那須高原の森林保護活動の拠点、「那須フォレストセンター」を作りたい

 

 

 

自己紹介

 

 

SDGs活動を推進する、一般社団法人ライフベースキャンプの代表理事、中村 敦樹です！

 

 

 

 

私は、海の環境問題を研究するために東京海洋大学大学院まで進学しました。とにかく自然や生き物、とりわけ海の生態系に興味があり、「自然環境保護の第一人者になる」という大きな夢を持って研究を始めました。

 

研究室では海水の分析を行い、水質と環境、海の生態系への影響に関する調査を行っていましたが、ある時ひとつのことに気がつきました。

 

”海の環境問題は「結果」でしかなく、環境悪化の「原因」はむしろ山にある！”と。

 

 

近隣小学校との研究風景

 

 

海に流れ込む水。そこに溶け込んでいる栄養素や生体に作用する物質などは、最終的に海の環境に影響を与えます。しかしその影響は海だけにとどまりません。河川を流れる水は山(＝森林)のコンディションの影響をモロに受けており、十分な保水力のない山や栄養素の少ない森林に降った雨は、下流の土地までも貧弱にし、海や陸の生物多様性や生態系の健全性に大きな影響を与えています。

 

つまり、山(＝森林)が豊かで十分に機能していないと、海を始めとする地域全体の環境が悪化してしまうのです。

 

そのことに気がついた私は、海の環境、ひいては陸も含めた自然環境を根本的に守るためには、保水力が高く生命多様性に溢れた森林、とりわけ広葉樹林の保護が欠かせないという結論に至り、それ以降の環境保護活動のフィールドを山に変えたのでした。

 

 

 

プロジェクトを立ち上げたきっかけ

 

 

社会人になってからも、休日を利用して山を訪れ自然を研究し、何をすれば生命に溢れ、脱炭素にも貢献する若い広葉樹林を実現できるか考え続けましたが、「まずは自分でもできる森林保護活動をやってみよう！」と考え、思い切って東京からも近い那須高原の森林を取得し、移住もしました。

 

取得した森林をフィールドにし、試行錯誤をしながら森の新陳代謝を促すための管理伐採を行ったり、新芽の生育を阻害する古い倒木などを整理しているうちに、この活動に共感して作業を手伝ってくれる仲間が現れてきました。自分ひとりではできないことができるようになり手応えを感じた私は、「もっと多くの人に森に親しんでもらうことで、森林の環境に興味を持ってもらいたい！」と思い、那須高原の原生林を自立型の電動バランスボードで自由に疾走でき、誰でも手軽に森林を楽しむことができるアトラクション、”ジャイロライドパーク”を立ち上げました。

 

 

 

 

おかげさまで”ジャイロライドパーク”には多くのお客さんに来場いただいています。私はパークを運営する傍ら、スタッフと一緒に敷地内のどんぐりを拾って植樹用の苗を作る取り組み等をしていたのですが、この活動を見たお客さんや地元の人たちが興味を持っていただき、一緒に作業に参加してくれるようになりました。まだまだ小さい活動ながら、少しずつ輪が広がっていっていることを実感しております。

 

例えば、使い終わった紙コップにどんぐりを植える「ゼロ・ウェイスト」活動をしています。「森を育てる一助となるのは嬉しい！」など、多くのお声を頂いております。

 

 

 

※各写真の使用許諾済

 

 

このような経験をさせていただき、【ひとりではできないことでも、多くの人の力を借りることで実現できる！】と確信するに至りました。ひとりひとりの小さな力でも、それを集結させれば大きなうねりとなり、大きな課題解決につながるに違いないのです。

 

そのきっかけとして、現在、那須高原で行っている森林保全活動を対外的に広く発信するための拠点が必要だと考えています。この広葉樹林研究や森林自然保護活動に係る人々が集う前線基地の施設「那須フォレストセンター」を設立するために必要な資金において、最低限必要な金額である550万のうち、400万まで自分たちで用意することができました。

 

残りの差額150万円について、皆さんの力を貸していただけないでしょうか。

 

 

今まではほとんど個人のレベルで森林保護活動を行ってきましたが、協力者も増えてきたため、どうしても公共性の高い事務所が必要となってしまいました。研究を進めるには資料を置く場が必要です。また、森林保護活動のオリエンテーションや会議、ゼミを行うためのセンター機能を持たせたいと構想しています。ランニングコストは”ジャイロライドパーク”の余剰金でまかなう予定です。

 

より広く効果を出せる活動を推進するため、お力添えのほど、よろしくお願いします。

 

 

プロジェクトの内容

 

 

個人で始めた「那須高原の森林保全活動」を拡張し、広葉樹林研究や森林自然保護活動に係る人々が集う前線基地の施設「那須フォレストセンター」を設立します！

 

 

 

 

 

 

自然保護活動に興味はあるけど、どう取り組めばいいのかな…という方！ぜひジャイロライドパークに遊びに来てください！もちろん今後本格的に行う那須フォレストセンターでの育苗活動や植林イベントに参加いただけると一番良いのですが、ジャイロライドパークで「森を楽しむ」だけで自然保護活動につながります。

 

皆さまが遊んだ際にいただく利用料金は、森林管理の人件費や育苗の研究費、森林保護活動の勉強会などに利用しています。また、皆さまがSNSにアップした森で遊んでいる投稿を見た方が、森林に興味を持ってくれるかもしれません。それも立派な自然保護の広報活動です。

 

 

 

※各写真の使用許諾済

 

 

まずは「私たちの森で遊んで、森を楽しんでいただく」、ただそれだけのことが、れっきとした自然保護活動につながります。今回お願いしているご寄付の返礼品にもジャイロライドパークや、併設のコテージ＆ヴィラ”Yellow Base”の無料利用券のプランがありますので是非ともご検討ください。

 

那須高原まで行けないかも……という方は、森林応援サポーターとして、お名前を書いたオリジナル木札を「那須フォレストセンター」に掲示させていただききますので(希望制)、そちらも合わせてご覧ください！

 

 

 

森林は主に1年中葉をつけるスギやヒノキのような針葉樹林と、毎年落葉するコナラやブナなどの広葉樹林があります。

 

森林の機能は以下の通りさまざまあるのですが、　

 

・生物多様性保全機能

・快適環境形成機能

・地球環境保全機能

・土砂災害防止機能/土壌保全機能

・水源涵養機能

・木材生産機能

 

針葉樹、広葉樹でそれぞれ得意とする機能が分かれています。

 

 

針葉樹は、成長が早くまっすぐに伸び、軽くて柔らかいため、主に木材用途に使われます。つまり人間にとって経済的に使いやすい樹林です。

 

一方、広葉樹は、成長が遅く横に広い枝葉のため多くの生き物が生息でき、毎年落葉、腐葉土化するので保水力が高く、豊かな土壌を形成してくれますが、建材にするには時間と手間がかかり、経済性という意味では使いにくい樹林です。

 

こういった特徴から、日本の人工林は実は97%が針葉樹で構成されています。ところが今や日本産の針葉樹もあまり材木として使用されておらず、あまり有効活用されているとは言い難い状況です。ちなみに日本の国民病とも言える花粉症の原因も、主に針葉樹によってもたらされています。

 

 

https://www.rinya.maff.go.jp/j/keikaku/genkyou/h29/3.html

（上記ページのうち栃木県のPDF参照）

 

 

広葉樹は経済性が低いためわざわざ企業が植樹したり育てたりされることはあまりありませんが、バクテリアや昆虫も含め、多くの動植物が育つ生命のゆりかごとして大変重要な役割を持っています。また、落葉し分解された腐葉土は水をたくさん保水でき、長い時間をかけて水が浸透することにより濾されながら多くの養分を取り入れて川に流れていきます。

 

 

 

 

私たち一般社団法人ライフベースキャンプは、企業が手をつけにくい広葉樹林を育て、拡げていくことで森の生態系を守り、ひいてはその下流域、最後には海の環境まで影響を及ぼす活動をしていきたいと思っています。

 

その活動の最前線となるのが、今回建設する「那須フォレストセンター」です。豊かな広葉樹林を拡げることは、長い長い時間のかかる、儲からない活動です。でも、未来に向けて、人類にとって本当に必要な活動だと信じています。「那須フォレストセンター」からこの活動を世の中に広めていきたいと思っています。

 

 

 

森のなかで活動をしてきた中で困った点が二つありました。

 

ひとつ目は、環境保護活動のフィールドである森林に屋内スペースがないため、活動データをまとめたり、協力者と打ち合わせする場所を確保するのに苦労しているところです。力を貸してくれる方々に作業の手順を説明するときも、凍える屋外でオリエンテーションしています。研究会も雨の中、木陰に隠れながら風雨をしのいでやっています。

 

ふたつ目は、特にメインとなる活動は、晴れの日に限定されてしまうということです。

 

せっかくボランティアの方に来ていただいても、今は雨や雪が降ってしまうと活動ができなくなってしまう悩みがあります。せめて屋根だけでもあればと思うことがしばしばで、雨の日でも屋外で作業ができるスペースがあればどれだけはかどるか……と思っています。

 

 

 

 

そこで私たちは長い経験から、室内と半屋外のスペースを備えた小屋を設計しました。これならば自然保護活動だけでなく、子どもたちを招いて自然との触れ合い教室を行ったり、屋内で研究を進めることができると思っています。暖房は化石燃料を使用しない薪ストーブを使います。もちろん薪は管理伐採や枝打ちなどで廃棄されるものを使用します。このように私たちは「森にお邪魔している」という気持ちを忘れずに、最低限の環境負荷で作業に必要な施設を作りたいと思っています。

 

 

 

森の新陳代謝を促すため行ってきた、樹木の管理伐採や倒木の処理を通じて、長年思ってきたことがあります。それは「森の木を何か有効活用できないだろうか？」という想いです。健全な森林を維持するため管理上やむを得ない伐採とはいえ、何十年もかけて育ってきた木々を切って捨ててしまうのは忍びないものです。

 

そこで今回、那須フォレストセンター建設にあたり、なるべく森の木々を利用したいと考えています！設計上やむを得ないところ以外はできるだけ地元の木々を使い、少しでも無駄にしないようにしたいと思っています。

 

また、できるところはなるべく自分たちの手で作業をしようと思っています。大工さんの指導を受けながら、コストを抑えつつ、自分たちの想いを込めて作っていきたいと考えます。

 

 

 

プロジェクト概要

 

 

 

・所在地：栃木県那須塩原市戸田178－4

・営業時間：10～17時（予定）

 

 

・2023年4月初旬：着工

・2023年4月中旬：基礎工事

・2023年5月初旬：配管工事、棟上工事

・2023年5月中旬：屋根工事、壁工事

・2023年5月下旬：完成予定

・2023年6月：オープン

 

 

・基礎工事：960,000円

・木工事の材料費：1,260,000円

・大工手間：1,440,000円

・サッシ工事：560,000円

・板金：740,000円

・電気工事：540,000円

 

・計：5,500,000

 

 

 

プロジェクトの展望・ビジョン

 

 

那須フォレストセンターができましたら、植林や育苗などのSDGsイベントを本格的に開催します！

 

今まで主にスタッフ中心で小規模に行っている広葉樹の種植えや育苗、植林などの活動を進化させ、那須フォレストセンターを起点にその規模を拡大していきます！森林の中にあるという立地を活かして、季節や天候に左右されないイベント開催を目指します。また、屋内でのワークショップやディスカッションも新たにできるようになるので、活動内容の深堀やPRの場を作りたいと考えています。

 

特に、森で遊んでより関心を持った方や、森で遊ぶために現地に来てくれた方にイベントに参加していただけるよう、より楽しくより有意義なイベントにしていく、その活動の中心を那須フォレストセンターにしていきます！

 

 

 

もともとは海の研究から始まり、個人での細々とした活動からだんだんと大きなうねりになり始めた那須高原の森林保全活動。商業的価値は乏しい広葉樹林ですが、四季折々の顔と豊かな生き物のゆりかごの側面をぜひ体感していただきたいです。きっと、人間もまたそのゆりかごの中に生きていることが実感できると思います。現地に来れない人もいると思いますが、ぜひ活動内容を知っていただき、応援していただけますと幸いです。日本の豊かな自然を守る活動に、ぜひご支援をお願いいたします！

 

 

 

リターンの詳細

 

 

大きく分けて、3つをご用意します。