カム族の14歳の女の子、
ノイさんに会いました。
村の貧困状況を調査している時に出会いました。
彼女のおばあさんが、家に上がるようにと言ってくれました。
私は、家に入れていただくご厚意に感謝しつつも、不衛生な部屋の状況に驚きを
隠せませんでした。部屋の片隅を見れば、たくさんの虫が湧いていました。
彼女の家には、両親はいませんでした。遠く離れた山で泊まり込みの農作業を
しているそうです。そのため、おばあさんが、彼女の面倒を見ています。
おばあさんに、話をしようとしてもラオス語はできません。
カム語に通訳してもらい、お話しを聞くと、体の調子が悪くて、部屋が汚くても
掃除ができないと言っていました。汚いと感じるレベルが違うかもしれないと
正直思いました。
この状況しかしらないのだと思いました。おばあさんは学校にいったことが
ありません。ノイさんも、一般の子どもたちに遅れること10歳で小学校に
入学しましたが、3年生になって留年してしまったため、今は学校にいっていないということでした。
「家に何か、本はありますか?」と聞いたら、ボロボロの教科書が1冊でてきました。それ以外はありません。ラジオもテレビをなく、何かの情報を手に入れる術はありませんでした。
「学校にはもう行かないの?」と聞くと、
「ラオス語がわからないから、授業で何をいってるかわからないの。学校に行っても、つらいだけ...」と答えました。
「何かしてみたいことある?」と聞いたら、
「特になにもないわ、いえ、わからないわ...」との答えが返ってきました。
ラオスの僻地では、学校へ行くこと、ましてや、読書に親しむことは大変に難しい状況だと実感した瞬間でした。言葉がわからない、情報を得られない、自分を取り巻く状況を考えることができない、可能性を見いだせない、そんな負の連鎖が、
たくさんの子どもを襲っています。
ラオスの僻地に生まれたからといって、将来の夢が見いだせなくて良いのでしょうか?すべての子どもたちが持つ、たくさんの可能性が押しつぶされてしまって良いのでしょうか?どこにいたって、だれだって、夢を持ち、希望を見出し、明日に
進む活力があってもいいのではないでしょうか。そんなことを考えながら、とてもつらいインタビューを終えました。立ちはだかる現実は、とても残酷だと感じました。それでも、立ち向かっていきたい。
そこに、必ず、みんなの笑顔が待ってると信じているから。
私たちができる事は無限ではないけれど、読書活動を通じて、どんな場所に住む
子どもたちでも、空想の旅行を楽しんでほしい。そして、様々な情報に触れ、そして親しんで、目をそむけたくなるようなことがあっても、それを乗り越える活力にしてほしい。そんな思いを胸に、プロジェクトを実施しています。
皆様のご協力お願いいたします。
シャンティ・ラオス事務所 加瀬 貴
リターン
3,000円
お礼状をお送りします。
- 支援者
- 32人
- 在庫数
- 制限なし
10,000円
3000円の引換券に加え、
ラオスでの活動や人々の暮らしが分かる機関紙「シャンティ」と、子どもの写真が貼付された直筆の手紙をお送りします。
- 支援者
- 20人
- 在庫数
- 制限なし
30,000円
10000円の引換券に加え、
ラオスのシビライ村のお母さんたちが一つ一つ手作りしたハートのマスコットをお送りします。
- 支援者
- 2人
- 在庫数
- 制限なし
100,000円
30000円の引換券に加え、
ヴィエンカム郡教育局からお名前入りの感謝状をお送りします。
- 支援者
- 3人
- 在庫数
- 制限なし