みかんの炭を届けたい&三ヶ日町の好循環社会の実現に向けた挑戦！

みかんの木から炭を作る"炭職人"

「無煙・爆ぜない・火持ちが良い」良質な炭を多くの家族・キャンパーに届けたい。

 

そして、愛する三ヶ日町でみかんを中心とした好循環社会を形成し、炭作りの文化を守る。

炭職人：橋本健の挑戦がスタートする！

 

日本で唯一、みかんの木から炭を作る”炭職人”

 

橋本 健：日本で唯一、みかんの木から炭を作る炭職人

１９５５年 静岡県浜松市生まれ。

大学を卒業後、一般企業に就職したが、３０歳を迎えた頃に地元浜松市に戻ってきた。２０１３年、知人から「みかんの木がウバメガシで作る備長炭に劣らない」と聞き、炭焼き窯を自ら建設し「舎房窯(しゃぼうよう)」と名付け、炭職人として新たなスタートを切り、現在に至る。

 

 

 

「みかんの木」でなければならない理由がある！ 三ヶ日町だけで年間約６０００トンのみかんの木が廃棄されている！？

 

 

みかん農家では、みかんの品質を維持するために２０～４０年に１度、みかんの収穫を終えた１～２月頃に、木を植え替える「改植」が行われます。

 

 

通常、改植で伐採された木々は、産業廃棄物として捨てられてしまいます。なんと、その量は三ヶ日町だけでも約６０００トンにも上るんです！自動車に例えると、トヨタのプリウスが1台当たり約１．４トンなので、プリウス４２００台くらいに相当します。すごい量ですよね。

また、改植で伐採された木々の産業廃棄物処理費用は、みかん農家にとって大きな負担となっており、現状ではみかん農家が古木を根元から伐採しそのまま焼却することが多いのです。

 

 

舎房窯は以前まで２基稼働していましたが、老朽化などに伴いそれらを廃止し製炭窯１基を新設しました。その窯で、２トンダンプカー約５杯分の木材を１度に焼き、年間１００トン弱のみかんの木を製炭していますが、それでも全体の１～２％に留まります。なるべく多くのみかん農家の期待に応え、少しでも農家の負担を減らし且つ廃棄処分量を減らしていきたいと考えています。

 

 

 

みかんの木の伐採から運搬、炭作り、販売・出荷まで一気通貫でこなします！ 製造された炭：柑炭(かんたん)は「安心・安全」な炭なんです。

 

舎房窯を始めたのは７年前。知人から「みかんの木がウバメガシで作る備長炭に劣らない」と聞き、炭焼き窯を自ら建設して炭作りをスタートしました。ご想像いただけるかもしれませんが、炭作りは決して容易ではありません。

 

 

【炭作りの大まかな流れ】

みかんの木を適度な大きさに切り炭材(炭の材料)にする

↓

ダンプカーに積込み製炭窯まで運搬する

↓

製炭窯にびっしりと詰め火を入れ８～９日間焼く

↓

火を消して約１週間冷まし、炭を搬出・選別

↓

営業販売・出荷する

 

 

文字で表現するとシンプルなものですが、みかん畑は山の中腹・斜面に立地している場合もあり、切り出し作業や積込みには危険が伴いますし非常に骨が折れます。１回の炭作りで約１ヶ月はかかる、とても根気の要る作業です。さらに、１度に２トンダンプカー約５杯分の炭材をびっしり窯の中に詰めますが、製造される炭の量は、商品にならないような屑灰含め１トン弱になってしまいます。

しかし、じっくり時間を掛けて苦労して製造した炭：柑炭は非常に良質。現在では、一般家庭向けの他、地元のうなぎ屋やグランピング場、水タバコ用に利用されています。

 

そして、みかんの木は粘度が高いため燃焼時間が長く、その炭は「爆ぜない・煙が出ない」という事が最大の特徴です。

 

 

市販されている安価な炭の場合、柑炭に比べると燃焼効率が悪く、すぐに灰になってしまいます。さらに、「パチンッ」と音を立て爆ぜることもしばしば。爆ぜた際に飛び散った火花が腕や手、顔などに当たり火傷を負う危険性もある他、小さな子供が近づくともっと危険です。もし何か事故やケガがあれば、せっかくの楽しいBBQが台無しになってしまいます。

柑炭は、そのようなリスクを軽減し、家族や友達、大人から子供まで安心して楽しめる炭なんです。

 

 

 

好循環社会の実現と地域への恩返しをしたい！ みかんを中心に三ヶ日町地域一体となった好循環社会を実現します！

 

みかんを生産する農家は「美味しいみかん」を全国へ届けます。そのためには「環境整備」が非常に大切になってきます。樹木が土壌から栄養価を吸い上げて蓄え、樹木を害虫・病害から守り、美味しいみかんが生育・生産・販売できるように。

炭を製造する過程で、商品にならないような小さく形状の悪い炭や灰が生成されますが、これらも非常に利用価値のある「宝」なんです。これらの炭や灰を土壌が酸化してしまうみかん畑に撒くと、中和剤としての効果を発揮します。また、製炭窯から出る蒸気からは、畜産農家が飼料に混ぜたり、豚舎や牛舎の消臭に使ったり、農産物に噴霧すると防虫作用のある「木酢液」が取れ、畜産農家の抱える「臭い」の問題を解消し、さらには、肉製品・乳製品の品質向上にも大きく寄与しています。

「みかんの木」を中心に、みかん農家のみならず畜産業を含む地域の一次産業の発展や品質向上に大きく貢献し、三ヶ日町での好循環社会が実現する可能性を秘めています。炭職人・炭作りは、地域の循環社会に無くてはならない存在になっているのです。

 

 

 

クラウドファンディング挑戦の背景 おうち時間をもっと楽しく、もっと安全に、もっと長く

 

２０２０年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、５月には緊急事態宣言も発令され、通勤制限やテレワーク推進等に伴い、家で過ごす時間が増えました。今まで、家でDIYやBBQもあまりやらなかった方々も、新しく挑戦する機会も増えたのではないでしょうか。

 

 

BBQは火を扱うため、時には危険を伴う場合もあります

「不慣れなお父さん・お母さんは炭を安全に扱えるだろうか？」

「爆ぜた炭の火花で子供が火傷したり怪我したりしないだろうか？」

 

柑炭は「長持ち・爆ぜない・煙が出ない」が大きな特徴です。

だから、BBQを楽しむご家庭も安心して取扱いができます。

 

「煙が出ない」

お肉の脂や野菜カス等の不純物が炭に触れると煙は発生しますが、炭そのものから煙が出ることはほとんどないため、臭いも付きにくいです。

 

「爆ぜない」

これが一番大きな特徴です。柑炭はほとんど爆ぜる事がありません。柑炭を製造・販売してから今まで多くの方々にご利用いただいておりますが、これまでご利用者から「爆ぜた」という報告を受けた事は一度もございません。

BBQに不慣れな方だと、炭の選び方もわからないかもしれません。そうすると、低品質な炭を使ってしまう可能性もあり、扱い方を間違えれば爆ぜによって火傷や怪我に繋がる恐れもあります。大切な家族や友達と炭を囲んでワイワイ楽しむBBQやキャンプ。多くの人たちに長く気持ち良く楽しんでもらえるように、柑炭を使ってもらいたいと考えています。

 

「長持ち」

柑炭は燃焼時間が長いです。火入れして炭が長持ちすれば、炭を継ぎ足す回数も抑えることができますし、場合によっては継ぎ足す必要もないかもしれません。そうすれば、火傷・怪我のリスクも最小限に抑える事ができ、安心して楽しむ事ができます。

 

 

炭をこよなく愛する炭職人 電気も水道も無い山に自宅(山小屋)を建設してリアルサバイバル生活！？

 

三ヶ日町I.C.から車で約１５分。周りを見渡せば、人影もなく木と沢しかない山の中。そこに、舎房窯はあります。

 

 

炭職人：橋本は無邪気に「ここに山小屋を建てようと思ってて」と語ります。

でも、待って！ここは電気は通っていないし、水道も無いんだけど・・・。

 

 

「人類史の中で、火を使い始めたのは、ほんの僅かな時間。水道設備だってそう。電気・水道が無くても人間は生活できるでしょ！」そう語る炭職人の表情は晴れやで清々しい。

現在、炭作りに必要なインフラとして、炭材置き場(土場)やダンプでの搬出入経路を整備しており、徐々に自宅(山小屋)建設に向けて木々の伐倒や整地を進めています。

 

「ここに住めれば移動の負担も無くなるし、大好きな炭と一緒に暮らせる。窯の中でじっと黙って炭になっていく木々は、我が子のように可愛い。そんな炭たちの声を聞いて、良質な炭を作りたいんだ」

炭職人の思いは、本物です。

 

 

 

好循環社会のために炭焼き文化を残したい！ ～炭作りの魅力発信と後継者探し～

 

 

改植で本来なら捨てられてしまう古木も、炭として再生させることで「安心・安全」の炭となり、キャンプやBBQ、飲食店で利用されることで新たな価値に繋がります。

しかし、みかんの木から炭を作る職人は全国でたったひとり。現状では、後継者候補もおらず、育成できていない事が大きな課題になっています。

「炭作りは三ヶ日町にとっても社会的意義が大きいと信じているし、簡単に無くしてはならない。みかんの木が存在する限り続ける事ができるし、せっかくの製炭窯やノウハウを後世に繋げたい。」

 

 

みかんの木を中心とした、三ヶ日町の好循環社会、炭作りの面白さ・奥深さ・魅力。それらを多くの人たちに知ってもらうためにメディアやSNSを通じて広く情報発信し、後世に炭焼き文化を残して、三ヶ日町の好循環社会の維持・向上を実現したいと考えています。

 

 

ただの山を仲間たちと自力で開墾！ 仲間への感謝、恩返しを。

 

炭作りは、基本的に炭職人自ら行いますが、無償で手伝ってくれる友人・知人、本当に多くの方々の助けを借りて実現しています。

炭職人の思い・熱意や炭作りの意義に共感した地主、林業職人、Arborist、製材所、レザー職人。多くの人が炭職人を慕い、ここ三ヶ日町の窯に集まります。新しい窯作りも、その仲間たちが協力して実現し、今もなお応援してくれます。

「とにかくいろんな人たちが協力してくれる。本当に嬉しいし有難い。周りにいる人たち、応援してくれる人たち、協力してくれる人たちにどんな形であれ恩返しがしたいね」

 

 

 

炭作りの傍ら「有害駆除」の猟師として、三ヶ日町の一次産業・農家を守る 駆除要請の電話は毎日のようにかかってくる！？

 

ただでさえ炭作りで多忙を極めていますが、本業の傍ら、有害駆除の猟師としても地域の方々から厚い信頼を寄せられます。有害とは、農作物生産に被害を与える猪や鹿などの野生動物の事です。

「毎日、あちこちから駆除要請の電話がかかってくる。このあたりじゃ、猪による被害が多い。良いみかん食べてるだけあって、三ヶ日町に生息する猪は育ちが良いよ(笑)」

浜松市によると、平成２９年度に於ける鳥獣による農業被害は、浜松市全体で約３８７７万円にも上ります。

全ての要請に応えられるわけではありませんが、猟師仲間と共にできる限り要請に応え、現場に急行し有害駆除に当たります。仕留めた猪や鹿は、適切に申告・処理し、皮を剥いで食用にする場合もあります。

 

（引用元：浜松市HP

https://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/noushin/shinko/agri/choujyu/documents/keikaku.pdf）

 

地元メディアでも特集される人気者！？ テレビでは”数字も取れる” 噂の炭職人！

 

地元：静岡県のテレビ・新聞・ラジオ等のメディアから度々取材を受けます。某テレビ局では、炭職人特集まで組まれ、炭窯建設や山の開墾、製炭場の整備状況が不定期的に放映される、地元ではちょっと有名な職人です。また、不思議な事に、某テレビ局の炭職人特集は、ニュース番組の中でも高視聴率を維持しているとか。地元：静岡県では、炭職人の仕事ぶりや人柄に注目が集まっています。

 

 

 

作るのは炭だけに留まらない！ 「食用木酢液」への新たな挑戦が始まる！

 

炭作りの過程で、蒸気から副産物として「木酢液」と呼ばれる液体が精製されます。現状では、畜産農家が飼料に混ぜたり、豚舎や牛舎の消臭、農作物の防虫剤として使用されており、農作物・畜産製品の品質向上に繋がっています。

現在のところ、食品検査機関の審査をクリアしていないため、人間の食用に使用・販売する事はできませんが、然るべき検査をクリアして食用として製品化を目指しています。食用として木酢液が取り扱えるようになれば、肉製品・食品保存用、燻製の風味を出すなど様々な利用が可能となります。

しかし、その食品検査機関に然るべき申請をし認可を取得するには、濾過装置の購入や実験、試作を繰り返す必要があります。それらには相当な費用が掛かるため、現状では実現に向けて調査・ヒアリングを進めています。

炭作りの過程で発生した蒸気にまで新しい価値が吹き込まれ、人々の生活を豊かにする安心・安全の木酢液が製造・販売できれば、三ヶ日町の好循環社会のひとつの歯車として活躍してくれ地域により一層貢献できると信じています。

 

 

 

ご支援の使い道

 

まずは、柑炭をより多くの人たちにお届けしたいと考えています。金額にもよりますが、皆様から頂戴した温かいご支援は下記へ大切に使わせていただきます。

■リターン費用に充当

■新窯の建設・メンテナンス費用に充当

■山林開墾及び林道整備費用に充当

■みかんの木の炭2000kg製作費用に充当

■クラウドファンディング手数料に充当

 

 

 

 

【プロジェクト終了要項】

 

製作物    
みかんの木の炭

 

製作完了予定日    
2021年6月末

 

製作個数    
柑炭：2,000kg