私は女性の同性愛者、レズビアンです。 瓜本淳子さんは私の同性パートナーです。

高校の時、「あの子レズやで、キモイわぁ」と言っていじめられている同級生がいました。 その同級生や、テレビの中での同性愛者の扱われ方を見て、私は『自分の好きな人が同性であることは誰にも言ってはいけないことだ』と思い、ひたすら隠していました。 まわりに合わせて好きでもない男の子のことをかっこいいとか言ってみたり、好きな芸能人を聞かれたら、ほんとは女優さんの名前を挙げたいけれど、男性の俳優さんの名前を挙げたりしていました。 自分みたいな同性愛者はテレビの向こうの世界とか東京の一部の地域とかにしかいないと思っていて、誰にも相談できませんでした。

もし自分が学生時代に気持ち悪いと言われていたら、耐えきれずに自殺していたかもしれません。 学生の頃に友人がセクシュアルマイノリティに対して偏見を持っていなかったら。 そして自分以外にも同じ同性愛者が大勢いることが分かればどんなに心強かったでしょう。 就職してからも同性愛者であること、同性パートナーがいることはひた隠しにしていました。 同僚にカミングアウトして、気持ち悪いと言われたらもうそこでは働けないから、一か八かの危険な賭けには出られませんでした。

しかし、友人と二人で動物病院を立ち上げることになり働く上での障害がなくなったこと、そして関西レインボーフェスタというイベントで結婚式を挙げる機会に恵まれたことをきっかけに公にカミングアウトしました。 カミングアウトしてみたら、今まで嘘をついていた罪悪感、しんどさから解放されて、ものすごく生きやすくなりました。 今まで自分でも気づかないうちにこんなにしんどい思いをしてたんだ、と。 今でも周囲の人達にカミングアウトしたくてもできない人は山のようにいます。

そんなしんどい思いをする人が減るようにするには、子供のうちから偏見を持たないような教育をしてもらうことが大事です。 まず学校の先生にLGBTについて知っておいてもらう。 そして子ども達に当事者の生の声を聞いてもらう。 このDVDが学校に配られれば、必ずその助けになります。 みなさんのご支援をどうかお願いします。

 

井上ひとみ

 

【プロフィール】

井上 ひとみ(いのうえ ひとみ)

1979年生まれ 大阪市在住 レズビアン

住之江公園南トート動物病院 副院長・獣医師

 

瓜本淳子(うりもとじゅんこ)

1979年生まれ 大阪市在住 レズビアン

住之江公園南トート動物病院 動物看護師長

 

お互いが31歳の時に出会い、4年間の交際を経て2015年関西レインボーフェスタで結婚式を挙げ、公にカミングアウトする。

2017年、民間団体「結婚トータルサポート協会」発行のパートナーズ婚証明書を取得。カミングアウトしたことで公に顔を出して話ができるようになり、身近にセクシュアルマイノリティの人が居ることを知ってもらうため、レズビアン当事者、そして同性と結婚式を挙げたレズビアンカップルとして民間や自治体のLGBTセミナー等に招かれお話をさせていただいています。