ウクライナ避難民学生支援へのご寄附の御礼
長崎大学クラウドファンディングウクライナ避難民学生支援
「学びの場を失ったウクライナの学生たちに学習継続の場を」 支援者の皆さま
2022年4月14日より開始しましたプロジェクト「学びの場を失ったウクライナの学生たちに学習継続の場を」の寄附受付は7月13日の23時をもちまして終了となりました。おかげさまで、延べ591名の方から12,261,000円ものご寄附をいただきました。
そのご支援のおかげで、1名の研究者と18名のウクライナ避難民学生特別聴講学生16名,研究生2名)を受け入れ、日本語学習、日本文化体験、平和学習、福島県被災地視察研修等に取組むことができました。
プロジェクト完了報告といたしまして、寄附金の使途、活動報告及び今後の支援について報告させていただきます。
【寄附金の使途について】
ご支援いただいた寄附金の使途については、下記のとおりとなります。
渡航費、国内旅費などの旅費交通費、学習や生活のための奨学費、図書費及びREADYFORへの手数料と本学の事務手数料等に使用しました。本学持ち出し分も含めた総額は下記のとおりです。(R5.3.31現在)
【活動報告】
・学部学生
日本の文化や長崎の歴史,長崎平和学や国際保健を英語で学ぶ科目群 計11科目
教養モジュール4科目+選択科目(グローバル科目)7科目
※ウクライナの学生8名が他の留学生とともに、日本文化を学ぶカリキュラムの一環で茶道の講義に参加
https://www.nagasaki-u.ac.jp/ja/news/news3648.html
・大学院生
7つの研究科で、それぞれの専門性に対応した研究活動を行う。各大学院で行っている英語の講義の受講も可能。
・夏休みを利用した日本語集中プログラムの実施
「日本語入門コース」(日本語講義の受講経験なし)、「N4コース」の2コースを準備
7月11日~8月10日まで
30コマ/コース×2コース=60コマ をオンライン授業で実施
※1コマ=90分授業
・日本文化体験学習等
実際に浴衣の着付けを体験。
それだけでなく、学習した日本語を実際に使い、街の人に名所や道順を聞きながら散策することが課題。
https://www.nagasaki-u.ac.jp/ja/news/news3691.html
・8月25日~27日 福島震災復興視察研修
1986年のチョルノービリ原発事故での長崎大学の医療支援と、その知見が福島原発事故対応に役立った経緯などを学習。
知見や教訓の蓄積と継承、学びの重要性を理解し、復興に向けた中核人材としての意識を高めることを目的に実施。
https://www.nagasaki-u.ac.jp/ja/news/news3702.html
(動画)
https://www.youtube.com/watch?v=n9_OHmL5jSU
・平和学習
環境科学部にて例年実施されているサマープログラムの「長崎平和学」特別講義にウクライナ学生8名が参加
・長崎大学原爆犠牲者慰霊祭へ参列
8月9日(火)に医学部記念講堂において開催された77年目の原爆犠牲者慰霊祭にウクライナ学生も参列
・2022年度プログラム修了証書授与式
3月9日(木)にウクライナ避難民学生の2022年度プログラム修了証書授与式を開催
【今後の支援】
・現状の支援を2023年9月末まで延長する。
・ただし、希望する者に対して2023年4月入学の大学院入試を受験する機会を提供し、合格した場合は、修了(標準修業年限)まで、現在の支援を継続する。
・他大学、他研究機関への移動、帰国等の交通費を支援する。
【現在の対応状況】
ウクライナ避難民学生18名の2023年4月以降の進路(3月10日時点)
・5名が他大学、他研究機関へ転籍する
内訳:大東文化大学1名、フェリス女学院大学1名、関西大学3名
5名は全て一般社団法人パスウェイズ・ジャパンが実施する「日本・ウクライナ大学パスウェイズ」プログラムに採択された。
・4名が長崎大学の大学院へ正規生として2023年4月より進学
1名:多文化社会学研究科博士後期課程に合格。
3名:多文化社会学研究科博士前期課程に合格。
修了(標準修業年限)まで、現在の支援を継続する。
・1名がウクライナへ帰国
現在在籍するウクライナの大学を6月に卒業予定。当該大学の卒業試験のため4月下旬に帰国。
帰国費用は、長崎大学が負担。
・8名が9月末まで、特別聴講学生として在籍し、支援を継続
大変多くの皆様からのご支援・ご声援をいただき、心より御礼申し上げます。
これからも長崎大学は平和支援、国際貢献などに尽力するとともに、世界の平和を考える人材の育成を続けて参ります。
皆様のご期待に添えるよう、教職員一同今後とも尽力してまいりますので、引き続きご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。
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プロジェクト実行責任者 森口 勇