【ご報告】摩耶観光ホテル保存プロジェクトの進捗について

支援者の皆様

 

いつも旧摩耶観光ホテルの保存プロジェクトを応援してくださり、ありがとうございます。

 

 

多くの方にご支援を頂きましたのに、その後のご報告ができておらず申し訳ありませんでした。

改めてにはなりますが、保存プロジェクトでは大きく３つの事業を行うために、皆様にご支援をいただきました。

 

●防犯対策（実施済み）

●登録文化財の申請に必要な資料作成等

●防水カバー施行

 

それぞれの事業につきまして、順にご報告をさせていただきます。

 

●防犯対策（実施済み）

マヤカンは多くの建築・廃墟ファンに愛される建物ですが、不法侵入による破壊行為や建物内部で火を使用するなどの行為があったため周辺の地域住民に不安を与えることもありました。

マヤカンの保存活用を進めるにはこの問題を解決し、地域に愛される存在となることが必要です。

そこで、機械警備や防犯カメラを設置するなどの防犯対策を講じることとなりました。結果的に不法侵入は激減し、地域団体の皆様と保存活用に向けて活動をスタートさせることができました。

 

 

●登録文化財の申請に必要な資料作成等（実施済み）

私たちのプロジェクトは支援金を募るだけではなく、支援者の皆様に調査・記録という形でも保存にご協力をいただくものとなっていました。

約2年という期間をかけ、ヘリテージマネージャーの指導のもと支援者の皆様に実測やスケッチ、記録撮影を行っていただき、文化財登録に必要な資料を作成。

実際に文化庁にも調査にお越しいただき、2020年10月に申請書類を提出することができました。

文化審議会の審議・議決で問題がなければ、今年度末に文部科学省大臣への答申され、登録文化財となります。

結果が分かり次第にあらためてご報告させて頂きます。

 

 

●防水カバー施行（実施済み）

マヤカンが抱えている問題の一つに建物の老朽化があります。

事前に構造学の先生に調査をしていただいた際、「建物躯体自体に大きなダメージはないが、屋上からコンクリート内に染み込んでいく雨水による悪影響が懸念される」という報告をいただきました。

マヤカンを文化財として未来に手渡し、安全に観光活用するためには建物の劣化を食い止めることが必要です。

そこで、今回のプロジェクトでは建物に防水カバーの設置を進めておりましたが、近年の大型台風の襲来や集中豪雨の影響でカバー設置が難しいという判断になりました。

保存プロジェクトやヘリテージマネージャーらで検討を行った結果、屋上に防水剤を塗布する方法に変更し、2020年11月下旬に作業を実施いたしました。

予算の関係で屋上全面に防水処理を施すことは出来ませんでしたが、今後も処理を継続できるように協議を進めていきたいと思います。

 

 

 

以上が摩耶観光ホテル保存プロジェクトの現状となります。

支援者の皆様にその後のご報告ができておらず、申し訳ありません。

この場を借りてお詫びを申し上げます。

 

●収支報告

皆様からご支援いただいた資金は、下記の用途で使用させていただきました。

＜収入＞

支援金　5,938,494円

※手数料を引いた入金金額

 

＜支出＞

防犯対策費　2,400,000円

屋上防水工事費　1,500,000円

文化財登録に向けての調査・申請に関する費用　1,402,705円

諸経費（リターン制作、備品購入、交通費等）　785,250円

支出合計　6,087,955円

▲-149,461円

 

また、調査・記録撮影・ワークショップにご参加を頂けていない支援者の方には、マヤカンの現状を視察していただき、活用のご意見をいただく機会を設けたいと考えています。

対象となる支援者の方がおられましたら、お手数ですが下記の連絡先までご一報をいただけましたら幸いです。　　

 

マヤカン保存プロジェクト担当：前畑

連絡先：080-7173-5245

MAIL： jheri.info@gmail.com