プロジェクト概要

舞台芸術文化を未来につなぐ。

日本文化の軌跡「芝居番付」五千枚をデジタル化。

この画像データを、日本演劇研究に役立てたい。

 

こんにちは、松竹大谷図書館の武藤祥子と申します。今年4月より須貝前主任の後を引き継ぎ、事務局の仕事を担当しています。昨年、「【第2弾】歌舞伎や映画、大切な日本の文化を次世代に残す」プロジェクトでは、皆様からの温かいご支援により、図書館の運営を維持し、『蒲田週報』の解体・修復・デジタル化を実施することができました。本当にありがとうございました。

 

当館には、『蒲田週報』以外にも数多くの貴重な資料が保存されています。なかでも「芝居番付」については、江戸末期から明治、大正時代のものを五千枚以上所蔵しています。破損がこれ以上進む前にデジタル化により原資料を保護し、この分野で実績のある立命館大学アート・リサーチセンターにご協力いただき、画像公開することで、日本演劇の研究に役立ちたいと考えています。

 

今後も、日本の誇るべき舞台芸術作品の記憶を、何百年も先まで残せるよう、私たちの責任をもって最大限の努力をしていきたいです。そのために皆様のお力が必要です。今回もお力を貸していただけないでしょうか。

 

(前回のプロジェクトで支援者のお名前を入れた台本カバー)


 

歌舞伎や日本映画、アニメ作品の台本まで、

約44万点の貴重な資料を収集・整理・保存し、

提供できるようにするのが私たちの重要な仕事です。

 

現在、松竹大谷図書館には約44万点の資料があります。今年7月歌舞伎座の、坂東玉三郎さんや市川海老蔵さんの出演作品や、同じく歌舞伎座で9月上演の中村吉右衛門さん、片岡仁左衛門さん出演の秀山祭の資料、また映画では、松竹ヌーヴェル・ヴァーグの旗手大島渚監督作品、今年35周年を迎える『機動戦士ガンダム』の台本まで数多くの資料が保存されており、どなたでも手に取って日本文化の宝に触れることができます。

 

このような貴重な資料を収集・整理・保存し、利用される皆様にきちんと提供できるようにするのが私たちの重要な仕事です。現在、前回のプロジェクトでデジタル化に成功した『蒲田週報』は、利用者の方に予約制で、デジタル画像での閲覧を提供して必要な記事を探していただくなど、少しずつではありますが利用の方法を確立させています。

 

(デジタル化に成功した『蒲田週報』の画像を閲覧中です)

 

 

図書館のサービスの規模を縮小することなく、活動したい。

そして、芝居番付を保護し、今以上の活用を進めたい。

 

傷みが進んだ古い資料は破損などの恐れがあるため、直接閲覧することも容易にできなくなってしまいます。また、当館でしか所蔵していない資料を画像公開することで、来館しなくても多くの方に利用していただきたいと思っています。

 

当館の主な収入は、寄付金、財産の運用益、図書館の資料を出版、放送、展示などに提供して得た対価などです。昨年度もREADYFORにおける皆様からのご支援で、赤字を脱することができましたが、図書館の運営は毎年常に苦しい状態です。しかし、今年度も図書館のサービスの規模を縮小することなく、ひとつでも多くの資料を守るために、できるかぎりの策を打っていきたいと思っています。そして今回、当館所蔵の五千枚以上の芝居番付のデジタル化を実施します。

 

 

江戸末期から明治、大正時代にかけての芝居番付五千枚。

継承すべき、当時の芸術文化を知るための手がかり。

 

芝居番付とは、芝居の演目、配役、場面の挿絵などが描かれた、今でいう演劇のポスターやチラシのような印刷物です。単なる宣伝物という役割だけでなく、配役や挿絵などから、当時の興行の内容を知るための手がかりとして、大変重要な役割を担った資料です。当館では現在、江戸末期から明治、そして大正時代にかけての芝居番付を、五千枚以上所蔵しています。

 

(明治32年4月歌舞伎座で上演された九代目市川團十郎『勧進帳』の小番付)

 

 

芝居番付のデジタル化によって、画像を用いた研究が、

格段に容易となり、新事実が発見される可能性がある。

 

今回、デジタル化でご協力いただく立命館アート・リサーチセンター倉橋正恵先生は次のようにご説明下さいました。

 

「日本だけでなく海外でもよく目にするポスターやチラシ、プログラムには上演日時、場所、配役など様々な情報が詰め込まれています。これと同じ機能を持つものがすでに江戸時代から使われており、大都市を中心に歌舞伎や人形浄瑠璃などの公演時に芝居番付として人々へ配られていました。現代の芝居では役者の交代や脚本・演出などの変更がつきものですが、江戸時代でも上演前後に多くの修正が加えられます。同じ興行の芝居番付を集めて比較してみると、細かな違いや改変跡に気づくことがあります。

 

(倉橋正恵先生【立命館大学アート・リサーチセンター客員研究員、立命館大学講師、同志社女子大学講師】2014年8月 ニューヨーク・メトロポリタン美術館での 絵入本のデジタル化実施風景です。)

 

また芝居番付の中には、役者の格付けや人気度合いをランキングした見立番付というものも含まれています。多くの場合、相撲番付の形式を借りて東西に役者を配する形のもので、庶民達は贔屓にする役者がどこに位置づけられているのかを見て楽しんでいました。現代の日本でも芸能人やスポーツマンの長者番付や格付けが根強く楽しまれている理由の一つは、江戸時代における番付文化の普及の結果とも言えるでしょう。


今回のプロジェクトで芝居番付のデジタルアーカイブを行うことで、デジタル画像を用いた資料の比較検討が格段に容易となり、大谷図書館蔵芝居番付コレクションの中からこれまで知られていなかった新たな事実が発見されるかもしれません」

 

(「三都惣役者大見立」の部分。

五代目市川海老蔵(=七代目團十郎)、二代目中村富十郎、

十三代目中村勘三郎などの歌舞伎役者の名前が見られます)

 

 

今回のプロジェクトにつきまして『機動戦士ガンダム』にご出演された
声優の池田秀一様と潘恵子様よりコメントを頂戴しました。

 

 

池田秀一さん(『機動戦士ガンダム』シャア・アズナブル役)

 

 松竹から「機動戦士ガンダム」劇場版を世に

 問うたのが、1981年。それから今日迄

 「ガンダム」のみならず、多くのアニメ映画

 が松竹を通して発表されて来ました。

 

 今回松竹大谷図書館に於いて、数々のアニメ

 作品の貴重な資料が所蔵されている事を知

 り、大変嬉しく思います。これからも末永く

 保存される事を切に願う次第です。我々も

「ガンダム」40周年に向け、より良い作品

 を『発進』し続けるつもりです。

 

 

 

潘恵子さん(『機動戦士ガンダム』ララァ・スン役)

 

 機動戦士ガンダムのララァ・スンをやらせて

 頂いてから、早いもので35年!その当時の

 台本やポスター等の資料が大谷図書館で所蔵

 して下さっているそうです。何て素敵な事で

 しょう。今や日本のアニメーションも日本文

 化の担い手となりました。皆さんも是非、当

 時の機動戦士ガンダムの台本やスチール等を

 観にいらして下さい。又、今回はグッズとし

 て特別に、機動戦士ガンダムをデザインした

 文庫本カバーも作られたそうです。

『大谷図書館のクラウドファンディングに賛

 同しない人が居るのかしら・・・。見える・・・見

 えるわ!35年前の"めぐり逢い宇宙"の台本

 が・・・』

 

 

当館では『機動戦士ガンダム』トリロジーと呼ばれる『機動戦士ガンダム』、『機動戦士ガンダムⅡ 哀・戦士編』、『機動戦士ガンダムⅢ めぐりあい宇宙編』の資料として、録音台本を始め、スチール写真など多種の資料を所蔵しており、今回のプロジェクトの引換券でも、当館所蔵の『機動戦士ガンダム』の録音台本の表紙のデザインを、(株)創通様、(株)サンライズ様のご協力を得て、文庫本サイズの特製ブックカバーにしたものをお贈りする予定です。

 

 

目標金額の内訳


皆様にご支援いただく280万円は、平成26年度の事業費と、

「芝居番付」五千枚の運搬・デジタル化の費用に充てさせていただきます。

 

【「芝居番付」運搬・デジタル化費】
・「芝居番付」運搬費として      5万円
・「芝居番付」デジタル化費として 75万円

 

【平成26年度事業費】
・図書費        60万円
・システム保守費として 50万円
・消耗品費として    30万円
・通信費として     30万円
・印刷製本費として   30万円

 

引換券について


◆ 松竹大谷図書館オリジナル文庫本カバー2種類1組セット 

※デザインは全て同じです

 

(「映画台本」文庫本カバー ©創通・サンライズ 

大きい方は本物の台本 ※文庫本カバーは見本です)

(「歌舞伎台本」文庫本カバー[左]

「映画台本」文庫本カバー[右]©創通・サンライズ

それぞれ大きい方は本物の台本 ※文庫本カバーは見本です)


 

◆ 蔵出し台本「歌舞伎」文庫本カバー
当館所蔵『仮名手本忠臣蔵』平成25年12月歌舞伎座公演台本の表紙を文庫本サイズの特製ブックカバーにしました。

 

◆ 蔵出し台本「映画」文庫本カバー

当館所蔵『機動戦士ガンダム』の録音台本の表紙を文庫本サイズの特製ブックカバーにしました。

 

 

◆ 映画や歌舞伎の台本を保護するカバーに、

    支援者として皆様のお名前を記載いたします。

 

 

※写真はイメージです

 

当館では映画と演劇合わせて年間1500冊以上の台本が整理されます。保存方法にも独自の工夫を凝らしています。図書のようにしっかりした作りではない台本などは書架に立てにくいので、板目紙でカバーを作って長期保存に耐えられるように補強を施しています。

 

後世まで残したい日本の文化の命ともいえる映画や歌舞伎の上演台本を保護するカバーに、支援者として皆様のお名前を刻み、ここ松竹大谷図書館でずっと大切に保存させていただきます。下記リンク先の作品リストから一つ、お好きな作品の台本カバーにお名前を記載いたします。

 

※一つの作品に対してお名前の記載を希望される方が多い場合は、並べて記載します。また、カバーに入りきらないほど多数のご希望があった場合は、皆様のお名前をリストにして台本と共にカバーに入れて保存します。
※台本が今すぐ決まらない方は、プロジェクト達成後にもご希望をお伺いします。

 

 

(台本カバー作成の様子)

 

【歌舞伎台本】  作品リストは【こちら】からご覧ください。

昨年10月より今年9月の興行の上演台本を中心とした歌舞伎台本のカバー

 

【映画台本】  作品リストは【こちら】からご覧ください。
松本清張原作作品、大島渚と松竹60年代作品、『機動戦士ガンダム』(ファーストガンダム劇場三部作の録音台本を中心に)、恒例の小津安二郎・木下惠介監督作品、キネマ旬報ベストテン受賞作品よりセレクトした映画台本のカバー

 

【寅さん台本】 作品リストは【こちら】からご覧ください。
前回もお名入れ希望が多かった、映画「男はつらいよ」シリーズ全48作のうちお好きな作品の台本カバー

 


◆「歌舞伎座ギャラリー」招待券

歌舞伎座の屋上庭園を臨む、複合文化拠点「歌舞伎座タワー」5階の「歌舞伎座ギャラリー」の展示「歌舞伎は旅する大使館【後期】」[2014年9月4日(木)~2015年1月25日(日)]招待券をペアで

歌舞伎座ギャラリー https://www.shochiku.co.jp/play/kabukiza/gallery/

 

(「歌舞伎は旅する大使館【後期】」展

色鮮やかに海外公演の歩みをご紹介するコーナー)

 

 

◆ 松竹大谷図書館司書による「歌舞伎座ギャラリー」特別ガイドツアー

11月27日(木)午前・午後/11月28日(金)午前・午後 ※時間は未定

(1日3回~4回:1回5~7人)1回につき1時間程度
※プロジェクト成立後、対象の方に詳しいご案内をメッセージで一斉送信しますので、日時のご希望をお知らせ下さい(※先着順)。

 

松竹大谷図書館からも多数の資料を出品している「歌舞伎座ギャラリー」の展示「歌舞伎は旅する大使館【後期】」を、松竹大谷図書館の司書がガイドする特別ツアーにご招待いたします。

 

◆ 当館所蔵「かふきのさうし」のオリジナル文庫本カバー

阿國歌舞伎の様子が素朴なタッチで描かれた江戸時代の奈良絵本をデザインに使用した文庫本カバー

 

(見返しに解説もついています)

 

◆ 当館の見学会に御招待
11月27日(木)午前の部10:00~/午後の部14:00~の2回を予定

(1回15名程)
午前の部、もしくは午後の部のいずれかご希望の回をお選び下さい。

(先着順)


1.松竹大谷図書館ってこんな図書館(説明会)
公立図書館とは違う、専門図書館ならではの特徴を、利用の方法などを交えて職員よりご説明いたします。

2.非公開の書庫(移動集密書架)の見学
職員以外立ち入ることのできない書庫の移動書架を開いて資料が本棚にずらりと並ぶ様子を特別にご案内いたします。劇場別年代順に整理された演劇プログラムや、製作年代順に配架された映画シナリオなど、専門図書館ならではの資料を細かくご紹介いたします。

3.非公開の博物資料の見学
非公開の博物資料を特別に展示して間近でご覧いただきます。

(去年の見学会の様子はこちら)

 

公益財団法人松竹大谷図書館

〒104-0045 東京都中央区築地 1-13-1 銀座松竹スクエア3階
Tel  03-5550-1694

HP http://www.shochiku.co.jp/shochiku-otani-toshokan/

 

           (松竹大谷図書館の閲覧室)

 

 

立命館大学アート・リサーチセンター
HP: http://www.arc.ritsumei.ac.jp/
1998年設立以来、有形無形の文化財のデジタル・アーカイブ研究を進めてきた。京都を代表する能楽片山家や京舞井上流との様々なコラボレーション研究から、日本大学総合情報センターの歌舞伎番付のデジタル化、国立音楽大学の音曲デジタル化など、歌舞伎資料のデジタル・アーカイブでも実績を残す。最近は、欧米の博物館・図書館等にある浮世絵や絵入本、さらに陶磁器・漆器などの日本美術品のデジタル化で大規模な活動を国際展開している。また、2014年度からは文部科学省が指定する共同利用・共同研究拠点となり、「日本文化デジタル・アーカイブ拠点」として、全世界から共同研究を受入れている。

 

 

※支援者様へ

当財団は公益財団ですが、この支援に関しては購入型のクラウドファンディングを利用しているため、寄附者への税制の優遇措置は受けられません。


最新の新着情報