プロジェクト終了のご報告
クラウドファンディングでのご支援のお願いは、2021年の6月7日から約2か月弱という短期間でしたが、期限20日前の7月11日に目標600万円を達成することができました。
その後、ネクストゴール1000万円を設定してあと20日間を継続し、最終的に395人の皆さまから総額10,400,000円のご支援をいただき、ネクストゴールまで達成することができました。
当初の目標600万円に対して173%の達成!!!
発掘調査には当初から1000万円以上の費用が見込まれてはいたのですが、all or nothingという仕組みのため、慣れないクラウドファンディングでもあって、調査費用の一部で設定しただけに望外の喜びでした。
コロナ禍という、私共が経験したことの無い困難な状況の中、このように多くの皆さまにご支援いただけましたことに深く感謝申し上げます。
また、多くの皆さまにご賛同いただき、本プロジェクトの存在を広く知らしめていただいたことに、重ねて感謝申し上げます。
「千々石ミゲル墓所第四次発掘調査」は、2021年8月23日に開始し、2021年9月28日に完了。無事調査の目的を達成することができました。
発掘調査結果を受け、各分野の専門家の先生方による発掘調査プロセスの検証、墓所全体像の把握・分析・研究、出土した人骨・陶磁器片・土師器片・滑石製石鍋片等の分析・鑑定などが同年10月から約6カ月をかけて行われてきました。
それらの結果を受けて、本年2022年4月21日に第三回指導委員会(委員長:谷川章雄早稲田大学人間科学学術院教授、前日本考古学協会会長)が開催され、「当墓所が千々石ミゲル夫妻の墓所であると確定する」との結論をいただくこととなりました。
その結果は翌日の記者発表を通じて多くの新聞テレビで報道され、さらに多くの皆さまに、本プロジェクトの成果を知っていただけることとなりました。
ご審議いただきました指導委員会の先生方に感謝申し上げますとともに、ご支援いただいた多くの皆さまに重ねてお礼申し上げます。
ご支援頂いた金額は当初設定の600万円を大きく上回る1040万円となり、運営いただいたレディフォーの手数料(約180万弱)と返礼品費(約200万)を差し引いた残り660万円を発掘調査費約840万円の一部として使わせていただきました。
クラウドファンディングでの皆さまからのご支援なしには成し遂げられなかったプロジェクトでした。重ねてお礼申し上げます。
ご支援いただいた皆さまへは、2022年7月中に全てのリターンの発送を完了する予定です。リターンの到着まですでに長い間お待ちいただいておりますが、もう少々お待ちください。ご不明な点ございましたらプロジェクトHPのお問い合せからお願いいたします。
2014年の第一次から始まった千々石ミゲル墓所の発掘調査は、皆さまのご支援を得て、2021年の第四次発掘調査で一区切りとなりましたが、公式評価は文化財保護法ならびに関連法規に定められた形での「発掘調査報告書」が完成し、その内容評価を関係各位にいただいた後となります。
当墓所は文化財保護法による「周知の埋蔵文化財包蔵地」指定ですので、同法に定められた項目・内容に基づく発掘調査報告書の作成と配布(300カ所)が義務付けられています。私どもは次の段階として、その報告書作成に入っています。完成は年内を予定しています。
皆さまにご支援をいただいた「千々石ミゲル墓所調査プロジェクト」は、上記報告書完成後に関係自治体ならびにご専門の先生方にご報告申し上げ、ご評価いただくことで、当初の役割を終了する予定です。
歴史に足跡を残すかもしれない発掘調査の成果を見られたことに感激ひとしおですが、これらの成果が千々石ミゲルの後半生の謎を解くステージの始まりとも言えるでしょう。
引き続きまして、千々石ミゲルの生涯とその生き方、さらには天正遣欧少年使節の生きた時代についてご関心をお寄せ続けいただければ幸いです。
今後ともよろしくお願い申し上げます。
2022年7月吉日
千々石ミゲル墓所調査プロジェクト 代表 浅田昌彦