支援総額
目標金額 4,000,000円
- 支援者
- 290人
- 募集終了日
- 2022年10月26日
歌舞伎記録映画『鏡獅子』の試写会について
おはようございます。松竹大谷図書館の武藤です。
プロジェクト開始18日目となりましたが、おかげ様でご支援下さった方が100人を超え、目標額の50%を超える事ができました!
皆様からのあつい応援で、折り返し地点まで来ることができましたが、これから先もゴールに向かって頑張って頑張って参りますので、ご協力・応援をどうぞよろしくお願い致します!
さて、今回のプロジェクトでは、5万円のご支援を下さった方への成立後のお礼として、4Kデジタル修復を行った『鏡獅子』の映像と音声をスクリーンで体験して頂ける初号試写会にご招待いたします。
初号試写とは、実際にスクリーンに投影して確認を行い問題がないことを承認する重要な場で、関係者立ち会いのもとで行われるデジタル修復の最終段階です。つまり初号試写をもって、「鏡獅子」4Kデジタル修復版が完成となります。今回の修復では、英語版字幕と日本語版字幕も作成する予定ですので、無字幕版、日本語字幕版、英語字幕版と、各バージョン別にそれぞれ初号試写を行います。
お好きなバージョンの初号試写会にぜひご参加下さい。お待ちしております。
・12月 2日(金)15:30開始 無字幕版
・12月15日(木)19:00開始 日本語字幕版
・12月20日(火)10:30開始 英語字幕版
(1回25名程)ご希望の回をお選びください(先着順)
※ 試写会当日に参加できない方には、松竹大谷図書館ガイダンスへの参加券をお送りします。
この『鏡獅子』ですが、映画が制作された当時も、何回か試写が行われた記録が『全日記小津安二郎』(田中眞澄編纂、1993年、フィルムアート社)にあります。舞踊部分の撮影は、昭和10[1935]年6月25日の歌舞伎座終演後の舞台で、翌26日の10時まで夜を徹して行われましたが、翌日27日の日記には「六代目 鏡獅子整理」「しげる氏来所」とあり、蒲田撮影所内で編集が行われた事が分かります。
「しげる氏」とは、このとき胡蝶を踊った尾上しげる(後の二代目西川鯉三郎)の事です。『鯉三郎百話』(1977年、中日新聞本社)には「撮影が終わってもまだフィルムの編集が残っています。この方も、もっぱら私の役目。」「私は松竹撮影所があった蒲田へ。その晩もとうとう小津さんと夜明かしで、フィルムつなぎ、一睡もせず」と、撮影に続き、編集も夜通し行われた事が書かれています。
そして、6月28日の小津の日記には「丸の内松竹にて 六代目鏡獅子試写 のち一同芝公園六代目本宅にて 関係者一同祝盃 シャンパンを抜く」とあります。撮影と編集が終わったばかりの舞踊部分の試写が関係者を招いて丸の内松竹で行われ、その後六代目宅で祝盃まであげられたという事のようです。また、昭和10年11月20日の日記にも、丸の内松竹で『鏡獅子』の試写が行われた事が書かれています。
その後、昭和11[1936]年5月、『春興鏡獅子』が上演されている歌舞伎座の楽屋で六代目菊五郎の姿が撮影され、映画『鏡獅子』は完成します。そして、昭和11年6月29日、帝国ホテル演芸場で、マスコミを招いた試写会が催されました。しかし、試写会の様子を伝える当時の『キネマ旬報』の記事を読む限り、残念ながら、歌舞伎の記録映画としてあまり評判は良くなかったようです。もしかすると六代目菊五郎と小津安二郎の組み合わせへの期待が大き過ぎたのかもしれませんが、その理由は推測の域を出ません。
『鏡獅子』は、もともと国際交流基金の前身にあたる国際文化振興会が、日本の歌舞伎をトーキー映画で海外に紹介するため製作したものです。そのためか、作品の見どころを選んで編集されているため、上映時間も舞台の『春興鏡獅子』より短くなっています。海外の日本大使館などにプリントが送られ、外国人向けの上映会に用いられたようですが、戦前は、日本での一般公開はなされませんでした。
今回、4Kデジタル修復を目指している、当館所蔵の『鏡獅子』は、六代目尾上菊五郎が昭和24[1949]年に亡くなった後、六代目の業績を紹介する日本語の解説(ナレーション)などを加え、昭和25[1950]年に再編集されたものです。、昭和25年12月東京劇場「歌舞伎映画観賞会」で、『紅葉狩』(明治32[1899]年撮影)と、『勧進帳』(昭和18[1943]年撮影)、と共に上映されましたが、この時が初の一般上映となりました。今は亡き六代目菊五郎の名舞台を映画として見ることができるとあって、公開への期待が高まっている様子が当時の宣伝資料(プレスシート)からもうかがえます。
『鏡獅子』プレスシート(表紙と『鏡獅子』放送原稿部分※劇場内の案内放送の文案)
しかしその後も、一部の特集上映以外ではほとんど公開されることはなく、今日に至ります。
もはや六代目菊五郎の芸舞台を生で観る事が叶わない私たちは、この映画『鏡獅子』が遺っているおかげで六代目菊五郎の芸を偲ぶことができるのです。
今回、このプロジェクトの4Kデジタル修復により映像と音声を蘇らせることは、すなわちこの映画の製作に携わった先人たちの想いも蘇らせることに繋がるのではと信じております。そして映画『鏡獅子』が、より多くの方の眼に触れる事を願っております。
リターン
3,000円+システム利用料
活動報告+サンクスメール+HPにお名前掲載
■サンクスメール
■松竹大谷図書館HPへのお名前掲載(ご希望の方のみ)
■報告書(2023年4月末に送信予定)
- 支援者
- 57人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2023年4月
5,000円+システム利用料
松竹大谷図書館オリジナル文庫本カバー『鏡獅子』完成台本表紙デザイン
3,000円のリターンコース内容に加え、
■松竹大谷図書館オリジナル文庫本カバー
当プロジェクト限定!
当館所蔵『鏡獅子』完成台本(昭和25年編集版)表紙デザイン
- 支援者
- 93人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2023年4月
10,000円+システム利用料
オリジナル文庫本カバー+台本カバーにお名入れ
5,000円のリターンコース内容に加え、
■台本カバーに支援者様のお名前をお入れします
【歌舞伎・新派台本】【映画台本】【寅さん台本】の3つの作品リストより、ご希望の1作品の「台本番号」と「タイトル」を応援コメントかメッセージでお知らせください。
※作品リストはプロジェクト本文「リターンについて」の台本カバーの説明部分にリンクがございます。
※今すぐ決まらない方は、プロジェクト達成後にもご希望をお伺いいたします。
- 支援者
- 54人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2023年4月
10,000円+システム利用料
【1万円 全力応援コース】
こちらのコースは、いただくご支援のほとんどをプロジェクトの実行費として使わせていただきます。
■サンクスメール
■松竹大谷図書館HPへのお名前掲載(ご希望の方のみ)
■報告書(2023年4月末に送信予定)
- 支援者
- 30人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2023年4月
30,000円+システム利用料
『鏡獅子』フィルムしおり
10,000円のリターンコース内容に加え、
■ 『鏡獅子』フィルムしおり
デジタル原版から名場面9コマを選び、ネガを起して、本物のフィルムを使ったプロジェクトオリジナルのフィルムしおりを作りお贈りします。
※ デザインは全て同じです。画像はイメージです。
- 支援者
- 26人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2023年4月
50,000円+システム利用料
『鏡獅子』4Kデジタル版初号試写会にご招待又は松竹大谷図書館ガイダンスにご招待
30,000円のリターンコース内容に加え、
■『鏡獅子』4Kデジタル版初号試写会にご招待
2022年12月 2日(金)15:30開始 無字幕版
2022年12月15日(木)19:00開始 日本語字幕版
2022年12月20日(火)10:30開始 英語字幕版
の3回を予定(各回25名程)
ご支援時の質問でご希望の回をお選び下さい(先着順)
※試写会に参加できない方には予約制で、松竹大谷図書館ガイダンス(『鏡獅子』講座付き)への参加券をお送りします。有効期限:2023年1月~7月の平日(開館日及び整理休館中)
※新型コロナウイルス感染症の状況によっては、ご案内の範囲や期間を変更させて頂く場合がございます。
※詳細はプロジェクト本文「リターンについて」をご確認ください。
- 支援者
- 24人
- 在庫数
- 50
- 発送完了予定月
- 2023年4月
50,000円+システム利用料
【5万円 全力応援コース】
こちらのコースは、いただくご支援のほとんどをプロジェクトの実行費として使わせていただきます。
■サンクスメール
■松竹大谷図書館HPへのお名前掲載(ご希望の方のみ)
■報告書(2023年4月末に送信予定)
- 支援者
- 8人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2023年4月
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