55匹の命を繋ぐため緊急でシェルターの増築を！

この子はみぃちゃんです。

今回のプロジェクトである保護部屋の増築を

決意するに至ったキーパーソンならぬ

キーキャットさんです。

 

みぃちゃんは元々一人暮らしのおばあさんが

他のたくさんの猫たちと一緒に餌付けして飼っていた

猫たちのうちの1匹でした。

 

当会で猫の不妊集合手術をするようになった際、

全頭の手術をしましょうとお声掛けし、

それ以降、里親探しのお手伝いをしたり、

一部我が家で引き取ったり、

残念なことに交通事故で命を落としてしまったりで

頭数が減っていき最後の1匹となり、

ペット不可の住宅でおばあさんと一緒に

暮らしていたのがみぃちゃんです。

 

とても元気なおばあさんでしたが

昨年脳梗塞で入院され、

その際に大家さんに猫を飼っているのがバレてしまい、

入院中はお外に閉め出されてしまっていたようです。

 

すぐに私に連絡してもらえれば良かったのですが

いつも忙しい私に気を遣って別の方にお願いされていました。

 

別の方は猫のお世話をしたことが無い方で

みぃちゃんは実質お世話されていませんでした。

 

おばあさんが退院されてからも

大家さんは猫を家に入れるなとやかましく詰め寄り

毎日お外で見張られたり、

雨風もしのげない玄関先にケージをもってきて

この中に猫を入れておくようにと言われたりと

みぃちゃんが安心して暮らせる状況でなくなったことで

私にしばらく預かってほしいとお願いされました。

 

すでに我が家はキャパオーバーで

どこにも置いてあげられる場所がなかったので

実家の離れの一室にこっそりとかくまいました。

 

↑　お預かりした日のみぃちゃん

とても不安そうな顔つきです。。。

 

おばあさんは大きな病気をされたこともあり、

生まれ故郷の九州へ帰られる決断をされました。

 

もちろん、みぃちゃんも一緒にです。

 

ですので、それまでお預かりさせていただくことになりました。

 

ちょうどその頃、

家の付近で保護した茶トラのモネちゃんも

それぞれの隔離期間を経て

同じお部屋で一緒に過ごすことになりました。
 

みぃちゃんはとても穏やかで誰にでも優しく良い子でしたが

モネちゃんはとってもキツい子で喧嘩っ早い子でした。

 

でも、みぃちゃんと一緒に過ごすようになり、

みぃちゃんの優しさに次第にモネちゃんも穏やかになり

2匹で仲良く過ごすようになりました。

 

↑　その頃の2匹です。

 

そして月日が経ち、おばあさんの帰省が近づいてきた

11月の初めのとある朝、

お世話に行ってくれた母から

みぃちゃんの様子がおかしいと連絡がありました。

 

すぐに駆けつけると、

下半身が全く動かずとても冷たくなっていて

大きな声で鳴き続けていました。

 

これは一刻を争う！と感じたので

すぐに大きな病院へ向かいました。

 

症状も病院へ向かう道中に伝えていたので

到着後すぐに診察・検査をしていただき

血栓が足の血管への分岐点で

詰まってしまっている状態でした。

 

高速で約1時間掛かりますが

大きな病院へ連れて行き正解でした。

 

すぐに手術をしていただき

無事に血栓を取り除いていただきました。

 

 

↑　分かりづらいですが

黄色い〇の部分に血栓が詰まっています。

↑　摘出していただいた血栓

 

 

素早い対応が功を奏し一命を取り留めました。

 

入院中は何度もおばあさんと面会にいきましたが

病院ではご飯を全然食べられなく

予定より少し早めに退院させてもらいました。

 

 

 

↑　ストーリーの中でも取り上げましたが

みぃちゃんの症例は病院のコラムにも掲載いただきました。

 

またいつ血栓が詰まるかわからない状態のみぃちゃんを

退院後、普段誰も人がいない元のお部屋に戻すわけにはいかず、

両親に無理を言って実家においてもらうことになりました。

 

そして、朝晩心臓のお薬や

血液をさらさらにするお薬を飲まなければ

いけなくなったことで、

おばあさんは一人で状態の悪いみぃちゃんの通院や

お薬を飲ませることが難しいため

九州に連れて帰ることを諦め

みぃちゃんのお世話を私に託されました。

↑　新しいお部屋でやっと寛げるようになった頃のみぃちゃん。

 

 

みぃちゃんと最期まで一緒に過ごせるよう

ペット可の物件を見つけ

一緒に帰ることを楽しみにしておられたおばあさん

とても無念だったと思います。

退院後も度々みぃちゃんの様子を見に来られました。

 

少しの間だけなら実家にお世話になるのも有りですが

これからずっとと考えたとき、

母への負担や、父が良く思っていないことで

みぃちゃんたちに肩身の狭い思いをさせてしまうことや

何かあったときにとっさの判断が高齢者には難しいこともあり

やはり自分の目の届くところにおきたいと思うようになり

今回のこのプロジェクトを立ち上げるきっかけになりました。

 

みぃちゃんとの老後を諦めて

九州へ帰られたおばあさん、

今年に入りまた脳梗塞になり

生死を彷徨われまたが

今は老人ホームに入居され

お話が出来るまでに回復されています。

 

でも、みぃちゃんは一緒に九州へ帰らなくて

本当によかったと思っています。

 

もし一緒に帰っていたら、

おばあさんが入院された後一人で

どうやって暮らしていくのでしょう･･･

引き取り手が無く、親戚をたらい回しにされたり、

お外に放り出されてのら猫にならざるを得ない最後が

待っていたかと思うと、みぃちゃんは

ある意味幸運だったのかも知れないとすら思います。

 

九州に帰られる前日、

みぃちゃんにお別れを言いに来られた時の様子です。

 

「暖かくなったら、新幹線にのって

またすぐにみぃちゃんに会いに来るよ！」

とおっしゃっていたことが忘れられません。

 

脳梗塞になってもう二度とみぃちゃんには

会えなくなってしまいましたが、

保護部屋の増築はみぃちゃんのおばあさんの

悲願でもあります。

 

離れていてもいつも大切に我が子のことを

思っておられるおばあさん。

 

おばあさんもお部屋ができる事を

楽しみにしておられます。

 

「みぃちゃんのお部屋できたよ～」と

おばあさんに一日も早く報告したいです。

 

 

田舎での活動では、

高齢者に振り回されることも多々あります。

 

ずっと一緒に過ごしていた高齢者の飼い主さんが

急な病や死でペットとお別れしなければ

ならないことも多々あります。

 

そんな時少しでもストレスが掛からないように、

そういった行き場の無い子達のことも

お迎えできるような空間になると

より良いなと思っています。

 

プロジェクトの期間も残り17日となりました。

 

少しでも目標金額に近づきますよう

引き続きの応援、

情報の拡散等

今一度ご協力頂きたく

どうかよろしくお願い申し上げます。