自然と人の恵みをつなぐ「酒づくり」を見つめて（書き手：松本 薫）

人間は自然からさまざまなものを作り出してきました。

コンクリートのビルやハイテク製品といった、自然の対極にあるようなものでも、原材料は自然から得ています。

 

食べ物も同じ。自然にあるものをそのまま食べる場合もあれば、手をかけて加工する食品もあります。

日本酒は、人が手をかけて生み出す飲み物。さまざまな日本酒がありますが、洗練された深い味わい、芳醇な香りは、自然から作る芸術品と言っても過言ではないでしょう。

 

江府町にある酒蔵「大岩酒造」は、この地で140年以上にわたり、日本酒を造り続けてきました。

日本酒の原料は米と水。

奥大山のブナの森が育んだ美味しい水と、その水で育った米が、地域の人たちに愛される日本酒を生み出してきたのです。

 

 

蔵元である大岩一彦さんは5代目。

創業以来の、自然とともに仕込むやり方を守り続けています。

3月、新酒を絞る日に取材に行きました。布袋から一滴ずつしたたる日本酒は、ほんのりと緑色を帯びていて、ブナの森のしずくを思わせました。

まさに「自然の恵み」です。

 

その年の天候や気温にも左右される日本酒造り。

「毎年が1年生」とおっしゃる大岩さんですが、「奥大山は酒造りに最適です」という言葉からは、この地で酒造りをする喜びが伝わってきました。

 

 

---

 

🌿返礼品紹介

奥大山の水と米、そして人の技が生み出す一滴——。

この地域の恵みを象徴する日本酒が、返礼品のひとつとしてご用意されています。

 

🍶大吟醸 奥大山の雫（720ml）

ブナの森が育んだ清らかな水が流れる田んぼで実った米を、

その同じ水で仕込む「奥大山の水仕込み」の大吟醸。

一昼夜かけて自然に滴り落ちる雫だけを集める「雫搾り」という、

手間と時間を惜しまない方法で醸されています。

 

 

やわらかく澄んだ口あたりで、食事と寄り添うように楽しめる一本。

奥大山の水の循環と、人の手のぬくもりを感じていただける特別なお酒です。

 

 

 

 

 

---

 

 

小説家

松本 薫

【本プロジェクトの役割】執筆・インタビュアー

 

鳥取県米子市出身の小説家。中学校教員を経て作家活動を始め、2000年『ブロックはうす』で早稲田文学新人賞を受賞。以降、鳥取県出版文化賞を受賞し、『TATARA』『火口に立つ。』など鳥取の歴史や人物を題材に多くの小説を執筆してきました。江府町を舞台にした歴史小説『天の蛍』も出版し、地域との縁も深い。

 

---

 

⛰️ プロジェクト特設ページはこちら

本プロジェクトの想いや、主演者の方々の活動を写真とともに詳しくご紹介しています。

 

 

📸インスタグラムでも情報を発信しています。

フォローいただけると嬉しいです。