仏教とテクノロジーが融合するイベント｢サイバー南無南無｣開催へ

 

 

皆さまはテクノ法要を知っていますでしょうか。福井市東郷二ケ町にある、浄土真宗本願寺派の照恩寺。住職の朝倉行宣さんが始めた法要です。

 

朝倉住職はお年寄り以外の世代が、仏教やお寺から離れてしまった事を心配していました。この現状をなんとかしなければ ー。住職になられる前は、DJや照明のオペレーターの仕事をしていたこともあり、一念発起で始めた取り組みが『テクノ法要』でした。

 

法要はこうあるべきだという既成概念。その枠を壊し、読経にテクノ音楽とプロジェクションマッピングを組み合わせる、現代風にアップデートされた、新たな法要を生み出しました。

 

この活動は多くの人たちからの反響を呼び、近隣の檀家さんたちはもちろんのこと、ニコニコ超会議や東京国立博物館への出張法要を依頼されるほど、全国的に知られることとなりました。

 

 

 

はじめまして、河野円です。八年前に偶然、素敵な映像と出会ったことがきっかけで、自分でも映像を作ってみたいと思うようになります。はじめは副業的に取り組んでいましたが、どんどんとのめり込み、フリーランスのクリエイターになりました。

 

現在は企業の「伝える映像から伝わる映像へ」を指針とし、企業PR映像・イベントでの映像演出を行なっております。広島のもの作りクリエイター団体「mananiwa」を作るなど、「これ面白そう」と思ったものを、具現化し、多くの方と一緒に体感できる仕組み作りが好きです。

 

今回のプロジェクトでは、新たなテクノ法要の形として、参加者の思いを元に映像自動生成する、参加型のインタラクティブ法要「サイバー南無南無」を開催したいと考えています。

 

 

 

 

取り組みをはじめたきっかけは、YouTubeを見ていた時に、おすすめ動画に、テクノ法要の動画が出てきたことでした。興味本位でなんとなく見てみると、仏教とテクノロジーの融合に、驚きと感動を覚えました。それまで自分が抱いていた、仏教や法要への古い価値観が崩れ、お経・プロジェクションマッピング・テクノ音楽が綺麗に重なり合うその映像に、一気に引き込まれてしまいました。

 

その後、いつかはテクノ法要をやってみたいと思いながらも、いざ始めるには、どうしたらいいのか、分からずにいました。しかし、とある交流会で島根県の住職の方と出会います。そこで「テクノ法要をしてみたい」と話すと、すぐに承諾してくださり、早速に実演する事ができました。

 

ただ、当初は上辺だけを真似した映像演出で、中身のないものでした。

実際、ヒロシマクリエイティブカフェで多くの方に見ていただく機会があり、様々な方から「格好はいいが、何が言いたいのか分からない。」とご意見をいただきました。

その「何が言いたいのか分からない」が、私たちのテクノ法要を大きくバージョンアップさせる原動力となりました。

そもそも、なぜ私たちがテクノ法要をしてるのか。

見ていただいた方に何を感じて欲しいのか。

自問自答の中から出てきたのは、「自分自身が感じてる“生きづらさ”を払拭したい。」という答えでした。そして、昨今、LGBTを始め、自分の個性を出すことが怖い人、生きづらさを感じてる人に、「自分らしく生きて良いんだ。」というメッセージを届けたい。そういった想いが芽生えるようになりました。

これが、「サイバー南無南無」の本当のスタート地点だと私たちは考えております。

 

 

 

「サイバー南無南無』は、映像を自動生成するシステムを使います。

システムの内容はスマホを使い、参加者の方に心理ゲームを解いてもらいます。その心理ゲームを元に、映像が自動生成されます。そのため、参加者、参加者の感情によって毎回、違った映像が生成されます。

 

これは、仏説阿弥陀経を元にした考え方です。

仏説阿弥陀経は
「赤い花は赤くていい」
「青い花は青くていい」
「白い花は白くていい」
と解いています。

つまり「誰かの真似をしなくても、自分らしく生きたらいいんですよ。」と言う意味になります。

この考え方を元に、参加者のみなさんの感情が反映された映像を自動生成します。個々の個性が光ると同時に、調和の取れた極楽浄土観をLED、プロジェクションマッピングを使い、表現します。

また、今回はネットのLive中継を通じ、世界中どこからでもスマホで参加できるようにいたします。距離という概念を崩す、新しい法要が完成します。遠隔地で参加できない方も含め、様々な方に体験していただきたいと考えております。

 

 

 

2020年に向けて、社会が大きく変化していく中、個々の個性をより強く求められる社会になると思います。

しかし、私たちが受けた学校教育は、それに対応するだけの「個性を発揮する・表現する」内容ではなかったと思います。それは、学校教育が悪い訳ではなく、時代の大きな変化によって生まれたギャップだと考えております。

私自身、アスペルガーとADHDという、ちょっと強い個性を持っております。

 

正直、今まで「生きづらい」と感じた事は少なくなかったです。

これから時代が進むにつれ、「個性」について悩む人たちが増えてきます。そんな悩みを、少しでも解消するために。「サイバー南無南無」では、祖先の方々が考えてきた生きていくためのノウハウを、最先端映像技術を使い、現代版にバージョンアップし、みなさまに体感できるようにします。どうかこの取り組みへ、ご支援よろしくお願いいたします。