プロジェクト概要

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年齢や職業に関わらず、すべての人が「自分」であること

 

はじめまして、Delicious Movement in Tokyo 2017の運営メンバーの梅原進吾、阿部海渡、青木光太郎と申します。私たちはアメリカのリベラル・アーツ・カレッジ*である、ウェズリアン大学の卒業生・在学生です。

 

「自分」であることが見失われがちな日本で、年齢や職業に関わらず、すべての人が「自分」であることを見据える。これをリベラルアーツ教育の意義として、アメリカの大学で教えるアーティストの尾竹永子さんを招待して、3日間の授業を開催するのが本プロジェクトの内容です。

 

公益財団法人石橋財団、東京大学大学院総合文化研究科・教養学部附属「共生のための国際哲学研究センターとPatricelli Center for Social Entrepreneurship(ウェズリアン大学)の後援をいただき、本プロジェクトは実現しました。しかし、講師と場所の準備は整ったものの、ゲスト講演者と運営メンバーの交通費などの諸経費が不足しています。ご支援いただき、ともに日本の教育のあり方を考えていきたいという方を募集しています。どうぞよろしくお願いいたします!

 

運営メンバーが卒業生・在学生であるウェズリアン大学のキャンパス
*リベラル・アーツ・カレッジ(英称:Liberal arts college、LAC)は、アメリカ合衆国において人文科学・自然科学・社会科学及び学際分野に渡る学術の基礎的な教育研究を行う四年制大学。出典:wikipedia

 

 

「正しさ」の追求に偏る教育、「自分」であるための教育

 

プロジェクトのきっかけとして、「正しさ」の追求に偏る日本の教育への疑問があります。統一テストや情報処理能力のみで測られる知能。この客観的な「正しさ」の真逆にあるのが、意見や疑問、感情です。

 

これらの要素は現状の学校教育ではないがしろにされがちですが、自分が相手と異なる点を表現し、同時に自分以外の人間を理解することは、個人の人生だけでなく、多様化した社会が機能するためにも不可欠なものです。

 

「正しさ」の追求に偏る教育と「自分」であるための教育の間には大きな溝があります。例えば運営メンバーの梅原は、日本の高校生の米国大学出願をサポートする活動のなかで、この溝を痛感しました。

 

個性を適度に表現し、「自分らしさ」を提示することが必要な、アメリカの大学出願のプロセス。優秀な学生であるだけでなく、他の数万人の受験者とどう異なっているのか、自分がどう特別なのか、を表現しなければなりません。日本の高校生の多くは「自分」というテーマにはじめて触れ、答えのないプロセスを前に途方に暮れます。

 

米国大学の出願をサポートする梅原の高校生向けセミナー

 

 

日本の高校では「自分」を学ぶ機会は限られています。表面上は自己表現とも思える作文の課題も、実質は「正しい」文章が求められているように思えてしまいます。

 

私たち自身も、アメリカの大学受験を始めたうちは「自分について語ってほしい」と言われても、中身に欠ける自慢しかできませんでした。また「自分のやりたいこと」や「自分のため」という言葉の意味も分からないまま、未来に対しての漠然とした不安に包まれていました 。

 

教職員などをはじめとした教育に携わっている人々、また近年ではビジネス界でも上の課題は強く認識されています。しかし日本では現行以外の授業方法を知る機会はあまり多くないように思われます。

 

この現状を受けて、私たちがアメリカの大学で受けてきたリベラルアーツ教育の一端を日本でも実施し、 日本の方に経験してほしいと思うようになりました。アメリカも大きな矛盾と無知を抱えてきた国ですからアメリカのリベラルアーツ教育が理想とは言えません。ただ違う方法の授業を一度体験することで、見える選択肢が変わることは確かです。

 

 

社会人を含めたリベラルアーツ教育の授業の風景
Photo Credit: Kathryn Schmidt


 

教養ではなく、知ること考えることを学ぶリベラルアーツ教育

 

2017年6月東京大学にて、アーティストの尾竹永子さんほかを招待して、リベラルアーツ教育の授業を3日間開催します。今回必要な資金の一部と場所の提供は、ウェズリアン大学、公益財団法人石橋財団、東京大学大学院総合文化研究科・教養学部附属「共生のための国際哲学研究センター」からの後援と協賛が決定していますが、運営メンバーとゲスト講演者に支給される交通費、運営諸経費を含め、30万円ほど資金が不足しています。

 

ウェズリアン大学では学生が、授業や日常生活を通じて、多様な学問的また芸術的な視点から「自分」を軸とした思考力、感性、批判力を磨きます。4年間のリベラルアーツ教育を通して学ぶのは、いわゆる教養という一般知識にとどまらず、社会学から物理学、またダンスといった様々な立ち位置から世界を観察し、交わる「自分」の主観の探求と表現、またクラスメイトの主観への理解です。

 

今回の短期集中講座では、身体を動かすことを経験と知覚の基礎に少人数で話し合い、自分の立場や表現の可能性を探り、また同時に自分と異なる人と接することで人間への理解の幅を広げていきます。

 

言葉だけでなく絵で表現する授業

 

言葉だけでなく絵で表現する授業

 

今回の講師の尾竹永子さんは、青木が学生時代に学んだ恩師です。 作品を発表し続けるアーティスト、尾竹さんが教える授業は内容も方法も斬新で、 受講した学生の間で口コミが拡がり、授業登録の時期には毎回応募が殺到します。

 

尾竹さんの授業では、体を動かし、それを見あうことで人間の基本と多様性、「体のデモクラシー」を学びます。また文学、歴史について読み、書き、話し合うなど分野を超え多角的な方法で、「他者の痛み」、「環境の破壊」、「人間が怠ってきたこと」を考え、自分の感覚、美学、思想を見いだし、形づくっていきます。 

 

❐【講師】尾竹永子さん

 

尾竹さんはニューヨーク在住41年、現代ダンスとパフォーマンスの世界で「エイコ・アンド・コマ」として独自な作品を発表し続け、2014年から始めたソロの活動「A Body in Places」でさらに新たな注目を集めているアーティストです。

 

映像作品やインスタレーション、講演、写真展など活動分野は広く、マッカーサー賞をはじめとする多くの賞を受賞。アメリカの大学では文学、映像、ムーブメント、ビジュアルアートなど多様な方法で原爆、原発、環境破壊などについて教えています。

 

 

Photo Credit: Yunyu Wang
2011年のメルトダウン後の福島にて「A Body in Fukushima」
Photo Credit: William Johnston

 

 

 

「自分」であるための教育とその先

 

リベラルアーツ教育はリベラルアーツ大学の制度、環境のなかで生まれる学びであって、三日間のワークショップでそれを学ぶことは不可能です。今回は短い間でも、リベラルアーツの方法論に触れることで、参加者、特に日本の教育について考える方たちにや新しい教育の形を体験していただくことが目的です。

 

最後に、わたしたちが繰り返し言う「自分」は、知り、考え、自己決定する「自分」であり、それゆえに人を知り、想像力を以て他人と関わりを持つ「自分」です。これは自己中心的な、安定娯楽志向の「自分」ではありません。今回の講座が、運営メンバーがウェズリアン大学の内外で学んだ課題意識を、参加者のみなさまと共に、発展させられるきっかけになればと思います。

 

多様な価値観を持つ人々が共存し、互いに高めあうためには、自分を表現すること、他者を理解する姿勢が不可欠です。対等な立場で会話をし、深い相互理解を得ることで、人と人の真のつながりが生まれる。言葉で物申すことが日に増して自己規制されている今だからこそ、世代や職業を超えて集まり、議論し、行動することが大事だと信じています。

 

私たちの問題意識を共有し、理想に賛同いただける方々、どうぞご支援をよろしくお願いします。

 

どうぞご支援をよろしくお願いいたします!
Photo Credit: Kathryn Schmidt

 


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