AUT!トランスジェンダー性別変更事情

おはようございます。

直です。

 

実家の奈良に帰っていました。帰国後、初めての実家で家族で鍋を囲んでの鍋。

いつもは、無口な父も顔を出したのが嬉しかったようで話が弾みました。

 

自分の中に秘密や言ってはいけないと思っていた時は、ずっと表面的には明るく振る舞いながらもどこかに孤独や疎外感を感じていました。

 

今、思うと壁を作っていたのは他ならぬ自分自身だったんだなと気づきました。本来の自分を隠す為に、無難なことを言って、愛想笑いをして、変に明るいけど、どこか不自然。無理したんだなと。我慢して頑張ってきたんだなーと。

 

そんな自分や感情も、この日、心から笑ってその時間を楽しめたことで何かがふっきれた気がしました。そんな大事な時間でした。

 

 

 

 

昨日に引き続き、AUTの大学の中のRainbow (LGBTI) students: services and resources、マネージャーのオードリー氏へのインタビューからお届けします。


レインボーとスチューデントルームより 

 

◯トランスジェンダーの性別変更について

 

まず、治療のステップは3段階あります。

 1、カウンセリングから診断

 2、ホルモン療法

 3、性別適合手術

 

 

1、カウンセリングをして診断

ニュージーランドでは専門医2名にカウンセリングを受けて、性同一性障害(性別違和)の診断を受けます。その間に最低2年間は、望む性別での実生活を送っていることが必要です。

 

 

2、ホルモン療法

診断を受けると、ホルモン療法を選択することができます。

ニュージーランドでは、当事者へのホルモン療法は無料です。(※要診断書)薬局で確認したところ、永住権を持っていない人は、エナルモンデポー(男性ホルモン)250mlで130ドル(約1万円)でした。

 

ちなみに日本だと戸籍変更前、1回2500円〜3000円、戸籍変更後は600円〜700円です。なぜ、安くなるのか?戸籍上も男性として男性ホルモンを補充している扱いで、健康保険の3割負担が使えるようになるからです。さらに、半年に1回の血液検査も推奨されています。これは、ホルモンバランスのチェックと肝機能などの状態をチェックする為です。

 

 

3、性別適合手術

年間4名までは、国が費用を負担して手術を受けることができます。

MTF(男性から女性)、FTM(女性から男性)それぞれ2名ずつです。登録した順番に待機リストにのり、順番を待ちます。国が出してくれるのには、ビックリでした。

 

ただし、現在80名待ち。最後の人は、20年待ち!?

 

待てない!!という方、子宮卵巣の手術を希望される方は、海外オーストラリア、タイ、アメリカに手術に渡航するそうです。(実費)

 

ニュージーランドには、子宮卵巣摘出できるドクターがおらず、子宮卵巣手術まで進む人はほとんどいないのが現状です。日本でも性別変更が寛容になれば、していなかった人も多いのではないかと思います。

 

 

現在、日本での性同一性障害の認定医は9名。

岡山大学でのFTM(女性から男性)の乳房切除で約62万円、子宮卵巣摘出で約75万円。この2つの手術で戸籍変更の要件は満たせます。ここまでで137万円。さらに、尿道延長と陰茎整形術も加えると、合計約359万円全額保険が利かずに自己負担です。

 

学生、就職前、社会人、結婚前、子どもが進学前、退職後。

さまざまな立場、ライフステージの中での手術になります。

 

手術の度に転職を重ねてキャリアが積めない、

年を重ねて行くごとに非正規雇用ばかりになり、生活が安定しない。

親の理解が得られず、親を看取ってから変更をしようと思ったが、

老後資金や身体への負担に不安を抱えて手術を断念される方もいます。

 

また、性器を取らないと、好きな相手と結婚できないのはどうなのか?

と、いう議論もしばしばと行われています。

 

 

性別変更要件

ニュージーランドでは、乳腺摘出術を完了すれば、性別の変更は可能です。この手術のみで性別を変更できてしまうので、子宮があるにも関わらず国からの子宮がん検診の通知を受け取れなくなり、ガン発見が遅れてしまうことが問題視されています。

 

日本の性別変更要件

  1. 二人以上の医師により,性同一性障害であることが診断されていること
  2. 20歳以上であること
  3. 現に婚姻をしていないこと
  4. 現に未成年の子がいないこと
  5. 生殖腺がないこと又は生殖腺の機能を永続的に欠く状態にあること
  6. 他の性別の性器の部分に近似する外観を備えていること

 

 

実生活体験(リアルライフテスト)

どちらの国にも共通する事は、実生活体験が必要なことです。

これは、望みの性別で社会に適応して生活できるのか?を試される場でもあります。診断の為というよりも本人がその性別としてどこまでの生活を望んでいるのか?を知る為に自分自身と向き合う時間でもあります。

 

私の場合、体つきは比較的がっしりしていて、身長も167センチあるので、見た目はパス(望みの性別と周りの人に違和感なく認識される事)していたのですが、悩みは声でした。見かけによらず、高校ではソプラノパートで高音の持ち主でした。

 

 

胸を目立たせたくないため、背中を丸めていたので、今も猫背。

 

夏は、ナベシャツと呼ばれるメッシュのタイトなランニングシャツを着て、胸が目立たないようにつぶしていました。1人で着脱するのも大変なシャツで、夏場は、胸部の圧迫で呼吸困難になり気分が悪くなったり、夏はあせもが大量発生して大変だったのを思い出します。

 

最初は、女性のトイレにも男性トイレにも入りづらくて、膀胱炎になりそうなくらい我慢していました。男性トイレでは声を出せず、女性ということがバレないか常に緊張状態。

 

今でこそ、ジェンダーフリートイレができて、トイレには行きやすくなりつつありますが、中性的な方にはまだまだ行きづらい場所なんだろうと感じます。

 

 

 

最後に、AUTでも男性から女性へと身体を変えた教授がお話していたことを皆さんとシェアさせていただきます。

 

彼女は、60代のでAUTで教鞭を取っています。170センチの身長に金髪と初のまざったロングヘアー、黒のスカートとスパッツ。11年間大学で教えてきて、陽気な性格、プレゼンにも自信があるものの、一度も大学代表としてスピーカーに選抜をされたことがありません。理由は、男性らしい髪型、服装をしていないから。

 

これは、男性は男性らしい格好、女性は女性らしい格好をしなければならないという固定概念がまだまだ強いのが原因です。それを考えた時に、私も男性化することで、安心したかったのかもしれないと感じました。

 

自分の中だけでなく社会にも男性と認められることで、初めて自分の存在価値を見いだしていたような。自分の中にも男女の枠があることを思い知りました。

 

今でも、このようば場面で違和感を覚える事がありました。

ゲイの男性が「私のボーイフレンドが」と言ったとき。

赤ちゃんのお母さんが「もうひとりのお母さん」と紹介をしたとき。

 

このような新しい気づきによって、

私自身もいろんな多様性を受け入れて変わっていけたらと思います。

 

今日も長文を読んでいただいてありがとうございました。

現地の同性婚、養子縁組はまた、後日お届けします。

 

 

皆様のご支援や、『いいね』、『シェア』、『リツイート』、などがこのプロジェクト達成の為の力になります。残り5日間!!!引き続き頑張って参りますので皆様のご協力、ご支援のほど、よろしくお願いいたします!

 

藤原 直