おはようございます。向源クラウドファンディング班の青江です。

 

このチャレンジもあとひと月を切りました。

今日はいよいよ待ちに待ったこのお化け屋敷の企画内容を公開いたします。

 

・・・はっきり言って怖いです。

 

夜中トイレにいけなくなるかもしれません。

怖く、そして悲しくやるせない。そんなお話です。

 

『黒髪の綱の呪い』。どうぞお読みください。

 

 

向源お化け屋敷 『黒髪の綱の呪い』

 

 

内容

一歩足を踏み入れると、そこは漆黒の闇。

たった一本の綱だけを頼りに進まなくてはなりません。けれどその綱は、ある深い思いを抱いて亡くなった女性の髪の毛が埋め込まれた毛綱だったのだ。

顔に当たる髪の毛、耳元で囁く声、足元の布団……。

やがて、綱が何者かによって引かれます。それに誘われて進んだ先には……。


●ストーリー

 

あるところに、義理の父母のもとで下女のような生活を送っている“清恵”という女性がいました。

 

幼い頃に両親を亡くし、それ以来、誰からも目をかけられたことがなく、彼女からは一切の笑顔が消えてしまいました。世の中の隅で、誰にも認められずに生きている。この世にいてもいなくても、誰も気づかないような存在。それが清恵でした。

 

ある日のこと、法要で一人の若い僧侶が家にやってきました。帰りに、履き物を揃えている清恵に向かって、その僧侶が彼女の髪の毛を褒めました。

 

「きれいな髪の毛ですね」

 

そう言うと、僧侶はにっこりと微笑みました。

その瞬間、彼女の胸の奥が温かくなってきました。それは、今まで体験したことのないものでした。

 

それ以来、清恵の頭の中からその言葉が離れません。褒められた髪の毛を触っていると、僧侶の優しい笑顔が目の前に浮かんできます。そのたびに、胸の奥が温かくなるのでした。

普段は気にも留めず、少し長くなるたびに適当に切っていた髪の毛が、次第に愛おしく思えるようになってきました。

 

義母は、そんな彼女の変化に気づき始めていました。今まで編んだこともない髪を三つ編みにしたりし始めた清恵が、気にくわなくてなりません。

 

ある晩、清恵に髪の毛を切るように命じると、彼女が返事をしません。一度として反抗したことのない清恵が、じっと下を向いたまま唇を噛みしめています。その態度を見た義母は、激しい怒りに駆られました。義母は立ち上がると、戸棚から鋏を取り出し、清恵の髪の毛を切ろうとしました。清恵は、その腕を振り払いました。清恵が見せた初めての反抗です。

 

抵抗されればされるほど、義母の怒りは高まります。義母の力が強くなれば、必然清恵の力も強くなります。揉み合ううちに、鋏を持つ手と押さえる手が入り交じり、何かの拍子に、鋏が義母の胸に突き刺さってしまいました。

呆然とする清恵の目の前で、義母は大量の血を流しながら、やがて息絶えました。

 

清恵は、そんな義母の姿を見ながら自分の髪の毛を触ってみました。けれど、もう胸の奥は温かくなりません。

 

清恵は髪の毛を長い長い三つ編みにすると、根本から切り落としました。そうしてできた一本の毛綱を梁にかけると、自分の首に通し、自らの命を絶ちました。

 

この惨劇を目撃した義父は恐ろしくなり、髪の毛でできた毛綱を寺に収めました。

 

そもそも、あの僧侶に優しい言葉をかけてもらわなければ、このようなことにはならなかった。世の中の隅で、笑顔もないまま暮らしていれば、このような苦しみに遭わなくて済んだ。すべては、あの僧侶の慈悲のせいだ。

憎くてたまらない。けれど、恋しくてたまらない。なぜ、こんな地獄の苦しみを味わわなくてはならないのか?

 

毛綱を奉納された寺では、奇妙な現象が起こるようになりました。

夜になると、毛綱がのたうち、いつしか眠っている僧侶の足首に絡みつくのです。それは、まるで死んだ女が冥界へ引きずり込もうとしているかのようです。

女の思いに気づいた僧侶は、懸命にお経を上げますが、清恵の思いは収まりません。なぜなら、清恵が怨んでいたのは僧侶の慈悲だったからです。お経を上げれば上げるほど、清恵の怨みも恋情も深くなっていきます。

 

やがて毛綱は、寺の奥の閉じられた部屋に置かれ、二度と暴れぬように鍵が掛けられた、と言われています。
 

 

 

3月30日まで、39万5000円。
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*内容は一部変更をする可能性が有ります。

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