自然と人の健康をつなぐ「実践」を見つめて（書き手：松本 薫）

桐村さんと最初にお会いしたのは、一昨年の夏。江府町に移住されて半年足らずの時期でした。

江府町70年誌に登場してもらうため、インタビューに伺ったのですが、その頃の私はプラネタリーヘルスがどういうものかもわかっていませんでした。

でも、気さくで明るく、可愛らしい桐村さんに魅了されたのは覚えています。陽に向かって咲く、ヒマワリのような人だなと思いました。

 

それから2年、今回の書籍のためにお会いした桐村さんは、明るく可愛らしいところはそのままに、プラネタリーヘルスを実践している自信のようなものが加わっていました。

この2年の間に、せせらぎ公園の水源再生など、数々の実践を行ってこられたからでしょう。

インタビューでは、自然を再生させることの意義や喜び、奥大山の自然が持っている価値について、熱く語っていただきました。

 

印象に残っているのは5月末の田植えイベント。

 

 

雨の降る中を田んぼに入った桐村さんはじつに楽しそうで、土や水が本当に好きなんだなあと思いました。

イベントには、桐村さんに共鳴する人たちが全国から来られていました。桐村さんの理念や実践に共感し、桐村さんの人柄や生き方に惹かれている方たちです。

江府町が大好きだという桐村さん。町の方々とも顔なじみになっていました。

 

自然再生を語る人はたくさんいます。

でも、みずから泥にまみれて実践する人は、どれくらいいるでしょうか。

プラネタリーヘルスの理念はもとよりですが、楽しそうに自然再生に取り組む姿が、いろんな人たちを惹きつけているのだろうと感じた取材でした。

 

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小説家

松本 薫

【本プロジェクトの役割】執筆・インタビュアー

 

鳥取県米子市出身の小説家。中学校教員を経て作家活動を始め、2000年『ブロックはうす』で早稲田文学新人賞を受賞。以降、鳥取県出版文化賞を受賞し、『TATARA』『火口に立つ。』など鳥取の歴史や人物を題材に多くの小説を執筆してきました。江府町を舞台にした歴史小説『天の蛍』も出版し、地域との縁も深い。

 

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